『ラブちゃんは?』
『……お迎えに来ました。先月!』
話しを聞きながら、しばらく、ラブちゃんの元気な姿が目に浮かんでました。
元気な姿しか思い浮かびませんでした。
セナとアスターがまだ小さい頃、ラブちゃんは10才を越しても元気で居ました。
セナとアスターは成長し、逆にラブちゃんちゃんは、ゆっくりゆっくり歩く様になってました。
その頃ラブママさんがよく『この子達♪若くて元気で…羨ましいよ~』と言ってました。
そんな言葉が似合わないラブちゃんです。
ラブちゃんはシベリアンハスキーのアトガマとしてペットショップから来ました。
最初ママさんは何度も私に
『“メロンの箱”くらいの箱に入って来たんだよ…可愛くて可愛くて!』
でも、ラブラドールのハイパーさに、時々悩み(笑)
その頃は、逢えば愚痴聞きでした。
『 ラブったらもー!』
『ラブのやることと言ったらもー! 』
私はいつも笑っちゃいました。
そんな私達の会話を見上げて聞いてるラブちゃんに
『ほら、かぁさんを困らせちゃダメだよ!』なんて
一応真面目な顔して、言葉に出しましたが、
でも心の中では『今のうち、いっぱいヤレヤレ!ヤッチャえ!』でした。
だって、パパさんの様子は満更ではなかったんです。
愚痴って同情を引こうなんて一切感じられませんでした。
ラブちゃんのお散歩は、自転車でした。
飛び付いて、足に絡まったりするので、自転車でガードしながら、、、、
それはそれは、技術を要する様に見えましたが、
パパさんママさんは上手いものでした(笑)
散歩中もアマがみをするので、シャベルをくわがせたらそれを上手にくわえていました。
ラブちゃんを見ていると、本に書いてある“○○のしつけ”より、パパママの工夫の方が功を奏していました。
本じゃ無い!
他人からの助言でも無い!
偉いトレーナーの教えでも無い!
毎日のラブちゃんとの生活から生まれた工夫。
年をとってもパワー全開、ハイテンション全開、
いつも撫でてもらってるのか…頭のてっぺんはピカピカでした。
1年半位前からお散歩の姿を見掛けなくなりましたが、
パパさんは『家に居るよ。もう庭だけ……。そこに出すのも重いねぇ、こっちが参っちゃうよ!(笑)』やっぱり愚痴付き(笑)
その愚痴がラブちゃんの元気な証拠でした。
『お迎えに来ました……よく頑張ったよ!』と、寂しそうでした。
『ガリガリに痩せていたけど、立派な骨だったですよ…』
その日、ラブちゃんの愚痴は聞けませんでした。
ラブちゃんの愚痴は元気だった証だったんだわやっぱり!
ラブ家のご夫婦は70才を越しています。
『もう(犬は)無理だな!』
そう言って、寂しそうでした。
15才と4ヶ月…ラブちゃんの愚痴はとうとう聞けなくなりました。
『ラブちゃん……楽しい愚痴ネタをありがとね。中々良かったよ(笑)』
お散歩の間に良い香りがしてきました。
祖母が好きだった“沈丁花”
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20170309/02/saumama/54/26/j/o0480085413885570733.jpg?caw=800)
私が小学生だった頃、
庭に有った沈丁花の根元に大きな穴を掘って…祖母に叱られていた犬。
その子(コリー犬)の名前がアスターです。
名犬ラッシー全盛期の頃でした。(その頃はゴールデンなんて知らなかった)
アスター……!
名前の由来は、、、半世紀以上も前に有るんだよ(笑)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20170309/02/saumama/91/8f/j/o0360064013885570738.jpg?caw=800)
祖母がいつも目を細めて言ってた口癖
『 アスターときたひにゃ!』