尾張旭市と長久手市は負担金を出し合い、し尿処理施設「香流苑」と「昭和苑」を共同で運営しています。長久手市内にある「香流苑」は、令和3年度末をもって使用しない施設となることが決まっています。



尾張旭市と長久手市は覚書を締結し、約1万5,000㎡もの面積がある「香流苑」の土地を現状有姿で第三者に売却する方針となりました。少し前に副市長が方針は当面決まらないと言っていましたが、急転直下だな…。

☆「香流苑」と「昭和苑」の概要→こちらをクリック(さとうゆみブログ)

覚書には、土地を売却することを含めて5点が明記されます。
⑴組合の解散日→令和4年3月31日
⑵香流苑の処分内容→現状有姿で売却
⑶昭和苑の帰属→尾張旭市が取得(継続して尾張旭市で使用) 
⑷解散後の事務・財産の承継→尾張旭市が承継(閉鎖業務、売却事務、維持管理等)
⑸承継後の財産処分及び分割→分割比率(これまでの建設経費合計の支出割合)尾張旭市67.852%、長久手市32.148%

第三者に売却して何になるのでしょうか…?ここは、地下鉄藤が丘駅から徒歩15分ほどの長久手市の中では一等地です。

最後に私の令和2年6月議会一般質問(6月18日)を貼りつけておきますね↓↓↓
(令和2年第2回長久手市議会定例会の会議録から引用)
○議長(青山直道君) 個人質問を続けます。12番さとうゆみ議員。
            [12番 さとうゆみ君質問席登壇]
○12番(さとうゆみ君) それでは、今回は3項目質問をいたします。
 1項目め、香流苑の跡地利用について。
 (1)尾張旭市長久手市衛生組合は解散する方針が決定しており、香流苑は令和4年3月末をもってし尿等の投入を停止し、施設を使用しなくなることとなりました。香流苑の敷地面積は約1万5,000平方メートルであります。跡地利用の方法として尾張旭市と長久手市が共同で利用する、香流苑の場所は長久手市内にあるので清算して長久手市が所有者となる、第三者に売却するなどの選択肢が考えられますが、市の考えはどのようでしょうか。
 (2)跡地利用の方法については、尾張旭市と長久手市とで協議をして決めるということですが、現時点での協議の進捗状況はどのようでしょうか。
 (3)尾張旭市長久手市衛生組合の解散に向けて、市や市議会で行う必要があることは何でしょうか。
 以上です。
○議長(青山直道君) 質問は終わりました。
 続いて、当局の答弁を求めます。くらし文化部長。
           [くらし文化部長 浦川 正君登壇]
○くらし文化部長(浦川 正君) 香流苑の跡地利用について御質問を頂いております。順次御答弁させていただきます。
 1点目と2点目については、関連がありますので一括して答弁させていただきます。
 現在、香流苑の跡地利用については、本市と尾張旭市のし尿処理、広域行政、財政、市有財産を担当する部署で構成する、尾張旭市長久手市衛生組合解散検討会で協議しています。組合の解散には、組合の資産を2市で分割する必要があり、資産分割に必要な諸条件の整理を行い、どういった跡地利用が最適かを検討しているところです。
 3点目について、一部事務組合の解散をしようとするときは、地方自治法の定めにより、構成市は県知事に届出をする必要があること、財産処分の内容や方法を協議してそれを定める必要があります。市議会は、組合の解散や、財産処分について議決する必要があります。
 以上です。
○議長(青山直道君) 再質問はありませんか。12番さとうゆみ議員。
○12番(さとうゆみ君) 香流苑は昭和50年に長久手市内の北西部の香流川沿いに上川原ですけれども、建てられました。長年にわたり尾張旭市とともに尾張旭市長久手市衛生組合を組織し、負担金を出し合ってし尿を処理してきました。現在の長久手市の公共下水道の普及率は約96%となったことや令和4年4月からは長久手市のし尿の処理を日進市の浄化センターに委託するため香流苑は令和4年3月末をもって使用しない施設となりますので、1万5,000平方メートルの跡地利用について質問をいたします。
 跡地利用については、私が(1)の質問で書いているように尾張旭市と長久手市が共同で利用する。または尾張旭市に清算して長久手市が所有者になる。または第三者に売却するといった選択肢が考えられますが、先ほどの答弁では、どういった跡地利用が最適か検討しているということでまだ未定ということでありました。まず組合を解散するには、組合の資産を2市で分割する必要があるとのことですが、これまで長久手市と尾張旭市がお金を出し合って運営してきて、所有権の割合は現在どのようになっているのでしょうか。
○議長(青山直道君) くらし文化部次長。
○くらし文化部次長(日比野裕行君) 平成27年度に実施しました財産処分基礎調査というのがございまして、そちらで本市と尾張旭市の資産の分割割合につきましては、およそ3割が長久手市でございまして、7割が尾張旭市となっております。
○議長(青山直道君) 再質問はありませんか。12番さとうゆみ議員。
○12番(さとうゆみ君) 土地は長久手市内にありますが、所有権は7割が尾張旭市で3割が長久手市ということですので、仮に長久手市の所有の土地にしようとすると多額の清算金が必要となります。跡地利用の具体的な内容は、尾張旭市長久手市衛生組合解散検討会が決めるということですが、このメンバーは各市の役職名で誰が出ていて、いつ設置され、今まで何回開催されたのでしょうか。また何か決まっていることがありましたら教えてください。
○議長(青山直道君) くらし文化部次長。
○くらし文化部次長(日比野裕行君) 尾張旭市長久手市衛生組合解散検討会は、本市及び尾張旭市の副市長をトップとしまして、関係部署の部長職で組織しており、令和元年11月に設置しております。検討会としましては、まだ解散はしておりませんが、詳細の検討につきましては、関係課長レベルで構成する作業部会も設置しておりまして、令和元年12月に第1回を開催しております。本市からは、経営企画課長、財政課長、環境課長がメンバーとして出席しております。作業部会では、両市での検討項目の確認を行ったほか、資産評価を適正に行うための施設の解体工事費の概算費用の把握とか、あと組合解散のロードマップの作成など資料作成を委託により実施することについて合意をしております。
○議長(青山直道君) 再質問はありませんか。12番さとうゆみ議員。
○12番(さとうゆみ君) 両市の副市長をトップとする解散検討会自体はまだ開催されていなくて、長久手市から課長3人が出た作業部会が1回開催されただけということで、まだ議論は始まったばかりです。
 それで1万5,000平方メートルの土地がある香流苑の場所は準工業地域になっております。準工業地域ですから用途制限が緩くて仮に第三者に手放した場合に工場から遊戯施設、店舗、住宅まで何でもできる状態になっておりますので、市として跡地利用を事前によく考えておかなければなりません。市として、この地区のビジョンをどのように描いているのでしょうか。
○議長(青山直道君) 市長公室長。
○市長公室長(加藤正純君) ビジョンといいますか、市では第3次土地利用計画を策定させていただいたところですので、その土地利用の中でその予定については定められているということでございます。
○議長(青山直道君) 再質問はありませんか。12番さとうゆみ議員。
○12番(さとうゆみ君) 今の土地利用計画を見ると、この場所は住宅としてゾーニングをされておりますが、北小学校はもうすぐ児童数が1,200人から1,300人になるということで、これ以上の受入れは限界という課題もあり、大規模な宅地は控える必要もあると思います。それで仮に尾張旭市が尾張旭市外の土地は要らないよということをもし言ったならば、市が購入することは財政的に可能か不可能か、どちらでしょうか。
○議長(青山直道君) くらし文化部次長。
○くらし文化部次長(日比野裕行君) 現在、尾張旭市さんと検討会を設置して協議しておりますので、仮の回答としましても、やはり検討会に影響を与える可能性があるということもございますので、お答えすることは控えさせていただきます。
○議長(青山直道君) 再質問はありませんか。12番さとうゆみ議員。
○12番(さとうゆみ君) 仮の話はできないということですが、この香流苑の1万5,000平米の敷地内には、昭和50年頃から植えられた木がたくさんありまして、緑豊かな場所となっております。それで市長の緑を大切にする市の方針でいくと、もしできるならば、公園や運動などができる場所として市の所有の土地にしていただきたいと思いますが、市長は第三者に手放してもいいかなという考えか、どのようにお考えでしょうか。
○議長(青山直道君) 市長。
○市長(吉田一平君) おっしゃるとおりと思っていますけれども、現実の問題はいろいろございまして、私はそんなことを思っていますが、みんなで今から考えるということですので見守っていきたいと思っております。
○議長(青山直道君) 再質問はありませんか。12番さとうゆみ議員。
○12番(さとうゆみ君) 市長の考えは今のところ固まっていないということなんですが、第三者に売却する方針となった場合、香流苑の横に市所有の土地629平方メートルがありますが、使っていないので一緒に処分することを考えないかということを提案したいと思います。
 今から1年半前の平成30年12月議会で大島令子議員がこの629平方メートルの土地を有効活用しないかと一般質問で取り上げておりまして、それに対して当時の総務部次長、つまり今のくらし文化部長の方ですけれども、利活用を考えていかなければならないと考えていると答弁をしています。しかし私がその土地を見る限り何も変わっていませんが、この1年半の間何か動いたのでしょうか。またこの土地はもう使わないのでしょうか。
○議長(青山直道君) 総務部次長。
○総務部次長(加藤英之君) 香流苑の跡地利用の方法といたしまして、例えば第三者へ売却するということであれば、今、議員おっしゃったような隣接している市の所有の土地も併せての売却ということも選択の一つとしては検討していくことになると考えております。現在のところ、この市の所有地を単独で何か活用しようという検討はしてございません。
○議長(青山直道君) 再質問はありませんか。12番さとうゆみ議員。
○12番(さとうゆみ君) この1年半の間は、特に何もせずに放置していたということでよろしいですか。
○議長(青山直道君) 総務部次長。
○総務部次長(加藤英之君) この土地を単独で活用するということに関しては検討してございません。
○議長(青山直道君) 再質問はありませんか。12番さとうゆみ議員。
○12番(さとうゆみ君) 特段何もしていなかったということですが、今市は行政改革ということで、市民に利用料の負担増を求めることや施策を一部廃止して、市民サービスをカットするようなことを進めようとしていますが、このようにその場しのぎの答弁をそれらしくして、そのまま放置しているということではいけないと思います。このようなことが続くのであれば、基礎工事の土台がないまま建物を建てるような行政改革になってしまうので、私は市が行う行政改革には賛同できないということを今伝えておきます。
 そして、先ほど答弁で資産分割に必要な諸条件の整理を行うということですが、具体的に何を行うのでしょうか。
○議長(青山直道君) くらし文化部次長。
○くらし文化部次長(日比野裕行君) 施設の解体工事に必要な関係法令とか、あと施設解体の概算工事費、あと土壌やダイオキシン類等の詳細調査の必要性の検討を行いまして、調査の実施時期や届出書の提出時期等、全体の工程を整理していきたいと考えております。
○議長(青山直道君) 再質問はありませんか。12番さとうゆみ議員。
○12番(さとうゆみ君) その調査など今後も引き続き見ていきたいと思います。
 最後に全体を通して、先ほど市長にはお答えをいただいたので、検討会のリーダーの副市長は全体を通してどのように考えていらっしゃるか、お答えをお願いします。
○議長(青山直道君) 副市長。
○副市長(鈴木孝美君) 答弁の機会を与えていただきましてありがとうございます。といいましても、今の段階で特に長久手市として、こうしたいああしたいということは市長も申し上げたように現に慎んでおります。思いはいろいろあっても7割が尾張旭市の財産でございますので、一部事務組合の中で議論をいただきまして、財産処分の方向を検討していきたい。先ほどありました隣の市独自の土地についても財産処分の全体の中で一団の土地になりますので、その方向の中でその土地の財産処分も同時並行的に考えていくのが得策だと考えておりますので、経緯を見守っておるという状況でございます。
○議長(青山直道君) 再質問はありませんか。12番さとうゆみ議員。
○12番(さとうゆみ君) まだ交渉段階なので細かいことは言えないということもよく分かるんですけれども、所有者は7割尾張旭市で、客観的に見れば尾張旭市のほうが強い立場ということにも思えるんですが、実際土地は長久手市内にありますので、第三者に売却して何になってしまうかで影響を受けるのは長久手市ですので、それをよく考えて検討に当たっていただきたいと思います。
 以上で、この項目を終わります。
○議長(青山直道君) 次の項目の質問に移ります。12番さとうゆみ議員。
○12番(さとうゆみ君) 2項目め、リニモの駅で売上金179万円が盗まれた事件について。
~引用終わり~
最後まで読んでくださりありがとう(^^)v