J・VIG日本映像事業協会主催の

「第22回ヤング映像クリエーターを励ます賞」が

今年は2021年2月25日(木)リモート開催されました。

 

 

2月27日土曜日は「週刊フジテレビ批評(フジテレビ)」の

テレビウィークリーコーナーでも取り上げられました。ありがとうございました。

 

 

本日は日本映像事業協会 名誉会長「ヤング映像クリエーターを励ます賞」

審査委員長の澤田隆治会長の「ご挨拶」と「審査員コメント」

掲載させて頂きます。

 

 

日本映像事業協会 名誉会長「ヤング映像クリエーターを励ます賞」

審査委員長 澤田 隆治「ご挨拶」

 

 テレビメディアが登場して65年以上がすぎテレビが

娯楽の王者の地位を占めるに至った大きな要因は、

ソフトにあると私は考えています。

 

あらゆるジャンルのソフトを活性化させるのに

最も効果的なのは、若い天才的なクリエーターを

みつけることですが、ただみつけるだけでなく、

温かく、きびしく見守りつつ育て上げなければならないと

常々考えています。

 

それを怠った芸術、芸能がいつもまにか衰退していくのは歴史が証明しています。

 

 

 テレビメディアは、この68年間、映像のニューメディアとして、

明治以来、急速に発展し大きな力を持った新聞、雑誌、映画、ラジオに

追いつくことにエネルギーを注ぎ、ついに追い抜きました。

 

 

その様々なエポックを私は現場でみてきただけでなく、ある時は先頭に立って

実現してきましたが、そんな私が27年前、この協同組合を結成しようと発想したのは、

生涯をソフトづくりに捧げようと覚悟したテレビクリエーター達が、

働きやすい場をつくる必要性を強く感じたからです。

 

 

その実現のためには、後に続く若いエネルギーに溢れたクリエーターの

登場を確認する必要がありました。

 

その思いが協同組合を結成して5年目にこの

「ヤング映像クリエーターを励ます賞」という企画で実現しました。

 

以来22回、少ない応募作品を、数々のヒット番組を作ってきた制作プロダクションの

リーダー達が審査員となって批評し、長所を発見し、表彰してきました。

 

 

 やがて、私達の組織の意義を認めて下さった経済産業省の大臣奨励賞が花を添え、

その後 名誉ある「経済産業大臣賞」として授与されることとなりました。

 

 

 この賞の創設以来、賞品を「バランタイン30年もの」にしているのは、30才以下と

いう参加資格にひっかけた意味もありますが、この高級ウィスキーの味が判るまで

頑張ってテレビ番組をつくり続け、支えてくれた人たちとゆったりとした気持ちで美酒を

味わえるクリエーターに育ってほしいという私の願いを伝えたかったからで、

「受賞のお祝いの会などで飲まずにそばに置いて毎日眺めながら成長してほしい」と

コメントを添えて毎年協会会長よりプレゼントしています。

 

 

 昨今テレビの激しい視聴率競争の中では番組に対する期待度が大きく、

若い人にチャンスはなかなか巡ってこない状況です。

 

そんな中で制作プロダクションのリーダー達が若いクリエーターにチャンスを与え、

テレビ局を説得し承認してもらうことでこのコンテストは成立しています。

 

 

テレビメディアの未来を考える人がいなければこのコンテストは継続しえないのです。

メディアの世界に身を投じて65年以上、私の最後のお願いになるかもしれませんが、

このコンテストがいつまでも続くことを祈念しています。

 

 

澤田 隆治