裏投げ | カードワースと永遠神剣と空手が好き

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私、名を失ったジョニーが管理するブログです。
カードワースの自作シナリオの完成と公開を目標としています。

流派によって違うのだろうが、私がやっている空手流派には「裏投げ」という崩し技がある。

投げといえば、相手が宙を舞うような柔道の豪快な無げを想像するでしょうが、この場合の「裏投げ」は相手を崩して、背中を地面に落とすようにして、仰向けに自分の足元に倒す(――そして顔面に突きを打ち込む)という技です。

コツさえ掴めば力を使わずに相手を崩してしまえるため、私は仲の良い先輩Aさんと一緒にこの技を練習することが多いのですが、今日は古流の空手に詳しいB先輩に見てもらいながら2人で練習をしておったわけです。

熱心に練習ているだけあってAさんは他の先輩方と比べてもこの技が上手く、私もAさんに教えてもらうことで、練習相手を務められるくらいにはなったのだが――。
B先輩の裏投げは別格すぎた…。

技を掛けられているのに、自分に技が掛かっているのがわからない。
そよ風ほどの"力"も感じない。なのに――背中から落とされるどころか一回転させられた。錐揉み回転というやつ。

何が起こったし…。
普段は"背中を地面に落とされる"、つまり"後ろ方向に押される"ような力の方向性を感じるのに、B先輩の裏投げは向きが"真下"だった。

今までもいろいろ指導してもらって、凄い人だとは知っていたけど、これほど凄いとは…。

今の自分がB先輩と素手で殺し合いをしたら、ただ立っていることさえ、20秒も無理だろう。完全に息の根止められるのにも1分は必要ないだろう。

ちなみにこちらが2人がかりで攻撃を仕掛けてもB先輩には指一本触れることができなかった経験さえある。

私より2倍の年齢で、50歳を越えておられるのだが…恐るべし。

B先輩の技を見ていると自分のショボさが嫌になってくるが、強くて優しくて指導が上手いB先輩に学べる機会を得られて、自分は幸せ者だと思う。