日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか

内山 節

 

 

 

 

かほく市七窪

 

今日は かほく市七窪区に所用がありまして

せっかくですので

地区の神社である

七窪神社に参拝してきました

 

 

雄々しい狛犬がお出迎え・・・

 

七窪神社と言いますと・・・

かほく市の「民話」が残されています

 

わたしが 金沢からかほく市に嫁いできたときに

まずは 土地を知らなきゃな!ということで

当時は 七塚町(旧 七塚町)の

「七塚町史」 を読破しました

 

そこに 初めて目にしたのが

 

「おまん狐」

の伝説

 

どうもですね・・・私が在住する

遠塚区というのは 能登への往来の街道筋でして

旅人はその街道を行き来していたわけですが

その街道すじに 旅人をだます

「おまん狐」という狐がいたそうです

キレイな人間の女性に化けては 人をだます

そんな時 能登の旅の帰りの僧侶がその話を聞いて

おまん狐が悪さをしないように

石の地蔵さんを作って安置したところ

「おまん狐」は それから姿を現すことがなかった

・・・という

 

 

そのお地蔵さんが

 

 

社殿のお隣に鎮座される

「七窪地蔵尊」

 

中をのぞくと

うっすら微笑んでいる

お地蔵さんがいらっしゃいました

 

合掌

 

狐に化かされる

という 民話

または 昔話はあるあるでございましたが

 

いつから

わたしたちは 狐に化かされなくなったのでしょうか

 

童話の ごんぎつね や

稲荷信仰という 狐を神として祀ることもある

わたしたち日本人の文化

 

 

あなたはまだ実感はないだろうけど

人に会えるのは 生きている間だけだよ

@伊坂幸太郎

 

狐が人を化かすなんて 昔話の世界ですよ

と思わる方もいるかもしれませんが

 

その昔は 自然と調和をとった生活をしていたからだと思う

ただそこに生きていること

自然を何気なく美しいと感じることができた

時代が かつてありました

 

純粋さだと思う

 

非現実的な昔話だけども

そこには 智恵があり 教訓があった

 

化かされることにも意味があった

 

こうして 歴史をたどると

昔の出来事を証明するものもたくさん残されている

 

おまん狐は

現れなくなりましたが

今でも 七窪地蔵尊

昔の町の成り立ちや地域性について

証明させてくれる存在としてある

 

こうして

昔話の現地を辿ることも

面白いですよ