9月議会が閉会しました。毎年9月議会は前年度の各種決算を審議します。思い起こせば1年半前、平成28年度の予算審議は「公園西駅周辺土地区画整理事業特別会計予算」でゼロ一桁間違っている項目があり、特別会計はもとより一般会計繰り出し金まで修正をかけ、ドタバタで始まりました。今議会の決算審議を通して、そのような市の体制は平成28年度1年間ずっと続いていたように感じました。議会は「はい、認定」と簡単に認められず、附帯決議を附して平成28年度一般会計決算を認定することとなりました。平成28年度の良くなかった点を踏まえて、次の平成30年度予算書は慎重に作っていただきたいです。

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以下、本会議での私の一般会計決算に対する討論と、私の総務委員長報告です。
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 今回の決算は、決算特別委員会で附帯決議もついておりますので認めたいと思いますが、今後必ず気を付けていただきたい2点を申し上げます。
 1点目は、予算議決時に説明したことと実際に行ったことが多数異なっている点です。予算を通すということは、議会の大きな役割ですから、議会への説明は正しく行われるべきです。議会の議決後にいくつも方針転換したり、実施しないまま未執行にしたりしておりますが、平成28年度の変更はやむを得ない事情ではなく、場当たり的なものばかりでした。これは市の計画性のなさが要因で、計画性がないがために無駄な支出が発生しているように見受けられました。事業を行う財源は、市民の税金です。市は計画性を持って市民の福祉の向上に取り組み、市民の理解を得られるよう事業を進めるべきと考えます。
 2点目は、中央図書館の本の購入を減らしたことです。中央図書館の図書購入費には毎年2000万円の予算がついていて、ほぼ2000万円分の本を買い続けてきました。しかし平成28年の予算では、防犯カメラの設置に200万円必要だとして本の購入費が1800万円に減らされていました。当時の教育部長は「選書の中で利用される方のニーズには応えて、なるべく御迷惑がかからないような体制はとっていきたい。」と答弁しましたので、1800万円で最大限の努力をすると思っていましたが、決算書では1469万円しか買っていませんでした。新たに設置した南側駐車場を舗装するために本の購入費から330万円流用したためです。平成27年度は1万1116冊買っていますが、平成28年度は8201冊しか買えませんでした。防犯カメラや駐車場の舗装は別の予算を確保すべきで、本の購入費から流用し充てているというのは、図書館の本はそれほど重要ではないという市の考えの現れです。今後は、このような形で住民サービスを低下させるようなことがないよう、行政のあるべき姿をよく考えてください。
 この秋から作成する平成30年度予算は以上のようなことがないよう、予算をきちんと作り、議会に正しく説明し、計画的に進めていただくことを要望します。

総務委員会委員長報告
それでは、総務委員会の報告を申し上げます。
 本委員会は、9月14日午前10時から午後0時15分まで、市役所西庁舎2階第7・8会議室にて開催しました。出席者は、委員6名全員、当局より市長はじめ28名、委員外議員1名及び議会事務局2名でありました。審査すべき事件につきましては、先の本会議で付託されました議案3件であります。以下、付託事件の審査経過と審査結果についてご報告申し上げます。

 認定第3号 長久手市土地取得特別会計決算認定について、財政課長より説明を受け審査に入りました。主なものを申し上げます。
土地取得特別会計予算の審査時に、現在のところ平成28年度中の土地取得はないとのことだったが、決算が1億8,000万円ほどとなっている。緊急性があったのかとの問いに対して、一般会計当初予算では土地所有者と用地交渉がまとまり次第購入するといった想定をしていなかったケースが多い。その場合、土地取得特別会計を活用して先行取得を行っているのが現状であるとの答弁でした。香流川ポケットパーク用地は、香流川緑道の延長にあるものかとの問いに対して、この土地は熊張真行田交差点の南西角にあり、その南側に遊歩道がある。あぐりん村の北側の橋から公園西駅までの遊歩道を香流川緑道として既に整備しているが、将来的には当該土地取得用地南側の遊歩道まで整備する計画があり、休憩施設等を設置する可能性があることから先行取得したとの答弁でした。市道蛭子前熊中井1号線と市道前熊原山寺田1号線について、平成25年12月のくらし建設委員会で市道路線の認定の議案審査をした際、将来的にこの場所の道路を拡幅するという発言があったが、今回取得した土地と同じ箇所かとの問いに対して、そのとおりである。用地買収については、まず道路の計画を立てることが基本となる。具体的な用地の面積は、測量等の業務を進めながら現況の地形、面積、高低差等も含め確定することになるため、一定の期間を要するとの答弁でした。市道前熊原山寺田1号線について、補償、補填及び賠償金が1億円を超えるが、早急に進めるために基準を超えた金額になっていないかとの問いに対して、補償にあたっては、全国一律の中部地区用地対策連絡協議会の補償基準に照らし、適正に審査し支出しているとの答弁でした。
討論はなく、採決の結果、認定第3号は賛成全員にて原案のとおり可決することに決しました。

次に議案第39号 平成29年度長久手市一般会計補正予算(第2号)について、財政課長より説明を受け審査に入りました。主なものを申し上げます。
今回建設する北中学校区防災倉庫の予定地はどこかとの問いに対して、作田にある西の防災倉庫を建替えることを考えているとの答弁でした。防災倉庫の敷地面積や建物の規模、備蓄資材の内容はどのようかとの問いに対して、地上1階、敷地面積522㎡、延床面積170㎡程度、鉄骨造である。食料品2万2,300食、飲料水5万2,800本程度を備蓄予定である。施設用途が倉庫であるため、部屋や会議室の設置は予定していないとの答弁でした。多機関相談支援包括化推進事業において、相談支援包括化推進員は具体的にどのようなことをするのかとの問いに対して、現在悩みごと相談室が行っている業務の機能強化を考えており、これまで制度ごとで対応していたことを世帯として全て対応し、進行管理できるような人を配置するとの答弁でした。相談支援包括化推進員はどのように配置されるのかとの問いに対して、長久手小・東小・北小校区に1名、南小・市が洞小・西小校区に1名の計2名を配置する予定であるとの答弁でした。旧長湫北保育園解体設計委託について、(仮)北児童館の設計委託と同時に行えば費用を抑えることができたのではないかとの問いに対して、旧長湫北保育園は、現在関係機関と調整しており敷地が確定していないため新児童館の設計を行うことができず、関係機関への開発の申請ができない。敷地の確定を待って解体を含めた設計を行うと事業全体がさらに遅れてしまうため、まずは解体のみの設計としたとの答弁でした。解体の設計で405万円は高額と思うが、金額は適切かとの問いに対して、通常の解体とは違い、アスベストの影響調査や解体の段取りなど、多くの計画図面が必要になる。他県でも同面積、同規模の解体設計を行う際には同額程度の予算を執行しているとの答弁でした。有害鳥獣捕獲事業はどのように推進していくかとの問いに対して、有害鳥獣侵入防止緊急対策補助金を活用し、10月から施行する予定である。地元にPRし、申請の募集をかけ、冬野菜収穫に対する侵入防止、来春からの収穫や作付への対策を想定しているとの答弁でした。中川原南原山1号線道路改良工事は、どのような工事かとの問いに対して、ライオンズ藤が丘リビオガーデンズの南側の土地の用地契約が可能となったため、この土地の前で途切れている歩道を下山交差点まで延伸することで歩道の連続性を確保するとの答弁でした。
討論はなく、採決の結果、議案第39号は賛成全員にて原案のとおり可決することに決しました。

次に議案第43号 長久手市個人情報保護条例の一部を改正する条例について、行政課長より説明を受け審査に入りました。主なものを申し上げます。
個人情報保護法の一部改正に伴う条例改正だが、法改正前と後で個人情報はどう変わったかとの問いに対して、個人情報の内容は法改正前と後で変わっていない。今回の法改正により要配慮個人情報などの用語が条文に定義付けられたものであるとの答弁でした。マイナンバーを調べれば旅券番号や指紋認証、顔認証も分かるような整頓を目的としていないかとの問いに対して、今回の法改正は法律的な用語の整理を主としており、将来的な活用を意味していないと認識しているとの答弁でした。
討論はなく、採決の結果、議案第43号は賛成全員にて原案のとおり可決することに決しました。

以上で、総務委員会の報告を終わります。