100年ぶりに服を買った。マジで東京出てきてから一度くらいしか服屋に入店してないんじゃないかってとこだった。二度目の入店。


【あえて】毎日同じ服を着てるんだと思われることに成功していた。カホンと独特な歌声のおかげだ。


僕には服のセンスが無い。振る舞いの全てにセンスを滲ませるプロ意識のおかげで誰にもバレてなかった。まさかタカハシニコに服のセンスが無いとは天神様も守備範囲外だろう。


なんなら、服のセンスがある人を少しだけ馬鹿にするというか、僕より歌が下手なのに、僕より人を魅了する能力が低いのに、なーに服なんてがんばっちゃってるんだろうと思っていた。服買う時間があればボイトレの1つでも通えばいいのに。とか。良くないけど。尖りは芸の肥やしだ。全て歌にする。


思ってたんだけどね。


この度服を買わせていただいた。ぶち壊すためだ。自分を。【毎日同じ服を着るタカハシニコ】でいける臨界点に達した。人気も同期内じゃまずまずって自負があるが、なんというか、『そういう女』からの人気が自分パロメーターの大部分を占めていた。


カホンと歌で飯を食べ続けるには全年代から愛される必要がある。毎日同じ服を着る変なやつ、よりも、普通にオシャレな兄ちゃん、の方が良いのだ。なにかと。


そうなると直さなきゃいけない所だらけなんだけどね。歩き方とか。返信の遅さとか。雨の日ちゃんと傘さすとか。健康的な食事とか。やべぇな僕。診断されてないだけじゃん。


人間に近づいてくんだ。それで歌の幅が狭まったら嫌だけど。けどそうなったらまたすぐ戻れるでしょ。日々変化。大丈夫大丈夫。僕なら大丈夫。