肉好きの経済思想誌 -10ページ目

肉好きの経済思想誌

肉好きの男による経済思想誌


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平成25年9月17日 トヨタ自動車最高顧問の豊田英二氏が死去しました。

英二氏は1984年にGMとの合弁工場NUUMIを立ち上げ、トヨタのグローバル化を進めた人物です。

豊田英二とはどんな人物だったのか。日経BPで特集が組まれています。

豊田英二 かく語りき(上)
巨星墜つ――トヨタ中興の祖が語った「モノ作りの神髄」
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20130917/253546/?P=1
『お互いが技術で切磋琢磨してビジネスに徹して、それで勝ち負けが決まるなら、自由競争の結果として納得せにゃしようがない。最終的には手を抜いたやつが負けるんだから。

でも、今の日米間の貿易問題は、そうではないんです。米国の力で押し切ろうと、こういうことだから。米国の力といっても、技術でもなければ、ビジネスでもない。変な力だけが前面に出てきちゃう。』

WTOを中心に自由貿易を大いに推進しよう、ということで世界を納得させるためには、米国が率先して「おれのところにも(301条という)変なものがあるから直します」というぐらいのことは言わにゃおかしい。ところが現実には、301条を盾にして交渉をやっておるわけですからね。しまってあるだけならまだいいんだけれども、実際に振り回しておるんだから。』


英二氏は自由競争・自由貿易を是としながらも、アメリカ流のグローバリズムを「変な力」と痛烈に批判しています。
(スーパー301条-wikipedia)

今の経営者にこういう事を言える人がどれだけいるのでしょう。
豊田章男氏にもこの気概は引き継がれているのでしょうか。

トヨタのグローバル化の象徴であるNUUMIは2009年、リーマンショックによりその歴史に幕を閉じました。
一方、NUUMIと共に終焉を告げたはずのグローバル化は未だに世界を彷徨っています。

あの危機から5年。そろそろ前時代の残滓に別れを告げる時です。

手遅れになる前に。



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(ネタバレ注意:アニメ放送分の設定、台詞を引用しています)

今空前の人気を誇っている『進撃の巨人』
皆さん勿論ご覧になっていますよね?



進撃の巨人の世界は王政が敷かれており、保守派と革新派の対立があります。
この世界では教科書どおりの右翼×左翼、保守×革新が描かれているため保守とは何か、革新とは何かを理解する助けになると思います。
(日本はぐっちゃぐちゃで分かりにくい)

まず、コミックス1巻の「現在公開可能な情報」にこんな解説が書かれています。

『人類の領域と壁外の巨人の領域を結ぶ扉は強度が劣るため、保守派により埋められる計画があった。
しかし「壁外への扉を放棄することは人類の復権への意志を放棄することである」と主張する革新派によって計画が阻まれてきた経緯がある。』


両者のスタンスを分類すると、

<保守派>
 ・壁の中に留まり巨人のリスクを最小化する
 ・壁外には干渉しない
<革新派>
 ・壁外に進出し、人類の活動領域を広げる
 ・壁外の環境や巨人の生態を積極的に研究する


となります。
また、保守派、革新派の勢力を分類すると以下のようになります。

<保守派>
 王族 貴族 憲兵団 駐屯兵団 ウォール教(他の保守派とはスタンスが違う)
<革新派>
 調査兵団 商会 ウォールローゼの民衆(難民)


こうして見ると保守派と革新派には壁外を巡る対立の他に権力者と民衆と言う対立軸が有ることが分かります。
幼き日のアルミンは『下手に外に出ようとしてヤツらを壁の中に招くようなことが起きないように政府の方針として外に世界に興味を持つ事自体をタブーにしたんだ』
と語っています。

この世界では保守=右翼、革新=左翼と理解して差し支えなさそうです。
分かりやすくていいですね。

そして壁の外に強い興味を持ち、調査兵団に入団したエレンとアルミンは「革新派」と言う事になります。

『一生壁の中から出られなくてもメシ食って寝てりゃ生きていけるよでもそれじゃ・・・まるで家畜じゃないか』

というエレンの台詞に保守として共感を覚えた人も多いと思いますが、エレンは典型的な革新派なのです。
(リベラルといった方がしっくり来るかもしれません)
エレンのメンタリティは日米安保に憤り、学生運動に闘志を燃やした60年代日本の若者に通じるところがあります。

また、壁外への姿勢を比較すると、保守はディフェンシブ、革新はオフェンシブな性質を有している事が分かります。
巷では右翼=過激派と言うイメージがありますが、実際に過激な事件を起こすのは大体左翼です。
エレンもかなり血の気の多い青年として描かれています。

左翼・革新派の価値観は自由と民主主義です。(共産主義は左翼の変種)
進撃の巨人では民主主義についてはあまり触れられませんが、エレンが自由を渇望する描写が度々登場します。
『外の世界がどうなっているのか、何も知らずに一生、壁の中で過ごすなんて嫌だ!!』(1巻)

『オレには・・・家畜でも平気でいられる人間の方がよっぽどマヌケに見えるね!』(1巻)

『オレは・・・オレには夢がある・・・巨人を駆逐して、この狭い壁内の世界を出たら・・・外の世界を探検するんだ』(1巻)

(何故外の世界を目指すのかと聞かれて)『どうしてだって・・・?そんなの・・・決まってんだろ・・・オレが!! この世に生まれたからだ!!』(4巻)

『オレ達は皆、生まれた時から自由だ
それを阻む者がどれだけ強くても、関係ない
炎の水でも氷の大地でも、何でもいい
それを見た者は、この世界で一番の自由を手に入れた者だ
戦え!!
そのためなら命なんか、惜しくない
どれだけ世界が恐ろしくても関係無い
どれだけ世界が残酷でも関係無い
戦え!! 戦え!! 戦え!!』(4巻)


いやーなんかもう竹中さんみたいですね。自由っていったら自由なのっ!みたいな。
しかし革新派というのはこの様に自由を渇望する人たちなのです。(だからリベラル)

そしてここからが重要なのですが、保守派と革新派の対立は「壁の中に留まるか」「壁の外に打って出るか」であり、壁をぶっ壊す」という議論は無いという事です。

血の気の多いエレンでさえ、壁外に出るために壁を破壊しようとは考えません。
壁を破壊するのは巨人という「外敵」であり、壁をぶっ壊そうなどと主張する人間が現れればその人は直ちに「人類の敵」とみなされるでしょう。

そう考えると「国を開く」「障壁を取り除く」「ドリルで岩盤に穴を開ける」などという議論は右から見ても左から見ても異常な議論である事が分かります。
保守派でも革新派でもなく亡国派ですね。

日本や米国の現状とはだいぶ違うと思いますが、これが本来の保守-革新です。

簡単にまとめると
保守派:変えたくない人
革新派:変えたい人
亡国派:滅ぼしたい人


となります。
皆さんはどれに当てはまりますか?


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財務省の脅し?(その1)のつづき

①消費税増税するなら景気対策として財政出動をする。

を選択した場合、消費税増税の代わりに得られる財政出動は、不十分な規模の補正予算のみである可能性が高いと書きました。

②消費税増税しないのなら財政出動しない。

を選択した場合はどうでしょう。
これもまた、厳しい選択となります。

財務省は緊縮に舵を切るでしょう。特に標的にされるのは国土強靭化です。
'14年度の当初予算は国土強靭化を待ちわびる人達にとってはつらい物になるかもしれません。

しかしそれでも私は②を選択すべきであると思います。
ポイントは税収です。

消費税を上げなければ税収が増え始めます。
どれくらい増えるか、簡単に計算してみましょう。

4-6月のGDP成長率は3.6%でした。
'13年度の成長率も3.6%、税収弾性値を3と仮定した場合、'14年度の税収は

3.6% × 3 = 10.8%

増加します。

金額にすると約4.8兆円の増収です。

税収が増えれば財務省の緊縮路線を正当化するのは難しくなります。
増収分の補正予算を、財務省は拒否出来ないでしょう。

そもそも、現在財務省が絶対的な権力を持っているように見えるのはデフレで税収が伸びないからです。
税収が伸びなければ、それを分配する者の力は相対的に強くなります。
逆もまた真なりで、税収が増えていけば財務省の影響力は小さくなっていきます。

そのためには消費税増税の回避が絶対条件です。
消費税を増税すれば税収が下がり、財務省の影響力はより大きくなってしまいます。

①消費税増税するなら景気対策として財政出動をする。
を選択すれば財務省の思うツボと言うわけです。


後半年あまりを乗り切れば経済成長による自然増収が明らかになり、増税や緊縮の議論はフェードアウトしていきます。
この半年が勝負所なのです。

日本がデフレ脱却するか、更なる10年を失うかはこの半年間にかかっています。



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