澤田事務所管理人が更新します。
この「連載プレイバック」は
1982年7月8日から1989年9月28日まで
雑誌「スコラ」に掲載された
笑人間を加筆訂正したものです。
本日は1986年9月25日 笑人間
「横山やすし・西川きよし」(#58)前編です。
テーマ:やすしさん、きよしさんへの思い・・・・・
(本文)
『花王名人劇場』が8周年を迎える。
いろんなことがあり、いろんな“笑人間”を登場させてきたが、
ここではいままでのことをふり返るのは止めておこう。
あの横山やすしさんが突然“漫才”に情熱を
燃やしはじめたことを報告しようと思う。
残念ながら、あの西川きよしさんとの
漫才を再開しようという情熱ではない、
昭和の生んだ最高の漫才コンビといってもいい
横山やすし・西川きよしが漫才をやらなくなって、
もう半年が過ぎた。
『花王名人劇場』でいうなら恒例となっていた
お正月の「やすし・きよし漫才独演会」
以来一度も登場していない。
『花王名人大賞』には漫才コンビ20年の特別賞で
イキのあった漫才をやってくれるはずだったのに、
あの突然の立候補で西川きよしさんは出演できなくなり、
必然的にやすし・きよしの漫才は消えた。
テレビの番組の時だけしか会っていなかった二人は、
それぞれ違った方向で忙しくなり、参院選立候補届出の日に
西川きよし選挙事務所に東京からかけつけた横山やすしさんと
西川きよしさんは、一瞬会話をかわしただけで、
そのあとはあの百万票をこえ大勝利に終わった選挙のあとの
テレビの特別番組で、この名コンビをぶっこわしてしまった
選挙騒動をふりかえりながら二人がかわした漫才とは
とてもいえない悲しい会話のあと、私たちはいまだに
やすし・きよしの漫才をきいていない。
漫才はやりますという公約にもかかわらず・・・・・。
つづく
澤田隆治