天才

石原慎太郎

 

 

 

一貫して

「俺」という語り口のモノローグ

 

俺とは、一人称の人代名詞。現代では、

主に男性が同等もしくは目下に対して用いる

※言語由来辞典

 

男性的な強さを前面に出している印象がありますが

女性のわたしは

「俺」という一人称を使ったことがないので

その真意はわかりませんが

 

強さや

自信を持っているような

「自分は男なんだ」

というご自身への戒めなのか

 

わたしには2人の息子がおりますが

小さい頃は

自分のことを 自分の名前で言ったり 僕はとは言ったり

しておりましたが

ある日突然

 

「俺」という一人称を使いだした

 

小学校3.4年生ぐらいでしょうか

急に 男気を見せてきた頃合いでしょうか

 

それは 今でも普段使い

がしかし・・・社会に出ると

おそらく「わたし」「自分」「僕」と言うているのだと思う

 

石原慎太郎さんの「天才」は

初めて市議会議員に当選したとき手にした本です

 

田中角栄氏の生い立ちから

高等小学校を卒業後

身に着けた世の中の見方が後々役に立った経験など

田中角栄自身が語るという一人称小説

 

それが「俺」という語り口の中に

主張と熱量を感じずにはいられなかったのを思い出します

 

石原慎太郎さんが

田中角栄さんと直に関わった時に

角栄さんは「俺」と発したかどうかわかりませんが

イメージ通りだと思う

 

そういう

石原慎太郎さんも

インタビューを見ると「俺」という一人称使うんですね

 

田中角栄さんと

同じく

私から見ると

主張と熱量のあった

石原慎太郎さんが亡くなった

 

政治家というのは

人間臭さが見えにくい人が多いなと感じる今日この頃

 

わたしも政治家の端くれですが

この

俺という一人称から

人間臭さを感じた 

人の魅力は その立場とのギャップであるとも思うんですね

 

いずれにせよ

目を引く

目が離せない方々だった

 

俺キャラクターだったからかもしれませんが

改めて

考えもしなかった

「俺」について深く考えることができた

 

そして その「存在感」について

 

この度 お亡くなりになったことについて

深く哀悼の意を持ちます

今日までの日本の礎を担った方が

また お一人旅立たれた

 

石原慎太郎さんは

存在について多く教えてくれた

ご冥福をお祈りいたします