※澤田事務所管理人が更新します。

 

この「連載プレイバック」は

1982年7月8日から1989年9月28日まで

雑誌「スコラ」に掲載された

笑人間を加筆訂正したものです。

 

 

本日は1984年1月26日 

笑人間「横山やすし・西川きよし」(#26)中編です。

 

 

テーマ:借金も大きく、仕事も大きく。がんばってね、やす・きよさん。

 

(本文)

 いつぞや総理官邸で

毎年行われるタレント招待のパーティーに

西川きよし夫妻が招かれて出席したことがあり、

その時の西川ヘレンさんのあでやかさは、

その日出席していた有名女優を圧倒せんばかりで、

大阪では誰知らぬ者ない西川ヘレンさんも、

東京では知らない人が多く、「あれはいったいいずこの姫なるか」と

注目のマトになっていた。

 

 

いつまでも光り輝くように美しい。

いや、むしろ若いころより内面の美しさがあふれ出て、

美しさを増している。

 

 

「なんでそんなにいつまでもきれいなの」と

心やすだてに訊ねたら

「子供産んでブクブクこえてたら、主人が、

女房はいつまでもきれいやないといかん言うてくれまして、

私の身体にお金をうんとかけてくれはりますねん」

「金かけるって?」

「エスティテックという全身美容のところへ

通わしてくれてますねんけど、高いんで

やめましょうか言うたらそれぐらい稼ぐからいうてくれまして、

おかげですっきりしてますねん、

でも、お金もったいのうてね」

 

 この最後の一言がヘレンさんをして

エスティテックにただ通うだけでなく、

しっかり本格的な勉強をして免状ももらい、

自分でエスティテックサロンをやろうと決心させ、

その場所としてビルをおねだりするということになったのだ。

 

 

西川きよしさんはヘレンさんに

「赤字ださんようにしっかり働いてくれよ」といい、

ヘレンさんは旦那に「子供がまだ小さいのやから、

借金残さんようにしっかりテレビで頑張って下さいよ」とハッパをかけ、

私(※澤田隆治)にも

「しっかり花王名人劇場で頑張らしますから」と

約束してくれた。

 

つづく

澤田隆治