今日から9月11日までは、9月議会の委員会の日程です。今日の総務くらし建設委員会で以下の議案3件を可決していただき、続いて予算決算委員会総務くらし建設分科会による決算審査が続きました。

議案第57号 長久手市部設置条例の一部を改正する条例

議案第61号 長久手市下水道条例の一部を改正する条例

議案第62号 史跡長久手古戦場ガイダンス施設展示制作業務請負契約の締結

議案61号は下水道料金引き上げの議案です。


料金引き上げは大変心苦しいですが、私自身も4年前(当時は議員)から課題だと認識していたので、どうかご理解をお願いします。

《4年前の令和2年9月議会の会議録から引用》
監査委員の決算審査意見書に対する質疑です。
○12番(さとうゆみ君)
それでは、決算審査意見書について、3点質問をいたします。
3項目め、下水道事業会計について。65ページ、1立方メートルの汚水量を処理するために建設費まで含めた汚水処理原価は229.0円で、汚水処理費のみの汚水処理原価は150.9円、これに比べ下水道使用料から算出した1立方メートル当たりの使用料単価は139.4円ですとあり、下水道使用料単価の早期改定が指摘されています。公共下水道事業は、地方財政法上の公営企業とされ独立採算制が原則ではありますが、雨水処理に要する経費など一般会計繰入金を充てることが妥当なものもあります。長久手市では、毎年約6億円を一般会計から繰り入れており、今後は一般会計からの繰入金を減らしていくことが求められていますが、使用料を値上げしてどの程度まで賄えるようにすることが適切とのお考えでしょうか。
○代表監査委員
最後に3点目の下水道事業会計についてでございます。
汚水処理に係る費用を使用料で賄えていないことは事実のことでございまして、その不足財源を含めて一般会計から6億500万円が繰入れをされております。下水道の普及率が95.9%と100%に近いところまで達成しているにもかかわらず、いまだにランニングコストすら賄えていないことは、監査委員としては大きな問題だと考えてございます。意見書にも記載をいたしましたけれども、汚水処理をする際には、1立方メートル当たり11.5円分、使用料が不足しますので、有収水量489万9,779立方メートルを掛けて割り戻しますと、令和元年度の使用料不足額は約5,600万円となるわけでございまして、一般会計からの繰入金6億500万円のうち、約5,600万円分につきましては、赤字を補填するための税金が投入されているということでございます。これは令和元年度1年間だけで5,600万円ということでございますけれども、これは昔からずっとやっておりまして、水量が少なかったときはもっとたくさん出しておったわけですけれども、単純計算で平成8年度に下水道条例が施行されてからの投入額は、単純に去年の分、23円を掛けても13億円ぐらいになりまして、これを上回る相当の額がこれまで投入していたのではないかと思っております。これらの不足した経費は、一般の企業では借入金として処理して運営をしておりますけれども、長久手市の場合は、当初から一般会計繰入金ということだけで、中身は貸付金とかそういうことじゃなくて、そういう繰入金という処理をしておりますので、その中身について性質別の区分は明確にされておりません。
また、公営企業は、先ほど質問にもございましたけれども、本来、独立採算で運営をすべきでありますので、ランニングコストだけでなく建設費分も含めて使用料に含めるべきと考えております。一般会計から赤字補填のために繰入れをしました経費、先ほど言いました13億円以上になりますけれども、そういうものも含めて本来なら返還すべきで、これらも使用料に含めるべきと考えてございます。本来あるべき使用料と実際の使用料の差額分についてどのように資金を充てていくのかということを真剣に考えていただきたいと思っているところでございます。
まずは、予算や決算におきまして、繰入金という中身を出資金なのか、貸付金なのか、負担金なのか、補助金なのか、そういうきちっとした整理をして、どのような目的で投入するのか、限度額は幾らにするのかの基準を明らかにして、ただ、不足するから補填するという状況を止めていただき、きちっと整理をし直すべきではないかと考えてございます。そうして整理をすれば、適正な使用料の単価が導き出されるはずでございまして、今後早急に取り組んでいただきたいと思ってございます。(引用終わり)

今議会の令和5年度決算審査意見書においても監査委員からご意見をいただいており、4年前よりさらにランニングコストを賄えていない状態となっています。
《令和5年度決算審査意見書P64から引用》
汚水処理原価と下水道使用料単価の関係では、1㎥の汚水量を処理するための総費用が216.9円、汚水処理費のみの汚水処理原価が154.6円に対し、下水道使用料から算出した1㎥当たりの使用料単価は123.2円で、下水道使用料で汚水処理費用を賄えない状態が続いています。

☆令和5年度決算審査意見書→こちらをクリック