来年度から10年間の長久手市の最上位計画である「第6次長久手市総合計画」に、保育園は生後2カ月(生後57日目)から受け入れることが明記されました。今は生後6カ月からしか入れません。いつからどこの保育園で行うかはまだ明確になっていませんが、総合計画期間の前半には実現する予定です。
 
私は、平成28年9月議会で「保育園は生後2カ月から入園できるようにすべきではないか」という一般質問をしています。改めて会議録を読んでいたら、ひたすら粘り強く頑張っている私がいました。市に必要性が伝わり、またひとつ長久手の新たな時代をひらくことができて良かったな。

以下は、平成28年第3回の長久手市議会会議録から引用
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○13番(さとうゆみ君) それでは、3項目質問をいたします。
 まず1項目め、保育園は生後2カ月から入園できるようにすべきではないか。
 (1)市の保育園に入園できる基準を生後6カ月からとしている理由は何でしょうか。
 (2)保護者の就労以外でも、虐待やDVのおそれがある場合、保護者が病気、負傷もしくは精神、身体に障がいを有している場合は児童を保育園に受け入れるが、生後6カ月になるまではどのように対応しているのでしょうか。
 (3)「労働基準法」第65条には「使用者は、産後8週間を経過しない女性を就業させてはならない」とありますが、産後8週間を過ぎると仕事復帰をする人がいるため、生後2カ月から入園できるようにすべきではないでしょうか。
 以上、3点です。
○議長(伊藤祐司君) 質問は終わりました。
 続いて、当局の答弁を求めます。福祉部長。
              [福祉部長 山下幸信君登壇]
○福祉部長(山下幸信君) 保育園は、生後2カ月から入園できるようにすべきではないかとの御質問にお答えをさせていただきます。
 1点目について、首が座り、自分で寝返りが打てるようになるまでは、うつぶせ寝などによる突然死症候群のリスクもあることから子どもの安全を考慮し、生後6カ月以降の受け入れとしております。
 2点目について、虐待やDVのおそれがある場合、また保護者の病気、負傷などで児童の養育が困難となった場合には、要保護児童として市の家庭児童相談室からの通告に基づき、愛知県中央児童・障害者相談センターが一時保護や乳児院への措置を行います。また、若年や精神疾患等の既往、家庭環境に問題があるなど支援が必要な方については、市の保健師が妊娠期から訪問や面接を行い支援を開始しております。出産後は、1から2カ月ごろに実施する赤ちゃん訪問や3から4カ月児健診等、乳幼児健診を中心に支援を継続し、関係機関と連携した支援を行っております。
 3点目について、出産の翌日から8週間の産後休業後に仕事復帰する保護者の児童については、市の保育園ではお預かりするリスクが高く、安全性の観点から、従来どおり生後6カ月経過後の翌月からの受け入れとしていく考えです。
 以上です。
○議長(伊藤祐司君) 再質問はありませんか。13番さとう議員。
○13番(さとうゆみ君) 今、答弁をいただきました(1)で、首が座り、自分で寝返りができるようになるまではうつぶせ寝の突然死のリスクがあるため、生後6カ月からの受け入れにしているということと、(3)のお答えで、2カ月にしませんかということに対しては、市の保育園ではお預かりするリスクが高いから従来どおり生後6カ月経過後の翌月からの受け入れとする考えということでありましたが、長久手市を取り巻く名古屋市、瀬戸市、尾張旭市、日進市では既に2カ月から受け入れを可能としておりますので、ほかの自治体ができて、長久手市ができないという理由はあるのでしょうか。
○議長(伊藤祐司君) 福祉部長。
○福祉部長(山下幸信君) 生後6カ月以前からの受け入れを実施している自治体は県内では津島市、刈谷市、近隣でも瀬戸市、尾張旭市、日進市などで実施をしておるということは承知をいたしております。また、瀬戸市、尾張旭市では、利用の状況が今現在、お一人の方ということで聞いております。利用のニーズが非常に少ないということも承知をしております。一つ一つ自治体に、なぜ各自治体ができているのかということは確認をしておりませんけれども、受け入れに当たりまして、やっぱり安全な保育が実施できるだけの保育士の確保ができているとか、保育室の広さが十分に確保されていたり、それからそれぞれ市町独自の保育行政の経緯、昔からの経緯もあったのではないかというふうに思います。
 以上です。
○議長(伊藤祐司君) 再質問はありませんか。13番さとう議員。
○13番(さとうゆみ君) 長久手市では、安全な保育の環境が整っていないとか、ほかの自治体は長年の経緯があったというようなお話がありましたけれども、その点をクリアして安全な保育の環境を整えていくという考えはないのでしょうか。
○議長(伊藤祐司君) 福祉部長。
○福祉部長(山下幸信君) もちろん安全な保育を確保するために、物理的な部屋の広さ等は当然確保していかなければならないというふうに思っておりますけれども、現在、3歳未満児、特に待機児童が非常に多い状態で、国の1人当たりの保育面積の基準もございます。そういった基準いっぱいいっぱいのところでお預かりをさせていただいているような状況もございますので、そういった部分で、余裕ができれば、当然1人当たりの面積も広くできるのかもしれません。
 以上です。
○議長(伊藤祐司君) 再質問はありませんか。13番さとう議員。
○13番(さとうゆみ君) 確かに0歳児待機児童がいるんですけれども、0歳6カ月の待機児童と0歳2カ月の待機児童というのは、同じ0歳児ですので、環境さえ整えれば受け入れる体制はできるはずだと思います。
 それで日進市も今年度から2カ月を受け入れているんですけれども、既にお一人就労によって産後8週間、2カ月で預けてきている人がいるので、長久手市も昨年度だけでも848件出生届が出ていて、非常にほかのまちに比べても若い人が多いと思うんですが、長久手市は特に今後もニーズがないというような判断をされているということですか。
○議長(伊藤祐司君) 福祉部長。
○福祉部長(山下幸信君) ニーズがないとか、そういう判断はしておりませんけれども、今現在の各保育園、保育所は先ほども申し上げましたように、1人当たりの面積がいっぱいいっぱいのところにきておりますので、そういったところで6カ月未満の小さな赤ちゃんをお預かりするというのは非常にリスクが高いのではないかというふうに思っております。
○議長(伊藤祐司君) 再質問はありませんか。13番さとう議員。
○13番(さとうゆみ君) 今のリスクが高いと思っておりますでおしまいだと、それ以上進みませんので、その後どうすればクリアできるかを本当に検討していただきたいと思います。
 (2)でDVや虐待のおそれがある場合、また保護者が病気や負傷で児童の養育が困難となったときは、要保護児童として市の家庭相談室が通告して、中央児童相談所や乳児院が保護するということですが、長久手市から児童相談所や乳児院への通告はここ数年で何件ぐらいあったのでしょうか。
○議長(伊藤祐司君) 福祉部長。
○福祉部長(山下幸信君) 児童相談所等への一時保護の関係でございますけれども、過去3年の状況ですと、生後6カ月までの赤ちゃんで一時保護、それから乳児院へ措置された件数は3年間で1件ございました。
 以上です。
○議長(伊藤祐司君) 再質問はありませんか。13番さとう議員。
○13番(さとうゆみ君) その1件ということで、数が多いとか、少ないとかという問題よりも、やはり支援が必要な人が使える体制を整えていく必要があると思いまして、この質問をいたしました。出産後、産後鬱など精神的な病気や、また身体的な病気を抱えて、子どもを育てている人、また若くてなかなか子どものことより自分のことという思いと戦いながら一生懸命子育てをしている人、それが今の現実だと思います。現に命が失われてしまうようなケースは早期に親から切り離す必要もあるかと思いますが、そうではないような場合は身近な保育園などでフォローする体制も必要だと思いますが、就労以外の事情からも2カ月からの受け入れに変更する必要性というのは、どのようにお考えでしょうか。
○議長(伊藤祐司君) 福祉部長。
○福祉部長(山下幸信君) 保育園でのお預かりについては、現在の状況、保育園の各施設の状況、それから保育士の配置等を見まして、2カ月でのお預かりというのは、大変リスクがあるということ、そして例えば過去10年間の統計数字が出ておりますけれども、全国の保育施設での死亡事故というものがございまして、実際に0歳児が51%を占めているというようなケース、それから0歳児の睡眠時の死亡のうち、90%が生後半年以内というような数字も出ておりますので、そういった部分も非常にリスクがあるということで、そういった部分をリスクを取り除くために保育士の配置、それから施設、特に6カ月未満の小さい赤ちゃんをお預かりする、そういった別の部屋といいますか、そういった部分も必要になってくるのではないかなというふうに思っております。
○議長(伊藤祐司君) 再質問はありませんか。13番さとう議員。
○13番(さとうゆみ君) そうですね、リスクは高いという問題はあるんですけれども、それが全ての要因だったとしますと名古屋市や瀬戸市も尾張旭市も日進市も本当はできないはずですけれども、それをやっているので、長久手市もできないはずはないと思います。それで結局長久手市は、保育園はとりあえず6カ月たたないと入れませんということで、もう門前払いみたいな形にはなっているんですけれども、長久手市内には生後2カ月から入れる認可外保育園が存在するということです。0歳から2歳に今待機児童がいるので、長久手市ではことし4月から認可外保育所に通っている方への助成金を拡大をいたしました。こちらも生後6カ月からしか出ないんですが、長久手市の保育園は6カ月たたないと入れませんということですと、中には、これから認可外のところに必要がある方は預けるんですけれども、こちらの助成制度を2カ月からに変えることはできないでしょうか。
○議長(伊藤祐司君) 福祉部長。
○福祉部長(山下幸信君) 市内の認可外保育施設は、生後2カ月から受け入れが可能であるということは承知をしております。現在、その保育所では実績はゼロというふうには聞いております。また、子育て支援課の窓口とか、各保育所において今のところ生後2カ月からの保育を御希望するといった御要望もございませんので、先ごろ改正をさせていただきました認可外保育施設の助成制度でございますけれども、これは市の保育制度、6カ月以降ということですが、市の保育制度をベースとさせていただいた助成制度でございますので、現在のところ生後6カ月以降2歳児までを助成対象とさせておるところでございます。
 以上です。
○議長(伊藤祐司君) 再質問はありませんか。13番さとう議員。
○13番(さとうゆみ君) そちらも6カ月からしかやらないという答弁でありましたけれども、長久手市が今、時代に合わない保育園をつくっているなというふうに感じます。
 それで労働基準法では、(3)の質問に書いてあるように、使用者は産後8週間を経過しない女性を就業させてはならないとありますが、産後6週間を経過した女性が請求した場合において、そのものについて医師が支障がないと認めた場合は、業務につかせることができるというふうになっております。それで刈谷市や津島市では、2カ月からではなくて、生後43日から、つまり6週間掛ける7日の42日のその翌日の43日から既に受け入れるとしております。長久手市も2カ月、またはこの43日ということがそのような形で、これから仕事復帰をされていく方がいると思うんですけれども、人数が多くなくても、全ての保育園でする必要はないので、新しい民営の保育園、柔軟性を持って対応してくれる保育園が今、市の認可保育園で幾つかあると思いますが、そこに新たに2カ月から入れるようにする交渉とか、お話はしていただけないでしょうか。
○議長(伊藤祐司君) 福祉部長。
○福祉部長(山下幸信君) 津島市とか、刈谷市の43日といったケースをお話をしていただきましたけれども、津島市、刈谷市についても恐らく過去、昔からの工業だとか、商業の地域柄、そういった部分で恐らく小さい赤ちゃんからお預かりをするというような時代がずっとあったかと思います。そういったところで、生後43日以降というようなことで現在実施をされておると思いますけれども、新しく今後小規模保育とか、新しい保育所をつくったときに、そういった2カ月からの保育ということでございますけれども、もちろん来年度開設する予定の小規模保育につきましては、募集要項の中にそういった部分は入っておりませんので、ちょっと難しいかなとは思いますけれども、もしそういうことで2カ月からの受け入れという、市のほうで判断ができれば、当然新しい保育所等につきましてもそういった部分でハード面の整備も必要があるのではないかということは思っております。
 以上です。
○議長(伊藤祐司君) 再質問はありませんか。13番さとう議員。
○13番(さとうゆみ君) 今の答弁ですと、新しい保育所をつくるときには、そのような話をして検討していただけるということですか。
○議長(伊藤祐司君) 福祉部長。
○福祉部長(山下幸信君) 先ほども申し上げましたように、近隣の施設では1人当たりの面積もかなり余裕を持って、そして0歳児の中で2カ月以降をお預かりしているケースもございますので、受け入れは市のほうとしては、そういったいろいろな観点から子どもさんの安全性を第一に考える。そういった部分をまず検討をさせていただいた上で、必要であれば今後つくっていく施設も、そういった部分に対応できるようなことが必要であるというふうに先ほども申し上げたつもりです。
○議長(伊藤祐司君) 再質問はありませんか。13番さとう議員。
○13番(さとうゆみ君) 今は、公務員や大企業にお勤めの方は産後休暇の制度も充実しておりますけれども、そのような会社で働いている方ばかりではない状況です。国も女性の活躍と言っていますが、長久手市は6カ月まで入れないと、とりあえず6カ月間は仕事を休みましょうというようなメッセージに受け取れるんですけれども、市としての責任も果たしていないように私は思います。そこで市長にお尋ねをいたします。
 日進市でも今年度から小規模保育園を新たに三つつくりまして、そのうちの赤池にある1園で生後8週間から受け入れるようにしております。日進市はそれ以外にも、米野木台保育園と日東保育園という二つの保育園は生後3カ月から入れるようになっておりまして、それと比べると長久手市は全て6カ月たっていない人は入れませんというのは、長久手市民にとって、必要な人にとってはデメリットになると思います。また、長久手市を取り巻く名古屋市、瀬戸市、尾張旭市も以前から生後2カ月から受け入れておりますので、名古屋市から長久手市に来たり、尾張旭市から長久手市に来たりということで引っ越ししてきた際に、必要な方が使えないという状況になると思います。労働基準法第65条には、先ほども申し上げましたように8週間を過ぎたら復帰してもいいというふうに書いてありますし、6週間を過ぎれば本人がどうしても仕事をしたいという意向があれば、仕事に復帰できますので、6カ月休むと仕事になかなか行けなくなって、結局仕事を失うことにもなります。またDVや虐待、親の病気などの場合もあります。長久手市も近隣がそのような状況にありますので、2カ月から受け入れる必要性について、市長はどのようにお考えでしょうか。
○議長(伊藤祐司君) 福祉部長。
○福祉部長(山下幸信君) 子育て支援事業を総合的に行うということで、市の責任でもって子どもをお預かりするということは認識をしております。保育施策としても、これまで公立保育園だけの時代から民間保育所等、認可を進めて待機児童も少しずつ解消はしつつあるわけでございます。それぞれ保育全般の施策として、市の責任でもって行ってまいりました。こういった施策を実施するに当たっても、やっぱり安全な環境、これがやっぱり第一であると思いますので、安全な環境でお子さんを保育をさせていただくという、そういった市の責任もございますので、現状、御質問のように生後2カ月からの保育を実施するに当たっては、先ほど来申し上げたように、保育士の確保だとか、それから安全な保育スペースの確保、こういったさまざまな課題もございますので、こういった部分は十分研究をさせていただいて、そして先行して実施している実際のもちろんそういった事例もよく研究をさせていただきたいと思います。
○議長(伊藤祐司君) 再質問はありませんか。13番さとう議員。
○13番(さとうゆみ君) 福祉部長も今、前向きな答弁に大分変わりましたので、期待をしたいなと思うんですけれども、市長に今お尋ねをしたんですが、長久手市は子育てしやすいまち、また、若い人が多いまち、住みよさランキング2位、日本一の福祉のまちといったような言葉を市長も日ごろからおっしゃっていると思うんですが、そして外からも高い評価を受けているんですけれども保育園は現状、この6カ月からでいいとお考えかどうかの市長の考えをお聞かせください。
○議長(伊藤祐司君) 市長。
○市長(吉田一平君) これは、先ほど6カ月以内の子どもが51%の事故があったと。一応私の兄がそれぐらいまでに4人亡くなっているんです。51%でも1%でも、1人でも大変なことで、私が現場の人たちがそういうことであれば、よそはともかくとして、お父さん、お母さんの仕事もともかくとして、たった1人亡くなるということは大変なことなので、もっともっと話し込んでしないと難しいんじゃないかなということを思いました。
○議長(伊藤祐司君) 再質問はありませんか。13番さとう議員。
○13番(さとうゆみ君) 安全にお預かりするということは、当然の大前提ですので、それが不安定な状態で預かってくださいということを私は申し上げておりませんので、ほかの自治体が受け入れているように、長久手市も必要な人が使える制度を整えてくださいということを言いたいということで、先ほど前向きな答弁になりましたので、それを次の新しい保育園とか、機会がありましたら、積極的に進めていただけるようにお願いしたいと思います。
 この項目を終わります。
○議長(伊藤祐司君) 次の項目の質問を許します。13番さとうゆみ議員。
○13番(さとうゆみ君) 2項目め、小中学校の教室にエアコンの設置を。
 (1)平成28年5月の定例教育委員会で、小中学校のエアコン設置に関する資料をつけて議題としたのはなぜでしょうか。
 (2)現場の教員や児童生徒から小中学校にエアコンを設置してほしいとの声は、市や教育委員会に届いていないでしょうか。
 (3)昨今の地球環境の変化により7月や9月も温度、湿度の高い日が多い。教育環境の整備として小中学校の教室にエアコンの設置が必要だと考えますが、市や教育委員会の認識はどのようでしょうか。(続きは会議録をご覧ください)