菜の花の沖縄日記

坂本菜の花

 

 

菜の花の沖縄日記 菜の花の沖縄日記
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先日

坂本菜の花さんの講話を聴いてきました

 

↑ 講話レポートはこちら

 

石川県珠洲市の女の子が幼少のころの

痛い経験から地元を離れ

沖縄の自由な校風の学校で高校生活を送った中で

見てきた沖縄の現実を綴った一冊

(北陸中日新聞 連載)

 

 

沖縄テレビのドキュメンタリーに取り上げられたり

来年は映画化にもなる話題の方です

現在は 珠洲市で親御さんが経営される旅館を

お手伝いされているとのこと

 

彼女の綴った 北陸中日新聞掲載の

エッセー集を手に取って拝読させていただきました

 

沖縄のフリースクール

「珊瑚舎スコーレ」での授業の様子や

沖縄で出会った人との交流の中で

米軍基地や沖縄戦を知り

自分でできることは?を考え始めたことなど

まとめてある

 

わたしにも 沖縄に恩師が住んでいる

沖縄生まれ育ちで 沖縄の言葉で

折に触れて 米軍基地の話や沖縄戦の話をしてくれたことを

思い出しました

 

恩師はこう言います

「沖縄は まさに珊瑚のようだ」

 

北陸の生まれ育ちのわたしには

珊瑚と言えば キラキラした宝石に類する珊瑚を思い出しますが

実は

植物でもなく 動物です

 

とても繊細な動物

海水の温度の変化が少なく

かつ きれいな海水であること

そして 一つ一つが弱いので

固まって(集合体)として生きていること

 

傷つけられた経験を知っている

 

だから 一人一人の個性を受け入れるという

柔軟性があるという

 

そこぬけに明るい沖縄の方々の心理というのは

坂本菜の花さんが言う

 

闇を知っているから 明るい

という表裏一体な理解だと思う

 

そういえば 悲惨な沖縄の話をしてくれた

恩師も実に楽しい方でした

 

坂本菜の花さんが通った

フリースクール「珊瑚舎スコーレ」は

夜間中学もありまして

戦時中 戦後 勉強ができなかった

高齢者の皆さんが学ぶ中学

 

そんな中で

高校生も夜間中学に通う高齢者の方も

交り合う中での学びもある

 

菜の花さんが沖縄で培った経験は

彼女の素晴らしい文才と表現力を目覚めさせたのかもしれません

 

映画のタイトル

「ちむりぐさ」

 

人の痛みを自分のものとして胸を痛め 一緒に悲しむ

(沖縄の方言)

 

まさに・・・珊瑚の生態

 

悲しいけれど その気持ちに寄り添い

それでも 立ち上がる姿は実に美しい

それが 珊瑚でありサンゴ礁

 

菜の花さんがとっても美しく見えたのは

深い悲しみを知っている中でも

それを受け入れ自分にできることを行っているから

 

受け入れた人は強い

 

坂本菜の花さん

もう一回お会いしたい人です