※澤田事務所管理人より更新させて頂きます。
この「連載プレイバック」は
1982年7月8日から1989年9月28日まで
雑誌「スコラ」に掲載された
笑人間を加筆訂正したものです。
本日は1983年9月22日
笑人間「三遊亭円歌」(＃22)後編です。
テーマ：円歌さん異常な！？張りきりぶり
(本文)
その円歌師匠が昭和45年以来新作を
つくっていないことを知った私(※澤田隆治)は
「花王名人劇場」の「おもしろ落語三人衆」で
あえてリクエストして「授業中」をやってもらい、
もうこのあとは新しいネタで
登場しなければならないところへ
追い込んだら、「アイヨ」と簡単に引きうけ、
しかもパワフルに、十数年ぶりの新作づくりに励んでくれた。
えらく張り切っているなと思ったら、例の結婚ばなしである。
喜びあふれる円歌師匠の顔が
毎日のようにテレビに出てみんなの祝福をうけた。
あの「フォーカス」にも登場するほどの明るいニュースになった。
これでもう円歌師匠はまぎれもなく円歌となった。
テレビ時代のおそろしさである。
だが落語家円歌が先代の円歌をこえるためには、
これからどんな新作落語を
発表していくかにかかっていると
私(※澤田隆治)は思うのだ。
その第一弾が見事に出来上った。
「香港養老ツアー」。面白かった。
これからも円歌師匠は若い美人の奥さんのために
やってくれるに違いない。
芸人だって同じ人間、
発奮する動機はいたって単純なのだ。
おわり
澤田 隆治