10/18(金)、地域共生社会推進全国サミット2日目。A「介護保険から地域共生社会へ」、B「地域共生社会はどうやってつくる」、C「長久手でやってみたけどうまくいかないこと」の3つに分かれて分科会が行われました。私はCに参加しました。

パネリストは元水俣市長吉井正澄氏、東京都立川市大山自治会相談役佐藤良子氏、名張市役所地域環境部長田中明子氏、長久手市役所たつせがある課長です。コーディネーターは日本福祉大学教授平野隆之氏。

元水俣市長吉井正澄氏、東京都立川市大山自治会相談役佐藤良子氏、三重県名張市役所地域環境部長田中明子氏が、それぞれ取り組んできたことを紹介してくださり、人生をかけた活動に感動しました。3人の話に共通していたことは「危機感を持ったとき、自分の生活に直接降りかかってくるときに市民は動く」ということ。逆に言えば、長久手市のように市民の目の前に争点になるようなことがないまちでは、市民はなかなか動かないのかもしれないと分かりました。

元水俣市長吉井正澄氏のお話から
(吉井氏は市議会議員を5期務め、市長を2期務めている)
公害が発生したことで、周囲から水俣市民と接触しないようにと言われ、農作物も売れなくなった。孤立、四面楚歌の状態から、市民が立ち上がらなければ復興はできなかった。1990年代に入り、水俣病発生当時の世代から昭和生まれの次の世代へと市民の中心が変わり、公害の経験から「環境モデル都市の創造」を目指すことが市民合意の目標となった。環境対策の取り組みを積極的に進める中で、コンサルタント会社に頼らず市の職員で水俣市独自のモデルを構築することに重点を置き、ISO14001環境システムの認証取得時も市の職員が作り上げた。

東京都立川市大山自治会相談役佐藤良子氏のお話から
 1600世帯4000人が暮らす団地の自治会の取り組みの紹介。かつては外出中に雨が降ってきたら近所の人が洗濯物を取り込んでくれたり、子どもも団地全体で育てるような住民同士のつながりが深いところだった。20年前に高層の建物に建て替えをしたことを機に、誰が住んでいるのか分からない人間関係の希薄な団地になり、孤独死も発生した。自治会長に立候補し、住民同士のつながりを取り戻す取り組みを進めてきた。
 私は5年前に、くらし建設委員会の視察で佐藤良子氏のもとを訪れていて、その時に聞いた話が今回の事例紹介の中心だったので、継続し続けていることに敬服。
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三重県名張市役所地域環境部長田中明子氏のお話から
 名張市は、合併をしないと財政援助団体になりそうという財政難の状態であった。合併後も財政に余裕はなく、敬老会、子どもなど特定の対象にしか使えない補助金を一旦廃止し、小学校区ごとに1本の交付金に変え、地域の自由な活動に使えるようにした。公民館は社会教育施設として市職員が配置されていたが、お酒も飲めない、物販もできなかったため、公民館の機能をやめて市民センターに変え、市民の管理にした。小学校区単位の地域づくり組織事務所に「まちの保健室」を併設し、ご近所での気になる情報をそっとつなぐことができている。

3人とも1人で1時間半ぐらい講演できるような深い内容だったので、時間がなくなり、事例紹介で終了。分科会のタイトルにある「長久手でやってみたけどうまくいかないこと」の議論は無し。

外の広場には、長久手の市民活動のブースが多数出ていました。

モリゾー、キッコロも登場。

大島令子議員と秋田犬のグッズを見ていたら、次回の開催地である秋田県湯沢市の鈴木俊夫市長にお会いできました。湯沢市の職員15人とともに長久手へ来られたそうです。32才で市議会議員になり、その後県議になり、市長になった人生を語ってくださったり、いろいろお話をし「では、1年後にまたお会いしましょう!」との言葉を交わして別れました。


秋田犬、何ともかわいい♡