スリランカのバンダラナイケ国際空港を午前1時に出発し、香港で乗り換えて、セントレアへ到着しました。最近はセントレアでも顔認証のみで出入国できるようになり、顔認証の場合はパスポートに出入国スタンプを押すこともなくなりました。

私は出発時は顔認証で通過しましたが、楽しかった旅の証に帰国スタンプを残したいと思って、1つだけあった日本人向けの入国審査のブースに並びました。

「わーい、スタンプ押してもらった」と大満足で出た瞬間、制服の男性から「キャセイパシフィック航空でお帰りでしたね?税関ですが…。」と声をかけられました。

「えっ、なぜ税関?パイナップルを持ってくるのやめたし、一体何がいけないんだろう???」と徹夜の頭の中がぐるぐる動揺…。

すると、「麻薬探知犬の訓練に参加してもらえませんか」とのお願いでした。

「スーツケースをピックアップして税関を出るまでに終わります」とのことだったのでOKし、さっそく私のリュックのポケットに麻薬の入った袋を入れました。

スーツケースが出てくるところで待っていたら、税関の方と黒いレトリバーが出てきました。「犬が来てもここにあるよというそぶりは見せないで」と言われていたので、私も気づかぬふりをしてスーツケースが出てくる方向を見ていました。黒いレトリバーは7回ぐらい私の周囲に来て、私や私の周囲の人々の匂いを嗅ぎながら、結局見つけられないまま終わりました…。まだまだ修行中のようです。頑張れ~!

最後の税関のところへ行くと、今度は白いレトリバーがいました。その犬は瞬間的に私のリュックのポケットにあった麻薬を嗅ぎあてました。麻薬を見つけた犬はワンと吠えるのではなく、座って人間に合図をするように訓練されています。

カードをもらいました。


思いがけず、旅の最後に麻薬探知犬の世界を知ることとなりました。同行者の方が「訓練の参加者に選ばれるなんて最後まで運がいいね!」と言っていました。そう、本当にね。

以上で、1月からちょこちょこ書いていた全額自費のプライベートなスリランカ旅の日記、すべて終わり。新型コロナウイルスが収束し、世界中の人々が自由に行き来できる日が戻ることを心から願って…。