ホワイトバレンタイン/僕の心が雪のように融けた日 | ノベルの森/アメブロ

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オリジナル小説、今はSF小説がメインです。今日からは「多次元文章世界」と題して、ノンフィクション(ショート・ショート含む)とエッセイを展開していきますのでどうぞ応援してください。

季節はずれですが・・・散文詩です。 



  
 ホワイトバレンタイン/僕の心が雪のように融けた日     



雪に気づいたのは 電車のドアが開いた時だった
君のこと思い出し、吊革ばかり見てたから
頭の中で君の声が聞こえて ぼくは立ち止まる


「あなたに腕を絡めてる方が好き・・・」


そう言って君はいつでも 隣りの誰かに
吊革ゆずっていた

どうして今頃こんなことを・・・

君とのこと 心の地下室に閉じ込めよう
それから、顔を上げて歩き始める


駅の階段上がるぼくの前に 下りてきたブーツが
ゆっくりと止まった それは・・・
2年前の冬 ぼくが選んだブーツ

「会いに来たの・・・」

湿った声が降りて来た
顔を上げると 潤んだ瞳の衝撃
心の地下室の扉をこじ開けた


何もかも許そう・・・君だけが悪いんじゃない
ぼくも少しは大人になったから・・・


今来た道をひき返そう そして
君をぼくの家に迎えよう

ちゃんと伝わったみたいだね
コートのポケットの中 二人の手は
しっかりと繋がれているのだから


久しぶりに君と歩くこの道・・・
そう言えば、今日は2月14日・・・ だ 





 

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