最上階に通された。見たことないサイズの窓。この町は田舎だと思ってたけどこうして一望するとなかなか多くの人が住んでるんだな。もっとよく見ようと窓に近づいたところで背後のドアが開いた。ゴチャゴチャした戦隊ヒーローみたいな服の委員長。なかなか似合うね。


「緊張感なくない?」


相変わらず澄んでいる委員長の声。そうかな?と返したのが気に入らなかったのか、いつもの説教が始まる。教室でも制服でもない委員長の変ないつも通りにギャップが込み上げてニヤけてしまった。説教が加速する。


「…まあ良いんだけどさ。祥吾くんも早く着替えてきたら??」


確かに、いつ始まるかわからないもんな。俺これでも緊張してるんだぜ委員長。少しだけ。更衣室に向かおうとすると手を引っ張られた。なんだまだなんか


「祥吾くん。最後になるかもしれないって思った。だから、やっぱ言うことにするね。好きです。ずっと好きでした。1年生の夏くらいからずっと。だから私は負けられない。祥吾くんはこの世界に未練なんかないって言ってたよね。私はある。祥吾くんが未練。祥吾くんが好きなのが未練なの。ごめんね。だからとても緊張しちゃってるんだ。」



委員長は、球技大会の時みたいに全力ダッシュ全力ジャンプできればそれで良いと思うんだよな。やっぱ俺か。俺だよなぁ。


ホワイトデーのお返しがしたいな。少しだけ緊張で顔が強張るのを感じた。少しだけ。