さよなら、男社会

尹 雄大

 

 
12月2日に発売されたばかりの本です
 
これまでは 女性目線でのジェンダーについての本は
いろいろ読んできましたが
今回は斬新で 男性から見る すなわち当事者が見て考える
「男社会」について書かれている一冊
 
当事者というのが 実は大きい
 

 

↑こちらは 女性から見た 男社会についてのエッセイ

 

読むと 男性への批判ではなく

現実を見ろという女性たちへの覚醒への促し

 

コロナ禍の中でも

政府の対策 や日本の仕組みは

「男社会」で作られているものであり

憤りを感じた多くの女性たちもいると思う

突然の緊急事態宣言

保育園 学校 急な休校

会社休めません どうしたらいいの?

振り回された方も多々いるわけでして

 

それは ごく一部のことで

様々 何かを感じつつも(おかしい)

こんなもんだと諦めるのか それとも

しっかりと主張をするのか

女性だからといって 黙ってついていく・・・のではなく

声を出しましょうよという内容に私は受け取っています

 

さて 男性から見た「男社会」

 

本書の帯にこんなことが書かれています

 

「男に生まれた僕が

どのようにして男性性を身につけたのか

50年にわたる【参与観察】を通して

明らかにしていくつもりだ」

 

参与観察とは

調査者自身が調査対象である社会や集団に加わり

長期にわたって生活をともにしながら観察すること

 

つまり「当事者」であることが前提ですね

 

男性に生まれて

男性を意識し

男らしさをどのように植え付けられてこられたのか

 

それは 私たち女性も同じだと思うのですが

 

あとがきに添えられていた

「聞く耳を持たない」について

 

自分とお前は違う

という差別が社会をこじらせていると本書の中に書かれているが

 

そもそも

耳はあっても聞く耳を持たないのは

差別がそこにあるからである

 

聞く耳を持たないとは すでにそこで完結しているからであるが

 

To be or not to be, that is the question.

(このままでいいのか、いけないのか、それが問題だ)

 

シェイクスピア ハムレットのセリフ

 

そこに気づけるかどうかであると思う

もちろん 男性だけでなく女性もです

 

こんなもんだと

言いたいことも言えずに黙っているのか

こんなもんだと

相手の言い分の聞く耳を持たないのか

 

頑なにならずに

常に柔軟でありたいと思う

 

「女のくせに」

とよく言われましたが

 

わたしなんかは

「女のくせにでしゃばり」とも言われたことがありますが

 

その言葉が出る理由も様々ある

 

それは 男性という「くせ」なのかもしれません

本質は同じ人であることはかわりない

互いを知り 理解しあえるように

こうした 当事者の体験や考え方を学ぶ必要はあると思う

 

また 我が家には 息子がおりますが

男の子を育てる親御さんにもお勧めですね