「女性活躍」に翻弄される人びと

奥田祥子

 

 

 

翻弄される とは

自分の意に反して行動や感情がコントロールできなくなり

振り回されること

 

仏教の教えに

 

己有を識らず 貧これに過ぎたるはなし

というのがある

これは

自分で自分のことを知らないことは貧しいことである

という理解で

 

外側に惑わされず

自分の本来の姿にこそ「価値」がある

と 空海が唱えたことで知られています

 

わかりやすくいうと

青い鳥の話のように

しあわせは 外側にあるように見えますし

わたしたちは

自分が持っていないものが 素敵に見えたり

うらやましがったり そこが正しく成功だ幸せだと思いがちですが

 

自分自身の中にあるんじゃないの?

と言いたいワケです

 

答えを外に見出すのではなく

自分の中から

 

まさに

悲しきことは

外側に翻弄されることかもしれません

 

女性活躍

というワードもそうじゃないかなと

再度 手に取ってみた一冊

 

政府は「女性の活躍」と言い

「女性活躍推進法」において

女性管理職率や女性採用率

女性議員の数とか

数字にこだわりますが

いろんな方とお話するうちに

 

活躍しなかったらダメなんかーい

という声もある

それも重いであろう

重いから離れたくなることもある

 

働き方や

ライフスタイルは

それぞれに望みが違ったりする

 

時に女性議員なんて言われて

プレッシャーを感じることもありますが

こうあるべき姿ではなく

わたしは どうしたいか

を常に考えたい

 

しあわせの青い鳥は

どこにあるのか

 

翻弄されずにどのように生きていくのか

そのためには

「こうあるべき」という縛りのない社会が理想ではないだろうか

 

縛りはまだまだいろいろあるが

縛りがなくならないと多様性のある社会は望めないとも思う

 

とにかく

わたしはちは

翻弄しないで

常に自己を知る必要がある