澤田事務所管理人が更新します。

 

 

この「連載プレイバック」は

1982年7月8日から1989年9月28日まで

雑誌「スコラ」に掲載された

笑人間を加筆訂正したものです。

 

 

 

本日は1986年7月24日 笑人間

「伊奈かっぺい」(#56)中編です。

 

 

テーマ:伊奈かっぺいさんの芸はまさにカルチャーショック

 

 

(本文)

 伊奈かっぺい、本名佐藤元伸さんは

青森放送のラジオ製作副部長、同業者なのである。

 

 

 

『花王名人劇場』に出ていただくためには、

ちゃんと休暇をとって、尚かつ、会社の了解をえてから

東京へ来てもらわねばならないというきびしい掟があるのだ。

 

 

 

そんな関係でいつも夜行列車にのって

早朝上野駅へ到着するという東北から東京への

パターン通りの上京である。

 

 

5月15日の夜、日比谷公会堂は雨にもかかわらず超満員だった。

 

 

 

「あいたいと思っていました」とさだまさしさん、

「あわれたいと思っていました」とうける伊奈かっぺいさんの

軽妙な会話でスタートした「さだまさしとゆかいな仲間7」は、

この人のおもしろさはどこまでひろがるのだろうかと

思わせてしまうぐらいのたのしいものとなった。

 

 

 

 私(※澤田隆治)が伊奈かっぺいさんのテープをきいたのが6年前。

 

「落書き」シリーズとでもいうべき自費出版の本とテープの全てがおもしろい。

 

 

永六輔さんをはじめいろんな人がおもしろいと紹介してくれたので、

知る人ぞ知るという東北の詩人の本は、「落書き絵選詩(エッセンス・ルビ)」

「落書き集苦楽符(スクラップ・ルビ)」と自費出版でなく出せたし

再版もするくらい人気をよんだ。

 

 

 

つづく

澤田隆治