SQOPXXVⅢ【Super Quest Of the Perfume】は2017年9月2日土曜日19時に無事怪我人も争いごともなく終了しました。ご来場頂いた皆さん、DJの皆さん、そして展示イラストを許可頂いた皆さんにはこちらのブログでも改めて厚く御礼申し上げたいと思います。ありがとうございました。

今回は恒例の総括をするブログなわけですが、タイトルが思いつかない状態で動き出しております。こういう経緯で始まったとかそういうのは今回はブログで2本分書いたので、そこは省略してここは当日の模様と総括だけに特化しようと思います。そこらへんは各々で振り返って頂きたい(笑)。

まずは絵師の皆さんの作品に関して。ちなみに混雑することを予想して開演前の写真にしてます。ここでキレイな物を見せてしまうと来た人の価値が薄れちゃうので敢えてブログでは遠目の写真を。

お店である下北沢altotoはビルの地下にあって、その地下の入り口までの通路に香友さんの作品を配置しました。

【香友】

昨年に引き続き展示させて頂いたわけですが、今回は2017年の作品を全部飾りました。つまり「パンセ」からPerfumeフェス幕張、名古屋、大阪のものをしかも時系列で並べましてやっぱりレンガの壁に合うなって思いながら折を見て入口に出てました。

 

そして、会場はいると真正面でDJブースがありますけど、左側にはさきかしさん、きゃみさん、nencoさんの作品群が並んでおります。ここは言うなれば冒険のフロアでした。

絵師の方々に今回は「Super Quest Of the Perfume」と言うサブタイトルにちなんでPerfumeが冒険するようなイラスト(ドラクエのような)という無茶ぶりと言うか新しいテーマを投げかけさせていただきました。そのボールに色んな解釈で返してくれたお三方です。

【さきかし】

RPGゲームの戦闘シーンをイメージして作ってくださったさきかしさん。そういう発想がなかったので、すげぇと感動した作品でした。しかも三人に現れた怪物はいつぞやの白熊と思しきものでした。ヒットポイントの残量とかも含めて、ディテールが凄くて是非、作品を見る機会がありましたら是非。

【きゃみ】

実は今回のオファーでこういう絵が来て欲しいっていうので一番理想的なものを下さいまして、フライヤーとか作ってたらこのイラストを拝借していたかもしれないですね。そして、個人的には今回の直前に「Perfume×ドラクエ」で火が付いたじゃないですか。その時の私のしてやったり感を教えてあげたい(笑)。

【nenco】

「ジョジョ」「桃太郎」「オズの魔法使い」という冒険三部作を描き下ろして頂きました。順番で言うと一番最初に作品を送って頂いた絵師さんだったんですけれども、『そうだよね、これだって冒険じゃないか』なんて思って発想を思いっきり広げて頂いたのはnencoさんだったと思います。ジョジョの奇妙な「冒険」盲点でした。

 

そしてDJブース右側はたまごひめさんの4コマ漫画絵巻というか曼荼羅でした。

【たまごひめ】
DJイベントと言うよりも漫画家さんの原画展のような圧巻な配置でした。しかも、今回は「毎日4コマ」の中から厳選された作品をA4出力用に編集して頂きまして。個人的には印刷して本にしたいくらいですね。個人的には「もしのっちが福山のヤンキーだったら」シリーズが好きで。ビックコミックスピリッツとかに連載されて欲しいなと思ったら次のスピリッツPerfume表紙じゃんってことに気付きました。

そんなわけで人気絵師と呼ばれる皆さんの豪華作品に5時間囲まれたPerfumeイベントでした。人気絵師を狙って声をかけたわけではなくて、色んな手段を使って絵師さんの作品を拝見してて、すばらしいと思った作者の方に声をかけて、呼応して頂いた方にご参加頂けたと言うわけです。15人くらいにお声をかけました。お忙しいとか、私では実力不足とか個々に色んな理由があってお返事もいただきましたけど、SNS時代です。見ず知らずの声かけに反応しない人もいますから、そんな時代の中で応えてくれた5名の勇者たちに大きな拍手を。

さて、ここからはDJ編、タイムテーブル順にご紹介しましょう。ちなみにいきなり言い訳ですけれども、ちょっと全体の進行とかマイクとかを気にしてたり思いの外酒を飲んでたりして、演者によって開設の量にばらつきがありますこと、予めご了承願います(笑)。

14:00 クオイッチ・シマダコフ
私ですがセットリストをご紹介します。
1.TOKYO GIRL/Perfume
2.Behind the Mask/Yellow Magic Orchestra
今回配った冊子にも書いたけど「Solid State Survivor」と言うアルバムが無かったらPerfumeは絶対聞くことはなかったのでどうしても入れたかったのです。そして、30分の尺ではフル掛けもちょっと足りないのでできるだけ多くの要素を入れたいと思った結果、Technopolisの「TOKIO」っていうボイスもサンプリングに入れようと思った結果一発目をTOKYO GIRLにしました。

3.レーザービーム/Perfume
4.虹/電気グルーヴ
5.VOLCANIC DRUM BEATS/電気グルーヴ
6.猛烈宇宙交響曲第七楽章「無限の愛」/ももいろクローバーZ
電気グルーヴの活動休止によるテクノ不足もPerfumeを知るきっかけだったろうなとは思ってて、4・5曲目は実は先日のLove Musicの電気グルーヴのライナーノーツでのっちがコメントで「好きな曲」と名前を挙げたものです。これに「誰だ」とか「富士山」もあったけど、ここら辺挙げてくるってのっち本当に好きなんだなって思った曲です。虹をかけるための「虹色のラブビーム」であると同時に午後2時にDJだからと言う理由で「レーザービーム」でした。2012年静岡では午前2時にかけました。そして、ドラムの音が激しいももクロの曲を。ももいろクローバーZ、Perfume好きの色んな人がハマってなかったら6年も追いかけてないでしょうね。今でこそテレビ番組のみですけど。

7.PARTY MAKER/Perfume
8.LOVE DOMINATION/石野卓球
伝家の宝刀、パンティーメーカーです。傑作なのに色んな所で身を亡ぼすという爆弾みたいな曲をSQOP来てくれた皆さんと叫べてよかった。よくよく考えたら、Perfume知らない人にも使えるんじゃないかと今更気付きました。某所で下ネタとジャッジされたパンティーメーカーに続いて、Perfumeフェス幕張初日に電気グルーヴがPerfumeファンを静かにさせたこの曲を繫げてみました。

9.スーパージェットシューズ/Peachy
10.リニアモーターガール/Perfume
11.彼氏募集中/Perfume
最後のパートはどんどん古くなっていくという感じにしました。「ジェニーはご機嫌ななめ」しかり「Love Fool」しかりカヴァーアーティストとしても魅力的なPerfumeがカヴァーした名曲スーパージェットシューズ、DVD買って好きになったこの曲を手にしたくてタワレコ新宿に現存していた最後の1枚を買ったという思い出があります。
そして、リニアモーターガール。もうすぐ2:30PMだからという単純な理由とSQOPを作るきっかけとなったリニアと言う女オーガナイザーへ感謝も込めました。そして、フリップ芸でも最高傑作だと思ってる「理想の彼氏募集中」を披露で締めました。このネタ4回目くらいの披露ですけど、ようやく良い見せ方を思いつきました。

14:30 hironux
2番手のhiroさんはご自身のルーツであるヴァンゲリスから入ってしかも「日本代表のW杯出場を祝う」なんてタイムリーなこともやって頂きました。しかも、石野卓球リミックスじゃなくて原曲でした。その衝撃が強かったですね。序盤のバタバタであまり思い出せてないし写真もないのが申し訳ない位ですが、凄い熱量の時間で会った事はお伝えしたいですね。

15:00 Jin Chan

いきなりPuppy LoveをかけてDJ陣は「もう終わらせようとしてるのか」みたいな衝撃を与えてくれたJinさん、そこから自身のスタイルに持ち込んで局長に照るシリーズで桑田佳祐の曲で『俺の時子』とヲタクを叫ばせたたり(笑)。キリンジの曲で後ろの映像とシンクロさせたりとブレずにフロアと戦って頂きました。

15:30 しくしく(POF) 久々に歌うしくしくさんを見られました。序盤、いつものカッコいい感じで攻めていて終盤マイクを握りまして、小指を立てて歌う姿がオーディエンスに受け始めて、最後はご自身が一番好きな「Butterfly」も歌って締めました。

16:00 ぶんちん(DDDS)

ハウスも交えた選曲でさすがに音にこだわりを持つぶんちんさんの選曲でした。来てくれたお客さんと喋りながら、「うわ、これすげぇ」と言いながら唸ってた時間ここらへんでした。しかも、一番混んでた時間で後ろから前以降にも行けないなんて言うそんなせめぎあいをしてました。

16:30 inryoku(仙台シャンデリアハウス) 凄い、汗だくでプレイしてくれたことが印象的でした。そして、マッシュアップの鬼でした。そんな言葉で片づけられない位、やっぱり楽しかった。inryoku君自体が音で遊んでるんだけど、それを見てる方も楽しいし、楽しみ方も教えてくれるみたい感じでしょうね。それこそ「ultra soul」しかり、正直あれをSQOPで見たかった。

17:15 46 a.k.a. みんたっく

46君、ぶれませんでしたね。序盤Perfumeをかけて、後半は怒涛のアイドルソング、そして自らもその楽曲で高まるという唯一無二のスタイルをたくさんのオーディエンスの皆さんに見せられたのが嬉しいですね。だって、それだってPerfumeを経由して生まれてるものだと思うので。そして、たくさんのオーディエンスの中でも反応してくれた赤シャツの人がいて、無人島に助けが来たような感じでなんか嬉しかったです。

17:45 DJ akky(ハバストロール) 

流石に今日本で一番真摯にPerfumeと向き合うDJだなと思いました。今回、inryoku君もしかりだけど、akkyさんが来るからと言う理由で下北沢まで来てくれた人が多かったと思うけど、その期待に十二分に応えるプレイを見せてくれました。「時よ」から「恋」へとつながる星野源メドレーも見せてくれました。それにしても一番最初に自身のTwitterアカウントを表記したQRコードを表示してフォローを促すなんていうプレイ参考になりました。

18:30 よしお@yukichi

大トリのよしおさんは自らかかってない曲を踏まえて、全曲Perfumeしかも人気曲を泣く泣く途中で削りながらのプレイを披露して頂きました。キャリアある方なんでその切り方とか秀逸だったと思うし、最後に「アキハバラブ」で締めてきたっていうのはSQOPっていうイベントのカラーを分かってるからこその選曲だなって思ってものすごいシビれました。本当に素晴らしいショーストッパーだったなと思いました。

【総括、むしろ私感】
そんなわけでカラーの違う絵師の皆さん5名、同じくカラーの違うDJ8名で合計13名の勇者と1名のあそびにんオーガナイザーによる冒険の書は幕を閉じました。誰が見ても文句なしの大盛況でした、改めてお客さんを含めて関わってくれた全ての人にお礼を申し上げます。

数字の話をすると参加者は延べ45名でSQOPの歴史を塗り替えました。そして、具体的な数字は出さないけどお店の売り上げも過去最高となりました。オーガナイザーなんてお金を使うものですから個人的な会計で言うと収入なんて無くて、そもそもそんなものを求めてないけど、いつもレギュラー陣に負担してもらってる金額は無かったですから、そこは成功でした。

普段お客さんが10名来てたら凄い位のレベルでしたから、そんな中で30人前後コンスタントにいる状況でDJをしてもらったというのはいい経験になったんじゃないかなと思ってます。前の方にスペースがあったと言うのが原因だけど人がお店から溢れちゃってたっていう現象の大盛況でちょっと自分の名前が付いているイベントじゃないような感じがしてましたね。もう別世界と言う感じがして、翌日休みでしたけど、疲れは残ったけど正直いつもあるような「SQOPロス」みたいな感情がなかったというのが正直なところです。


開催2日前にPerfume本隊から渋谷でのイベント開催宣言があり、それが追い風になったのも間違えないでしょうね。それついでに行こうと思ってくれた人も間違えなくいるでしょう。Perfumeのライブ会場とかオフ会とかでお会いしたことはあって仲良くさせてもらっている人でもDJイベントには顔を出さないような人っていうのはいて「この人はお誘いしてもきっと来ないんだろうな」と思っていた人も多々いらして下さって、正直これで成仏できるなと踏ん切りがついたのも確かです。

ちなみに、その渋谷のイベントへは前日夜勤明けで参加しましたよ。それの影響で途中から来た人もいらっしゃって島田の時間見てないっていう方もいましたのでそこは悔やんでるといえば悔やんでるのかもしれませんね(笑)。

やりきったなぁ、事前に宣言した通りで対PerfumeでSQOPとしてやろうとしていたことはやり尽くしたなっていう思いは強くて、この3年続けてやっていたけど、よほどのことがない限りは無いでしょう。当日で色々変わってくるかなと思ったけど変わらなかったですね。

2011年、SQOPを立ち上げた時に定期的なPerfumeイベントというものが4つありましたから5つ目になる必要もないとPerfumeイベントになることを拒んで原点回帰みたいな感じで年1回やり始めたけど、まだその名前が残っているのは「Seventh Heaven」だけですからね。カッコつけて「無くなってしまった星達も背負って」位の気合もありましたけれども、逆に消えていった理由もこのタイミングで分かったりしました。

誰の為に鐘が鳴るじゃないけど、誰の為にやってるかって事なきがしてきました。それこそ、6年前はまだPerfumeと言う現象はブレイク後だけれども、まだマイノリティでPerfumeを伝えたいみたいなところもあったけど、時間が経ってもう伝えていくレベルではないという中で「何をモチベーションに」「誰の為に」やっていくかという事できっとみんな躓いて行ったんだろうなって思いました。だからその気持ちに共感出来て終わったといったところでしょうか。そんなわけで今回はこの6年でSQOPの背中を踏んづけて越えて行ったけど後に消えてしまったイベント達への手紙みたいだなっていうタイトルとなりました。

今回のSQOPⅩⅩⅧの目的は「昨年のPerfume特集へのリベンジ」と言うのがあって、それを果たせたのでやり切ったなと思ってます。どっちかと言うとSQOPは自分達のためと言うところがあって、個人的な他のPerfumeイベントへの売り込みみたいなところもあったわけで、それに関しても呼ばれたらやるけど、自分から「出たいです出して」みたいな意思表示をするテンションまではいかなくなかったのでここら辺が潮時かなと言う場所にいます。

SQOPは続くけど、Perfumeと正面から向き合う事は今のところありません。このスタイルを始めるとしたら準備に最低3ヶ月かかりますから、来年の6月の自分がどう思ってるかだけど、今のところはそんな兆しはありません燃え尽きました。だから、やり続けている皆さん頑張って下さい。

ドラゴンクエストに寄せるために「SQOPⅩⅩⅧ」って表記にしたけど28回目ですよ。思えば積み重ねてきましたね。最新作こそが最高傑作だという思いは変わりません。Perfume関係ないイベントになりますが、面白いと思って頂いた方、どうぞご贔屓に。いつやるかは分からないけど。