呪いの言葉の解きかた

上西充子

 

 

 

労働研究者 法政大学教授

上西充子さんの著書

 

呪いの言葉の解きかた

というタイトル

 

「呪い」ってなんだ?

と思いまして調べますと

 

特定の人に災いが生じるように念じること

@国語辞典より

とはありますが

 

霊的な感覚だけでなく

言葉という力にもそれはあると思っています

 

呪い

感じは 口に兄ですからね・・・

兄とは頭の大きい人

つまり 目上の方や権力者や

上に立ちたい または 立つ人という理解があるそうですね

 

本書の扉を開くと

 

人の思考を縛り 講堂を制限する

「呪いの言葉」とは何か

そしてその呪縛から解放されるために

必要なこととは

労働 ジェンダー 政治をめぐり呪縛を

一刀両断

とある・・・

 

君だって一員なんだから

嫌なら辞めちゃえば

母親なんだから

といった 社会で蔓延する

耳にすると 呪いにかけられたように

自分らしさを見失うような言葉ってありますよね

 

わたしの経験ですが

こんなこと言われたことあります

 

「そんなこと知らないなんて

わたしらの恥になる!」

と叱られ

大勢の前で笑いものにされたことがあります

 

そこで 周りの方々に恥という泥を塗っている自分は

迷惑な存在なんだと落ち込んだこともありましたが・・・

 

おいおい

知らないのは わたしの恥であって

「わたしら」の恥になんでするのか?

と思い返したことがありました

 

常識というのはあると思います

知らなかった常識であったことは

間違いないワケですが

 

仲間意識は大事ですが

それは本当に健全な仲間意識だろうか?

と疑ってもいいと思う

「わたしら」もキレイごとかもしれません

 

もし わたしなら

「この場合は こうするのが順番ですよ」

というアドバイスならいいが

 

今思い返すと

呪いだったんだろうなぁと思っています

 

本書の中に

「恥をかくぞ」

と言われた時の対処法に

 

「わたしは恥をかくことを恐れていません

なぜなら わたし自身が成長できる糧だと考えているからです

あなたは恥をかくことを恐れているのですか?」

 

とあるわけです 

 

無意識に 抑えようとする心が

何気ない言葉に出る

自分が不愉快だな

または 傷ついた

と感じた時は 呪いかもしれません

 

ホントに相手のことを思って

いう言葉は 受け取り方は心地よいはずです

(それが 叱咤激励として受け取れると思う)

 

わたし的に 仮に

呪いの言葉かも?

と感じた時 相手に言い返すのは

 

「仰っしゃることはわかりますが

今の発言 違和感を感じます」

と言いますと

 

相手は 違和感?

自分の放った言葉に対して

何が 違和感を感じさせたのか

考えてくださることがあります

 

それは違う と 抵抗・反論しますと

相手の感情を逆なでることもありますので

 

おや?自分が言った言葉に何かあったのか?

と立ち止まらせてもう一度考えなおしていただけるように

お話することがあります

 

市民相談でも

 

「〇〇だと言われた」

「努力が足りない」

と自分は低能力者だと

未来をあきらめる方が多いです

(自分は何をしてもダメだとか)

 

一人の言葉は

人類すべての人が

自分をそう思っているんだ

と思い込んで

社会に出るのが怖くなります

 

呪いの言葉とは

相手を黙らせる

服従させる言葉です

 

議論 コミニケーションにはならないワケです

 

パワハラやセクハラに悩んでいる方

または

現在 参院選の真っ最中ですが

現状これでいいのかな?

と思われている方にお勧めの一冊です

 

自分を律する

自律 と言いますが

すべての方がそれができるといいと思う

 

投票は自律の一歩

ご自身で決める

ことが社会を変えます