昨年台湾で「台湾総督府」(現:総統府)を見たとき、「ん?東京駅!?」と感じました。それもそのはず、東京駅を設計した明治・大正期を代表する建築家辰野金吾氏の弟子が設計しているからです。日本統治時代に建設されたものが、今も台湾の総統府として使われています。東京駅は1914年(大正3年)竣工、台湾総督府は1919年(大正8年)竣工です。
新幹線で東京駅へ着いてもなかなか駅の外へ出ることはありませんが、駅員さんに言うと再入場の切符をくれます。この日は豊明市の議員さん2人が私と一緒に出てくれました。
私は明治、大正時代の建物が大好きです。3年半前、横浜市へ視察に行ったときに宿泊先の向かいにあった建物(現:神奈川県立博物館)に「わぁ~!」と感激して撮りましたが、この建物を設計したのは辰野金吾氏のライバルだった建築家妻木頼黄氏です。1904年(明治37年)竣工、当時は横浜正金銀行です。
1922年(大正11年)竣工の名古屋市市政資料館(旧名古屋控訴院地方裁判所区裁判所庁舎)も、辰野金吾氏のもとで学んだ建築家山下啓次郎氏の作品です。