閉会中ですが、総務くらし建設委員会を開きました。今日の所管事務調査のテーマは、長久手市役所の新庁舎と新総合体育館の整備について。財政課と市役所周辺整備準備室に出席してもらいました。

長久手市は令和2年3月にこれらの整備計画を策定し、新庁舎の整備は52億円、新総合体育館の整備は63億円(用地取得費は含まない)との試算が明記されました。しかし、計画策定から3カ月しか経過しない6月議会で「第6次総合計画期間中の2028年までに新庁舎、新総合体育館を完成させることはできない」との答弁があったため、この先どうするつもりなのか確認するものです。

長久手市役所本庁舎は築50年以上が経過し、建物が老朽化しています。また、人口8,300人の長久手村時代に建てられた庁舎なので、人口6万人を突破した今、事務スペースの著しい不足も課題です。大地震の際には、床や天井が落ちて本庁舎は使えないとも言われています。そのため、新庁舎への建て替えは市民の理解を得られる状況だと思います。

市は、今年度にコンサルタント会社に82万5,000円で委託をして、今後10年間の長期財政計画を作成中です。しかし、その計画に新庁舎と新総合体育館の整備の費用は盛り込まないつもりとのこと。

「は?????」委員一同言葉を失う…

新庁舎52億円、新総合体育館63億円で合計100億円超ですから、これらが抜け落ちた財政計画は計画にならないはずです。やらないということかと思いきや、やらないということではないそうです。

何を行うか先に政策判断をしてから財政計画を作るのが通常だが、長久手市は違うとの部長の説明。

「え?????」意味が分からないな…

市が庁舎建て替えを進められない理由は「庁舎建設費52億円のうち39億円は市債(借金)を発行するとして、市債以外の13億円について、庁舎のための基金(貯金)が9億5,000万円使えるが、残りの3億5,000万円を捻出できないから」「39億円を20年間で借り入れて、年間約2億円ずつ返済すると市の財政に影響を与えるから」とのこと。長久手市は経営難のリニモに1年で10億円を出したこともありますし、今年度から10億円をかけて古戦場公園の再整備を行うはずだったというお金の使い方をしているので、私は理由が腑に落ちません。

委員9人で所管事務調査を行いましたが、新庁舎と新総合体育館の整備がこの先どうなるのかますます分からなくなりました。

あと5年後には生産年齢人口が減少に転じ、人口は増えるものの、税収が減少していくため、どうしても必要な新庁舎の整備を先行き不透明なまま先送りしていることは、結果的に市民のためにならないのではないかと感じます。最近の長久手市は総合的に考えて方針を決断するコントロールタワーが機能していません。市長、副市長が果たさなければならない役割です。