「平成30年度第2回長久手市中央図書館運営協議会」を傍聴しました。今回の主な議題は、平成30年度の事業報告と平成31年度の事業概要についてです。

平成30年度はまだ1月~3月が残っていますが、12月末までの状況として、入館者は減少だが新規登録者は増加ということです。貸し出し手続きをしないまま持ち出される不明本の多さが問題となっていましたが、対策を講じた結果、前年度比53%の減少。期限までに返却されない延滞本も、30日以上延滞している人への督促ハガキを白色から黄色に変えるなどして前年度比40%の減少。私が6月議会一般質問で取り上げた「中学生の読書習慣の形成を」の成果か、中学生の学校図書室での貸し出し冊数が平成29年度の7,096冊から12月末時点で1万603冊まで上昇し、今年度の目標8,900冊を大きく超えています。私も達成感!

平成31年度の事業概要は、平成30年度とほぼ同じですが、新たな取り組みとして点字絵本を10冊作成するそうです。

それでは、最後に上記の私の平成30年6月議会一般質問を載せておきます。
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○13番(さとうゆみ君) それでは、今回は4項目の質問をさせていただきます。
 まず1点目、中学生の読書習慣の形成を。
 (1)「第2次長久手市子ども読書活動推進計画」(計画期間平成30年度から平成34年度)の策定に向けて行われたアンケートで、中学2年生の67.2%は1カ月に一度も学校図書館へ行かないと答えています。小学生は学校図書館を活用していますが、中学生になると利用が激減する要因は何でしょうか。
 (2)市は中学校3校合計で毎年約2,000冊の本を新たに購入していますが、平成28年度の年間貸出冊数は3校合計で8,653冊(1人平均5冊)であり、蔵書が十分活用されていません。朝読書の本は学校図書館の本を借りて読むよう推進するなど、学校図書館の利用を促進できないでしょうか。
 (3)中央図書館の学校連携司書は中学校3校それぞれに月何時間滞在し、どのような活動をしているのでしょうか。
 (4)教育長は上記の計画の冒頭で「子どものときに身についた読書習慣は大人になっても継続され、生きる上での羅針盤となる本との出会いをもたらすはずです」と述べていますが、中学生の読書離れが進んでいる現状をどのように改善する考えでしょうか。
 以上です。
○議長(川合保生君) 質問は終わりました。
 続いて、当局の答弁を求めます。教育部長。
             [教育部長 川本晋司君登壇]
○教育部長(川本晋司君) それでは、中学生の読書習慣の形成をということで4点御質問をいただいておりますので、順次御答弁させていただきます。
 1点目について、1日の時間割りの中に、小学校では午前中に25分間の長い休み時間がありますが、中学校では授業の編成上、長い休み時間はないことや、図書館を授業で直接使う時間が小学校に比べて少ないことが、中学生の利用減少の要因の一つではないかと考えています。
 2点目について、現在、中学校の学校図書館の本を各クラスへ40冊ずつ学級文庫として配置しています。その中から朝読書の本を選んでいる生徒もおり、朝読書におけるさらなる学級文庫の活用について、働きかけていきたいと考えております。
 また、各クラスへ配置した本は、年3回ほど入れかえをしており、さまざまな種類の本に触れる機会をふやすことで、学校図書館の利用につなげています。
 3点目について、中学校3校において2人の学校連携司書が1校につき週1回から2回程度訪問しています。1回当たりの滞在時間は、昼の休み時間以後を中心に約4時間です。主な活動は、読書に関する相談や調べ学習のための資料の提供、学校図書館の購入図書や廃棄図書の選定、特定のテーマに沿った本の展示、書棚の配置がえ等による館内の整備などです。
 4点目について、中央図書館では、これまでも「子ども読書活動推進計画」に基づいた取り組みを実施してきました。具体的には、平成29年度に中高生向けの図書を3倍にふやし、本の場所も拡大しました。特定のテーマに沿った本の展示や推薦図書リストなどを作成し、魅力ある書棚づくりに努めたところ、利用が前年度よりも大きく増加しました。子どもに読書の楽しさを幼い時期から継続して伝えていくことは、読書の習慣化につながり、子ども時代の読書体験を豊かにすると考えます。平成30年度からの第2次計画では、学校連携司書が子どもの興味や関心のある本を紹介するためにテーマ展示や読書案内を行ったり、調べ学習の補助により授業支援をするなどしていきます。こうしたさまざまな取り組みを推進することで、中学生の読書離れの改善につなげていきます。
 以上です。
○議長(川合保生君) 再質問はありませんか。13番さとうゆみ議員。
○13番(さとうゆみ君) まず一つ目のお答えで、中学生になると利用が激減する要因というのは、小学生は長い時間休み時間があるけれども、中学生はないことと、そして授業で直接図書館を使うことが余りないという答弁でありましたが、ことし4月から中学生になった方から本が好きなので小学生のときのように、学校図書館で本を借りたいけれども、お昼の15分から20分しか開いていないので、なかなか借りることができないという意見をいただきましたが、お昼の時間以外に図書館を開けるということはできないのでしょうか。
○議長(川合保生君) 教育部長。
○教育部長(川本晋司君) ありがとうございます。学校図書館の開館時間、中学校ですけれども、学校が運営全体の事情を踏まえて決めております。開館時間をふやすには図書館に在室する職員の確保や安全などの管理面などの課題があると考えております。現在の状況では、そういった課題解決をするのは少し難しいと判断しておりますので、今後の課題と受けとめております。
○議長(川合保生君) 再質問はありませんか。13番さとうゆみ議員。
○13番(さとうゆみ君) やはり中学生が通う図書館が1日に15分から20分しか開いていないというのは、今後改善していただきたい点かなというように思います。私は、平成25年9月議会の一般質問で、北中学校を開校するに当たり、学校図書館図書標準の60%だけしか購入しないで学校を開校させようとしたことが問題だと一般質問で取り上げまして、その質問後に図書館図書標準に達するように予算を大幅増加していただき、今、北中学校のほうは図書標準を満たすほど多くなりました。実際そのように公費を使って学校図書館の本を充実しておりますし、中央図書館の学校連携司書も配置をしているので、もっと活用をしていただきたいと思っております。
 それで(2)で書いてあるように、1年で2,000冊も公費で新しい本を買いますが、1年間で3校合計で8,653冊しか借りられていないということは、全く手をつけられずに時が過ぎている本がたくさんあるということです。第2次の計画では、今の8,653冊を5年後の2022年に目標貸出冊数3校合計で9,300冊、この9,300冊も極めて低い目標だとは思うんですけれども、1回に借りられる冊数が長久手中学校は3冊、北中学校は3冊ですが、南中学校のみ1冊ということになっております。目標達成の観点からも、またどこの中学校に行っても3冊借りられるというような公平性の観点からも、南中学校も1回に3冊借りられるように変えるべきではないでしょうか。
○議長(川合保生君) 教育部長。
○教育部長(川本晋司君) 御指摘ありがとうございます。学校図書館の本の貸出冊数につきましては、学校が管理上のいろんな事情に基づいて定めております。今後学校現場とも十分相談をしながら増冊については、検討していくこととさせていただきたいと思います。
○議長(川合保生君) 再質問はありませんか。13番さとうゆみ議員。
○13番(さとうゆみ君) それはぜひ変えていただきたいです。
 そして小学校では学級文庫の本は、学校図書館の本とは別枠で中央図書館の団体貸し出しの本として別枠で購入したものを配置していますが、中学校は本来学校図書館に入っているはずの本を各クラス40冊掛けるクラス分だけ常に外に出している状態になっております。先ほどの答弁で年3回入れかえをするということで、1冊の本は学級文庫で4カ月ぐらいそこにありまして、また違うクラスに入れかえしますと、常に出っ放しになってしまうんですが、読みたい本だと思って検索すれば何年何組に置いてあるとすぐ把握できて貸し出しは可能なのでしょうか。
○議長(川合保生君) 教育部長。
○教育部長(川本晋司君) 学級文庫にある本の貸し出しについてですが、本については、全て学校の図書館のコンピューターシステムで管理をしておりますので、検索すれば、どの教室に今どの本があるかということはわかるようにはなっております。
 一応貸し出しについても、そういうことから朝読書で読んでいただいたり、その後、本を持っていきたいときには、学校図書館のほうへ行って、カウンターで手続をすれば貸し出しが可能ということになっております。
○議長(川合保生君) 再質問はありませんか。13番さとうゆみ議員。
○13番(さとうゆみ君) その状態はちょっと図書館としては中途半端な状態になっていますので、できれば小学校のように学校図書館に入っているはずの本は学校図書館に置いて、別枠で学級文庫の本を配置をしていただきたいと思います。
 (2)で3校で8,653冊ということを私、書いておりますけれども、アンケートでは、たくさん読んでいる方もいらっしゃいまして、1カ月に大体何冊読むかの質問では、10冊以上が6.2%、それから6から9冊読む方が4.9%と1カ月に10冊ぐらいのペースで借りる方が1割ぐらいいる状況です。つまりこの8,653冊の数値を支えているのは、その1割ぐらいの方が中心になっておりまして、大半の生徒は1年間にほとんど本を借りていない、また読んでいないということがアンケートから読み取れます。このようにたくさん読む人と全く読まない人の二極化が進んでおりますが、第2次子ども読書活動推進計画では、5年後の2022年に現在週1回から2回、1回当たり4時間を中学校に図書館司書を中央図書館から派遣しているということですが、5年後は各学校に司書を1人置くという状況を目標にしておりますので、今のような生徒が使っていない現状は今から変えておく必要があると思います。学校連携司書が働きかけを行い、学校図書館で本を借りる働きかけをもっと積極的に行えないでしょうか。
○議長(川合保生君) 教育部長。
○教育部長(川本晋司君) 現在のところ特に貸し出しの要望というのはないんですけれども、学級文庫の本がさらに利用がふえる、学校図書館の利用がふえることを検討して、本の貸し出し増加につながるように努めていきたいなとは考えております。
○議長(川合保生君) 13番さとうゆみ議員。
○13番(さとうゆみ君) 子どもに聞きますと、恐らく学級文庫の本はほぼ貸し出しがなされていない現状がありまして、なおかつ朝読書の10分のために本を読まなければならないので、とりあえず学級文庫から持ってくるけれどもなかなか難しい本を10分で読もうとすると大人でも病院の待ち時間で10分間で難しい本を読もうと思ってもなかなか身が入らないのと同じようにやはり自分で図書館に足を運んで、そこでこの本を読んでみようと思って借りるというアクションがまず最初に重要だなと思いますので、そのように司書の方にも働きかけを行っていただきたいと思っております。
 そして次、(4)の答弁で、今度は学校図書館ではなくて、中央図書館のほうの努力として、中学生の読書離れを改善するためのこととしては、中央図書館で中高生向けの図書を平成29年度に3倍にふやし、場所も拡大したとの答弁でありました。アンケートを見ますと、中学2年生の81.8%は1カ月に一度も中央図書館へ行かないと答えております。学校図書館同様に中央図書館も活用してもらいたいと思いますが、中央図書館に中学生の方に来てもらうための工夫や努力はどのようにしていくおつもりでしょうか。
○議長(川合保生君) 教育部長。
○教育部長(川本晋司君) 現実、なかなか耳の痛いお話なんですが、第2次子ども読書活動推進計画に基づいた施策を実施していくことが改善につながるということで、この計画を立てさせていただいております。例えば中央図書館の中高生向けに特化した書棚をより一層充実をさせ、その情報をどのように発信していくかということが今後の課題として考えられるということで、そういったことに取り組んでいくということを考えております。
○議長(川合保生君) 13番さとうゆみ議員。
○13番(さとうゆみ君) それで中央図書館ですが、夏休み中に中学生や小学生が友達などと一緒に図書館で宿題をやろうといって、よく出かけていくことがあるんですが、結局座る場所がなくて帰る子どもが多いという現状があります。せっかく図書館へ向かった気持ちをそぐことになり、大変残念に私は思います。館内に机があって、勉強ができるような席は、今121席しかないということですが、長久手の子どもの数を考えますと、やはり夏休み中に121席というのは少ないと思うんですが、長期休暇中の席をもっとふやすことで、子どもたちに中央図書館に足を運んでもらうきっかけにできないでしょうか。
○議長(川合保生君) 教育部長。
○教育部長(川本晋司君) ありがとうございます。今の中央図書館の建設当時の想定ではしていなかった部分で、いろいろ利用の形態が変わってきているということだと思いますが、現在、平成24年に2階の会議室を開放して、34席ふやしております。現時点では、これ以上ちょっとふやすことは難しいというふうには考えておりますが、細かい変更等加えながら現場に合わせて対応していきたいなというふうに考えております。
○議長(川合保生君) 再質問はありませんか。13番さとうゆみ議員。
○13番(さとうゆみ君) 今まではちょっとどうにかしなければならないということだったんですが、アンケートからは明るい光も見えまして、中学2年生の方が「読書が好きか」という質問に対して、「好き」と答えている方が38.9%、「どちらかというと好き」と答えている方が37.2%ですので、本を読むこと自体が好きな中学2年生は7割以上いるという回答になっております。嫌な人に無理やり読ませるという話では今回全くありませんので、7割以上好きな方がいるのであれば、取り組み方次第では効果を上げることができると思います。
 今、大学入試改革が行われておりまして、国語においても、英語においても与えられた題材を読み取って、自分の考えをまとめ、相手が納得するように論理的に表現するという能力が重視されることになりました。そのためには、本を全く読まないで論理的に書くということは非常に難しいですので、長久手で育った子どもたちが高校生になり、大学受験の際にそのような問題に対応できる環境を整えていただきたいと思います。
 そこで最後に教育長にお尋ねをいたしますが、教育長は、先月の中央図書館運営協議会の中で、小学生は図書館をよく利用し、司書が来れば寄ってくるけれども、中学生になると図書館を利用しなくなると発言しており、課題を認識されているようでありましたし、今回の計画の冒頭で(4)に私が書いてありますように、教育長は子どもときに身についた読書習慣は大人になっても継続され、生きる上でもというようなことを書いていらっしゃるんですが、現実このアンケートからは、中学生に読書習慣がついていないということが浮き彫りになっております。そのような状況を改善するために、第2次子ども読書活動推進計画期間中、この先5年間で教育長はどのようなことに重点を置いて、取り組んでいくお考えか最後にお聞かせいただきたいと思います。
○議長(川合保生君) 教育長。
○教育長(川本 忠君) いろいろな御提案ありがとうございました。小学校は、学校訪問をしても、図書館が開いている時間は、子どもたちが図書室にいっぱい集まってきて、学校司書や連携司書の方と話をしているというのはよく見かける姿ですけれども、確かに中学校に行くと、なかなか図書館は開いている時間が少ないというのも確かに言われました。学校の図書館に足を運ぶ生徒の数が少ないというのは現状で理解をしております。全国調査の中でも、中学生になってなぜ本を読まないかという理由の中でも、読書よりほかにやりたいことがあるということも6割の方がそう言っているという状況もあります。部活動や塾などの中学生の日常生活が多忙になっている状況がその背景にあるという中で、どうやって子どもたち、生徒たちが読書好きになるかというのは、なかなか難しい問題だと思っていますけれども、第1次の子ども読書推進計画の5年がこれで終わりました。そこの中で図書館の利用もふえていますし、小学校の子どもたちは図書館に行く回数も、借りる回数もふえています。このお子さんたちが中学校に上がって、中学校の図書館を利用する母体になってくればふえてくるかなと思いますし、第2次長久手市子ども読書活動推進計画にもありますように、貸出冊数の目標も数は確かに少ないかもしれませんけれども、ふやす計画も立てておりますし、学校連携司書とともに、企画展を学校の図書でやる。これは新しい取り組みだと思っていますので、こういったものがどういう効果をあらわすかというのを見ながら、もしこれでもなかなか図書館に足を運ばない生徒等がいれば、次のステップをまた踏んでいくことを考えるしかないかなというふうに考えております。
○議長(川合保生君) 再質問はありませんか。
○13番(さとうゆみ君) ありません。
○議長(川合保生君) 次の項目の質問に移ります。13番さとうゆみ議員。
○13番(さとうゆみ君) 2項目め、北小学校の児童数増への対応はどのようか。