やっと書ける……それは、ちゃんとママさんから“その事”をお聞きしていなかったから。
お散歩の時、人伝には聞きました。
タロ子ちゃんの家の前を通ってもいつもワン達の気配で元気よく吠えていたのがここ半月有りませんでした。
きのう…やっとママさんとお話しする事が出来ました。
『タロ……死んじゃったの…』そう言いました。
お散歩仲間は誰もママさんに逢って無くて
その真相は…はっきりしていなかった。
一昨日にセナのお散歩中にとーさんが逢いました。
セナはお得意の腹出しポーズで…ママさんに撫でてもらったそうです。
『泣きながら…だから何も言えなかった!』とーさんが言ってました。
そしてきのう、やはりセナのお散歩の時
『セナ、今日もタロちゃんのママに逢えるかな?かあさん逢いたいなぁ…タロちゃんのママに!』
そう思って、いつも道より一つ手前を曲がると、偶然にタロ子ちゃんのママが
やはり『丁度今、家を出た所!!』
『セナく~ん!』
撫でてくれた。
私は泣けませんでした。
ママさんはうっすら涙でしたが、セナを撫でながら経緯を話してくれました。
脾臓でした。
『納得いかなくて』
『治療に?』
『治療は信じてる…』
『じゃあ納得しなくちゃ!』
『ただ7才じゃ納得いかない…もっと生きてくれると思ってた。』
それは何歳でもみんなが思う事です。
『心の準備がまだ出来てなかったの』
心の準備かぁ………
『そんなもん…結婚式じゃ有るまいし、辛い準備なんて私達にさせるハズないよ!』
シロのとき、先代セナやアスターのとき、
いつ、心の準備したかな?
いつもと変わりない笑顔の明日が来ると信じてた。
でも、みんな『バイバイ』って引っ越した。
私に辛い顔、辛い思い、辛い生活をさせなかった。
どんなに大変でも、いつも私達に『あなたがたがいるからしあわせ』って思わせてくれた。
だから、最期まで精一杯生きてくれる……。
タロ子ちゃんもきっとそうです。
脾臓から肺へ、
体はいっぱいいっぱいでも、そばにいたい。
自分の長さをちゃんと分かっているから。
タロ子ちゃん…ママは
『そうだね、って思うようにしよう…』って。
独り暮らしのママさんです。
出掛ける事もなくなって、家で泣いていた半月。
セナの腹出しがあれからの最初のお出掛けの日。
連日セナの腹出し!
タロ子ちゃん……ママになに伝えたの?
タロ子ちゃん……みかんもサスケもジジもさくらも、お散歩仲間がみんな『世間話、楽しかったよ、ありがとー』って。
そ~か、みんな年上。
ママさんの『納得いかない』気持ち、やっぱり。
タロ子ちゃん、、、やっぱり早すぎたよ。
タロ子ちゃん、、、ちびすけのウランに色んな事教えてくれてありがとう。
虹の橋のアスター、、、タロ子ちゃんの飛び立つ羽はまだまだ立派じゃ無いから、遠くからちゃんと受けとめてあげてね。
やっとタロ子ちゃんにさよならが出来ました。