尾張旭市長久手市衛生組合議会3月定例会に出席しました。新年度の予算を賛成全員にて可決しました。この予算が組合としての最後の予算で、次の3月末をもって組合は解散します。尾張旭市と長久手市がお金を出し合い「香流苑」と「昭和苑」の2つのし尿処理施設を運営していますが、下水道の整備が進んだ時代の流れとともに処理量が大きく減少しました。

令和3年度は、尾張旭市と長久手市が出す負担金が前年度より合計5,010万円増加しています。「香流苑」を現状有姿で第三者へ売却するために必要な調査委託に1,453万円、昭和苑脱水汚泥搬出設備設置工事に8,300万円、施設修繕料は前年度より大幅減などの要因で5,010万円の増額ということです。令和4年度から長久手市から出るし尿は日進市の処理場へ委託し、「昭和苑」は引き続き尾張旭市が使用します。「香流苑」と「昭和苑」の所有権は、尾張旭市が7割、長久手市が3割です。

インターンの学生が組合議会の傍聴へ来たので、香流苑の施設を見学をさせていただきました。

バキューム車が来る場所(投入室)

バキューム車からこの投入口へ入れます

最初にトイレットペーパーなどを取り除く

写真右手の「消化槽」で処理をして、発生したメタンガスをボイラーに使うためガスタンクへ送る

ガスタンク

曝気槽 

沈殿槽

加圧浮上槽

塩素減菌槽を経てこれだけ綺麗になり、香流川へ流す

酸洗浄塔がアンモニア臭を取り、アルカリ洗浄塔は魚が腐ったような臭いを取るそう。し尿を処理していますが、香流苑はどこも臭いを感じません。

ボイラー室。処理量が少なくてメタンガスの発生が少ないので重油を足しているそうです。

薬品を混ぜるところ以外は基本的に井戸水を使用。赤水ですが、処理の過程で色が消える。

分離させた汚泥を脱水し最終処分場へ

昭和50年当時に植えられた木が大きく成長し、もし敷地内の木を伐採すると5,000万円必要

処理施設の建物はどれも地下にかなり深さがあり、「現状有姿で売却」の予定ですが、買い手がつくかな…。