去る今週の月曜日、1泊2日の短期日程で沖縄へ行ってまいりました。

①沖縄空手世界大会での仲里武思先生セミナー

②知念の宗家道場での稽古

を受けるためです。

 

セミナーの様子

 

他流の方のアシストを一番後ろで

 

沖縄空手会館の “道場” で行われたセミナーには求道館の門下生、他流の方を合わせて30数名が参加。

少林寺流に無修正で伝わる “パッサイ” “セーサン” の型を行いました。

 

松村宗棍を始めとした空手の達人から、

喜屋武朝徳先生、仲里常延先生、仲里武思先生へと伝わる、無修正の型。

立ち方に前屈立ちや後屈立ちはなく、重心は真ん中。

そしてすべての技は最短距離を通って、相手へ繰り出される。

そのような仲里武思先生の説明から始まった90分のセミナーは、技の指導だけではなく身体の使い方、実際における使い方などが説明されたものの、

そのほとんどの時間を実際の型稽古に使い、非常に中身の濃い充実したものとなりました。

あっという間の90分でした。

 

 

正しく継承されている少林寺流に前屈立ち、後屈立ちはない。

そして最短距離を通る技に無駄はなく、こちらから迎えに行かず相手が攻撃を仕掛けてきたからこそ、そこに技を出していく。

その動きはとてもシンプルで、だからこそ体得が非常に難しい。

宗家より正しい指導を受け続け、自己研鑽を継続しないと、型が迷走する。

少林寺流流祖・仲里常延先生が「アーナンクーでも八段の審査が出来ますよ」と、常々おっしゃっていた所以もそこにあると思う。

今回のセミナーや型の試合を見て、改めて思い直した次第です。

 

東京支部の館長集合!

 

 

 

 

さて、セミナーでみっちり型を行い、終了したのが13:35

着替えてタクシーに乗り、飲料水を買って知念の宗家道場へ到着したのが14:45

 

第二ラウンドの始まりは、道場前の道路の掃除からスタートです。

フクギの木から落ちた果実と葉が、道路を覆いつくしていました。

果実は食べられないのかな?と思いましたが、食べられないようですね。

 

先に到着していた、求道館高里道場の高里館長と掃除をしていると、

塚本道場の車が到着。

皆で手分けして道場内や道路を掃除します。

 

ん・・・・?確か4月にも同じことをした気が。

普段、維持管理をしてくださっている、沖縄の皆さんに感謝しつつ掃除をしていると、宗家の車が到着。

 

「時間がもったいないから始めよう」と、

先に到着しているメンバーだけで稽古がスタートしたのが15:15

真夏の沖縄で、無風の道場で行ったアーナンクーは、これまでの空手人生の中で、

一番の高温下でのものとなりました。

 

全員揃い、本格的な稽古がスタート(撮影:高里館長)

 

 

(以下、8月14日追記)

宗家道場では、3グループに分かれて稽古。

1グループ目 館長4名

2グループ目 有段者4名

3グループ目 有段者、上級者4名

 

ここでは全員が宗家の弟子として指導を受けます。

私も含めた東京支部の館長4名も、一門下生として稽古に勤しみます。

普段は指導をしている立場であるだけに、指導をされることに飢えている館長4名は、宗家の一言一句、一挙手一投足、見逃したくありません。

自分が指導を受けるときはもちろん、自分以外のメンバーが指導を受けているときも、真剣な眼差しで稽古を “見学” しました。(もちろん水分補給をしながら)

 

「はいもう一回」

「はいもう一回」

「はいもう一回」

一度型を終えた後に指導を受け、宗家の「もう一回」の言葉でまた型を繰り返す。

ただひたすら自分自身と向き合い、確認し、実践していく。

その繰り返し。

1つの型は、通しで行ってもわずか2~3分ですが、その全てに全神経を集中させます。

 

セミナーで行ったパッサイを除いた全ての型を何度も何度も繰り返していきます。

型⇒水分補給⇒見学⇒型・・・の繰り返し。

濃密な時間はあっという間に過ぎて行きます。

稽古も後半を過ぎた頃でしょうか。

宮城先生が差し入れをもって駆け付けてくださいました。

 

 

皆であずきバーを食べるの図(撮影:高里館長)

 

あんなに美味しく、冷たく染みわたるあずきバーは食べたことがありません。

身体が一気にクールダウン!

庭で食べるぬちいぐすいで、全員息を吹き返しました。

本当にありがとうございました。

 

 

館長4名は最後にクーサンクーの型を稽古しましたが、2度目のクーサンクーを終えた時でしょうか。

宗家より

「技に残心を残すが、型に心が残っている」と。

「疲れているだろうが、型に心を残さず精一杯やろう。はいもう一回」

 

これにはハッとしました。

クーサンクーの手順をたどることに心を奪われ、疲れも相まって型に心が残ってしまっていた。

次の1回を行うときには、吹っ切れた感覚があり気持ち良く、懸命に、精一杯のクーサンクーを稽古できた気がします。

予定の終了時刻を15分ほど過ぎたところで稽古は終了。17:45

何物にも代えがたい2時間30分でした。

 

その後、宗家を囲んで集合写真を撮り、

 

 

皆で道場の清掃をして稽古は終了!

 

 

 

さて、帰りは塚本道場のメンバーを除いてタクシー組。

しかし、この日はなぜかタクシーが捕まらず。

なんやかんや、右往左往してジャンボタクシーに乗れたのは19:15

私は飛行機の時間があったので、他の皆さんとは知念でお別れし、高里館長のご厚意で空港まで送っていただきました。

ありがとうございました。

 

 

沖縄空手世界大会2022

準備に奔走された先生方や関係者の皆様。

コロナの感染拡大を受け参加できなかった北海道支部や東京支部の皆様。

その他全沖縄少林寺流空手道協会のすべての関係者の皆様。

本当にありがとうございました。

 

さあ、また東京での稽古に全力で臨みます。

澤田道場の皆さん、次回の稽古を楽しみにしていてください。

本物をそのまま直行便でお伝えいたします。

ただし、本物は本場沖縄に。

いつか皆で行きましょう。