2025年5月10日、新幹線大爆破2025をNetflixで鑑賞し終えた。高倉健が出演の方は1975年だったので草彅剛が出た方は便宜上2025とする。そして観た人と共有したいからのっけからネタバレしまくるつもりでいる。

観て無い人は予告編を見たらお立ち退き頂こう。




2025を観る前に予習がてら年始に東京MXで放送された1975を最近観て、そのキャストの豪華さと大胆さに圧倒されたけど、2025はそれを更に上を行く感じ、2025だけでも楽しめるんだろうけど、時間に余裕ある方は絶対に1975から観て欲しい。

別物ではなくて完全に続編として観たほうが良い。真犯人は結局1975の関係者だったし、しっかりJRの歴史として109号案件と言われてたからだ。

ほとばしる『鉄の血』 

1975では上りの線路に下り方面へ救助列車を走らせるシーンがあって並走する0系に大興奮して、「あぁ、やっぱり俺には鉄の血が流れてるわ」と実感したけど2025はその血が更に沸き立った感じだ。衝突して80号の鼻の部分が凹むんだけど、それでも尚止まらず走り続ける姿に観たことではやぶさがカッコいい存在になった。今までは色目からこまちの赤が大好きだったけど、特別になった。あと、我が家に息子に買ったはやぶさのプラレールが1つあるんだけど触発されてもうひと編成買い足したくなった、つまり並走させたくなった(笑)。
上り線で追走する先頭がない車両とか見たこと無い風景満載で興奮した。あと、東京駅で東北新幹線と東海道新幹線の線路を繋ぐシーンへの感情移入が凄かった。

 三代続く 鉄の血


我が家、祖父が国鉄職員で線路の保守をする「保線」って業務をしていたらしいという話を祖父の葬儀における父のスピーチで聞かされて、その時に埼玉県旧大宮市でも川越市との境に生まれた農家の末っ子が国鉄大宮工場に近い父と私の生家の今の場所に引っ越した歴史を知り、そもそも鉄道は好きだったけど遺伝を確信しました。そんな私にとって線路を動かす作業は初見でしたが「頑張れ、頼むぞ」と手に汗握るシーンだった。

 嘘偽り無き『JR東日本全面協力』

にも関わらず、政府からの認可が降りず、はやぶさが九州に上陸する夢が途絶えた時にこそ『JR東日本全面協力』という売り文句が身に沁みた。東日本は協力してくれたけど、東京駅から先のJR東海は非協力だったのかみたいな(笑)。実際はシナリオありきでJR東海に声はかけてないんだろうけど怒りが沸々と湧いた瞬間でもあった。

しかも、その直前に行った現場の最寄りが品川駅でこんな広告掲示を見たか



余計に「東海め、ふざけやがって」みたいに思ったって話。

樋口真嗣監督作品


とにかくフィクションだし、最終的には助かるだろうとわかっていながらはやぶさ60号とそれに関わる人達に頑張れよ!とか思ってる中で走る新幹線には更に「頑張れよ」と声援送るのは「シン・ゴジラ」終盤でゴジラめがけて在来線が突入するシーンを思い出したけど、考えたらあれも樋口真嗣監督作品、庵野秀明は総監督だった。ずっと庵野だけのものくらいだった認識を変えよう。

そして、危機的状況には明朝体が映える映える。世代的にエヴァンゲリオンから始まり、「シン・ゴジラ」「シン・ウルトラマン」という流れ、正しくはその源流に市川崑監督作品があるけど、「シン」シリーズには樋口真嗣が関わっていて、そうなると私が見ていない「日本沈没」も明朝体なのかと興味は沸いてきた。

認識薄くて、それこそ樋口真嗣と山崎貴の区別もついてなかった自分は今回初めて樋口真嗣のウィキペディアを開いて、茨城県古河市で育ったそうでそう言えば作中に一回だけ古河出て来て「新幹線いよいよ埼玉県に来るわ」とか思ったけど、そこにあったのは育ての地への愛情かもしれない。

サッカー以外素晴らしき故郷 大宮

作中に私が生まれ育った街「大宮」が連呼されてたのも愛着が沸いた理由だ。『サッカー以外は素晴らしい街(笑)』って話はここではしないけど、これ程までに大宮を連呼される作品は見たことない。

2025は「大宮台」がよく台詞に出て来た。書いた通り、出身が旧大宮市だから名前が出ると嬉しくなる仕組みになってるのだろう、『こんなに出て来て良いものなのだろうか』としかもこれが世界中に発信されてるのかと誇らしいし、こんなに大宮を誇らしく紹介してくれる作品には感謝しかない。国内で大ヒットしたらしい埼玉県を腐す作品がギャグだから楽しいらしいけどどうにも好きになれない、それとの比較でも余計に素晴らしい。もちろん、JR東日本に置いて工場のある大宮の重要性はあるから、そりゃあ何度でも出てきますわって話なんだけど、実は1975も犯人の一人を追い詰めたのは長瀞だったし、住まいは秩父だったはず。1975は東京から西へ向かう。ロケ地の事情という現実論から考えれば埼玉に美しい崖と爆破しやすい山があっただけなんだろうけど、1975はそこも好きである。

2025のクライマックスの舞台は鷲宮町だなんてまた痺れる。本当は出身高校がある北足立郡伊奈町が良かったけど、あそこは上越北陸新幹線との分岐点もあるから様々なリスクを避けたんだろうと思えば大納得だ。「リアリティの追求」を作中で感じた。

終盤一気に2回泣いた

シナリオではない側の話を色々したけれども、本編終盤で2回泣いた。
①60号が鷲宮で停止後、斎藤工の耳にかすれていた無線が鮮明になり「全員の生存を確認」と聞こえた瞬間。

全てが終わった後に車掌役の草彅剛と運転士役ののんにグランドスタッフが「お疲れ様でした」と駆け寄るシーン。

感動でもあるんだけど、見ているこちらにも張り詰めた緊張があって和らいだ瞬間だったに違いない。余談だが①はNetflixで初めて私が涙だった。

そう言えば2025は誰も死ななかった。細田佳央太演じる藤井は瀕死の状態だったが死んだことにはなっはいない、無事だと良いけどと心配になるくらい血を流していた。1975は乗車中の妊婦の中の子が助かっていない。そこは決定的な違い。

 TODAY'S
 
最大のサプライズ


リブートとは何ぞやを知らない自分に一番大きなサプライズは2025の秩父で住んでいたのはピエール瀧が演じた実行犯にネット上で知識を与えたという男の出現。そして彼の父は1975の実行犯の一人だった。事前の予告には一切現れず、誰もが「ネタバレ要素」として触れなかったNetflix専属俳優にニヤニヤしてしまった。

「じぇじぇじぇ」のフラッシュバック


しかも、東北から乗客を守るために新幹線を運転士した旧能年玲奈ことのんの姿、そして豊嶋花演じる真犯人小野寺柚月のクールな姿に橋本愛がダブっていて、NHKの朝ドラ「あまちゃん」視点で見るのも良いなと思った矢先に出て来たピエール瀧である、ニヤニヤするしか無かった。

ちなみに後日Wikipediaでのん演じる運転士松本は岩手県出身で、豊嶋花ってどんな作品出てるかなと見てみたら「あまちゃん」で天野春子という、母時代を小泉今日子、少女期を有村架純が演じていた役の少女期を演じていた事により運命を感じた。

インスタでもがく兒玉遥を際立たせた大原優乃

あと、客室乗務員役の大原優乃はInstagramフォローしてたから出演は知ってたけど、アイドル時代似たようなポジションにいた兒玉遥と比較すると見事に差が開いたなとか思ったり。当時の比較ならむしろ兒玉遥の方が人気は遥かに上だったけど、今やバズるのに必死で昔のうつ病や整形をカミングアウトしたり、今流行りのサウナとか美容術に乗っかってInstagramをあげたり、NHK朝ドラ前シリーズの「おむすび」に出演!とか言ってたけど、ちょい役だったらしくて一回しか話に出なかったりとか全てが中途半端で、このもがきがこれからに生きればと願います。

2周目に向けて

そんなわけで観終わってからだいぶ経った記録によれば11日かかったらしい。まだ一回しか見てないけど、それくらい語りたい事満載の作品だった。Netflixでないと完成できなかった作品だったのだろうけど、映画館でもう一度観て興奮したい、それは見果てぬ夢かもしれない、絶対数で言えば相当数見てる人はいるようだが周りでさほどNetflix入ってる人は少ないみたいで、だったら映画館でやってればとも思うけど、映画と違って観る覚悟が要らないから分割しても良いし、巻き戻せるから気楽ではある。この覚悟無く観るエンタメを「映画」と括って良いのかまだ迷うけど、直近でAmazonプライムで「リバー〜流れないでよ〜」とか「シャイニング」観たから割り切るかなとは思ってる。
以上、周りで話せる人いないから長々と書いた大傑作映画の話だ。