小学生のためのドイツ語② 「告げ口屋」 | オーストリアで暮らしてみたら

オーストリアで暮らしてみたら

同い年の夫と息子(12歳)の三人暮らし。
数年前にオーストリアへ移住しました。主婦の目線から日常で本当に使えるドイツ語と英語のフレーズをエピソードを交えながら綴っています。
TOEIC905点英検準一級(移住前)

こんにちは!

 

数年前、夜ご飯を食べながら子供が聞いてきました。

 

子:「ママ、今日ヨハンナ(←クラスメート)から、ペッツェって呼ばれたんだけどどういう意味?」

 

ワタシ:「ペッツェ? 知らないな~ ちょっと調べてみるね。」

と言って、いつ何時でも単語を調べられるように食卓に置いている電子辞書に向かいました。

 

ドイツ語は比較的、綴りを想像しやすいので。。

 

ワタシ:「ええと、 ペー、エー、テー、ツェット、エー かな?」

 

↑アルファべートはドイツ語読み。

英語の「e(イー)」が「エー」になりますし、「p(ピー)」が「ペー」、「J(ジェイ)」は「ヨット」等々。。。

最初は混乱をきたします。

 

テレビなどにつなぐ端子でHDMIってありますよね?

英語では、「エイチディーエムアイ」端子。

 

あれ、ドイツ語では、やっぱりドイツ語のアルファべート読みになるんですよ。

 

移住当時、主人が同僚に自慢げに、「ドイツ語では、ハーデーエムアイやろ?」って聞いたら、

 

「おしい!! 最後の「I(アイ)」はドイツ語では「イー」やで!」と言われた・・・と言っていたのをいつも思い出します。笑

 

 

 

本題に戻ります。

 

電子辞書の検索結果を見て、驚きました!!

 

「告げ口屋」ってでたので!!

 

ええええ!!

 

子:「ママ、 教えて! 意味は?」

 

ワタシ:「ええとね、告げ口屋って出たんだけど。。。」 ←子がショックを受けないようにやんわりと伝えたのですが。。。

 

子:「どういう意味?? なに、告げ口屋って??」 ポカーン

 

子は、告げ口屋の意味を知らず、説明したのですが、それがなぜ良くないことなのかピンと来なかったようです。

 

子としては、ヨハンナが悪いことをしたので、先生に出来事をそのまま伝えた。それがなぜいけないのか?

 

なぜ、ペッツェもしくは告げ口屋となじられることになるのか・・・

 

小学低学年には難しいですよね。。。 

もうこれは実生活で学んでいってもらうしかないと思って、ヨハンナのことはほっとき!ということにしました。

 

ドイツ語で、「告げ口屋」は、

 

「(der) Petzer」(ペッツァー) ←男性、男の子

 

「(die) Petze」(ペッツェ) ←女性、女の子

といいます。

 

動詞は、「Petzen」(ペッツェン)もしくは「Verpetzen」(フェアペッツェン)

(子供が大人もしくは教師に)告げ口する。

 

その後も、学校ではヨハンナがずっと、我が子のことを「ペッツェ」と呼んでからかっていたというのを聞いてあまりいい気はしませんでしたよね。

 

彼女こそ、いつも先生に言いつけて、大泣きして、大騒ぎのドラマクイーンなのに!! 笑

 

昨年まで意欲的に取り組んでいた本読みプロジェクトで、ある本を読んだとき、この「ペッツェ」に関する話題が出てきまして。

 

主人公の女の子は転校生。 

まだ友達ができなくて、休憩時間はいつも独りぼっち。

壁の塀に腰を掛けて、休憩時間が終わるのを待ちます。

 

ある時、校舎内にある用務員さんのおうちをピンポンダッシュした男の子を目撃してしまいます。

 

その男の子が女の子の近くの物陰に隠れます。

 

怒った用務員さんが家から出てきて、主人公の女の子に話しかけます。

 

用務員:「君、そこに座っていたんなら犯人を見たんだろ? 誰か教えろ!!」

 

女の子:「いいえ、見ていません。」

 

用務員さんは、訝しがりながらも、それ以上追及できないので家に戻ります。

 

そのあと、物陰から出てきた男の子が、

「告げ口せずにいてくれてありがとう!」と言って、この二人は友達になります。

 

このお話を読んで、忖度(そんたく)を学んでくれるかしら? 

場合によっては「告げ口」をしないという選択肢を取った方が物事がうまくいく場合もあるということを分かってくれるかしら?

 

と期待したのですが、

 

子:「なんで??」

 

と言っておりました。

 

正義感が強すぎるのもあれですけど、親としては見守るしかないですよね。。。

 

最近、真っ直ぐ過ぎて傷ついてばかりの子供を見ていると悲しくなります。。。

 

あ、そうそう、

「告げ口せずにいてくれてありがとう!」は、ドイツ語では、

 

「Danke, dass du mich nicht verpetzt hast!」

(ダンケ、 ダス ドゥ ミッヒ ニヒト フェアペッツト ハスト。)

になります。

 

サウロロフス

 

追伸: 不定期にはなりますが、次回は、サッカー用語をご紹介できたらいいなーなんて思っています。