ターン制じゃないオセロは初めてで、どんどん埋まってく盤面にタジタジすることしかできなくて、そのまま僕の負債は1億追加された。
負債が5億を超えると残り時間に関わらずゲームオーバー。奥の部屋に連れていかれる。簡素なルール説明で聞いたのはこのくらいだ。奥の部屋で何をされるのかどうなるのか全くわからない。
別のテーブルを覗くと初期兵数が対等じゃない将棋やジャンケン無しのあっち向いてホイなど、知ってるようで知らないゲームが各所で繰り広げられていた。事前に黒田が言っていた通りリピーターが4人に1人程度紛れているようだ。手馴れているやつを見かける。初見の僕はどう戦うか。
「突然ですがタイムアップです!!」
スピーカーから声がした瞬間、床がパカリと開き100人余りが真っ逆さまに落ちていった。なんだこれ。リピーターらしきやつらも何が何だかわかっていないようだ。突然のタイムアップ。予期せぬ吹き抜け。外の世界で多額の借金を抱えたやつらは金持ちに何をどうされようとってか。末路。20階の高さから落ちながら漠然と思った。
いや盛り上がる???見てて楽しい???こんなん。金持ちよ。やいやい。