こんにちは。
ライターの橘さつきです。
「家族と葬送」をテーマに書いています。
はじめましての方はコチラ
前にも紹介した
大塚ひかり著『毒親の日本史』が
実に面白い!
大塚ひかり 『毒親の日本史』 | 新潮社 (shinchosha.co.jp)
興味深いのが
「成り上がり」と「落ちぶれ」と
急な階級移動が毒親を作る
というもの。
「落ちぶれ」編を見逃した方は
昨日のブログをどうぞ!
毒親や毒親育ちを生む、「落ちぶれ」の家族 | 家族関係に悩んだ私だから見えた 新しい「弔いと葬送」のかたち (ameblo.jp)
今日は「成り上がり」の場合に
ついて。
「成りあがるにせよ落ちぶれるにせよ、
激しい階級移動というのは
物凄いストレスを人にもたらすのです」
本書の中でも紹介されている、
エリオット・レイトン著
『親を殺した子供たち』(木村博江訳)
という衝撃的なタイトルの本中で、
レイトン氏は以下のように述べている。
親を殺した子供たち | エリオット レイトン, Leyton,Elliott, 博江, 木村 |本 | 通販 | Amazon
「階級の変動から生じた不安が、
人種差別者や性差別をうながし、
非行少年を生むなど、
さまざまなかたちをとってあらわれることも、
数多くの研究で実証されている」
家族殺人が起きる家には共通項があって、
「上昇指向の強い中流階級で起きる傾向が強い」
のだとか!
その分析はうなずけるものだった。
「『にわか成金』は
激しい上昇指向があればこそ、
現在があるものの、
上流階級には下にみられ、
欲求不満がたまっていく。
さらにここに親が「支配的」という
条件が加わって、階級移動のストレスに
苛まれる彼らは子どもに依存して、
自分の欲求達成の手段として
子どもを利用するようになる」
歴史上にもこれを裏付ける親子は
たくさんいるのだった。
『毒親の日本史』によれば、
戦国時代に毒親が多いのだとか!
たしかに、戦国時代ほど階級移動が
激しかった時代はなかった。
とりわけ武士階級に親殺し・子殺しが
多いのは「暴力]が「家族文化」になって
いるからなのだと。
本書の中では
世界史上でもまれな女傑といわれている、
「落ちぶれママと成り上がりパパを持つ武則天」
の壮絶な人生のエピソードが紹介されている。
勇気がある方は、是非どうぞ!(笑)
明日は、この「成り上がり」の家族の
実例をご紹介しますね。
では、また明日お会いしましょう!
拙著も是非、読んでみてください。
『絶縁家族 終焉のとき
― 試される「家族」の絆』
さくら舎
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文春オンラインで拙文が紹介されました!
こちらで試し読みができます。
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