私もメンバーになっている「次世代の子どもたちの”いのち・くらし・エネルギー”を考える会」の主催で公開セミナーを行いました。

テーマは「原発をどうしようとしているのか?~7月の参院選を前にして各政党の公約/政策を読み解く~」です。

参院選は7月10日投開票になるようです。7月10日投開票だと6月23日が公示日で選挙戦が始まりますが、6月23日が沖縄慰霊の日であるため、公示日を前倒しして選挙期間が少し長くなる模様です。

私たちは脱原発をめざすグループですので、今日は2022年までに原発をゼロにすると決めたドイツのことについて学びました。

ドイツが原発をやめることにしたのは、1事故は起こる、2起こったら取り返しがつかない、3変わり得るものがあるの3つ理由からです。ドイツは、福島原発事故の翌月の2011年4月に「安全なエネルギー供給に関する倫理委員会」を設置し、この委員会は2カ月弱でメルケル首相に「10年以内に原子力エネルギーの利用から撤退する」「再生可能エネルギーを2020年までに35%(2010年17%未満、2011年18.6%)にする」などを盛り込んだ報告書を提出しました。この倫理委員会には電力会社の関係者や原子力の専門家はひとりも入っていません。それは、どのようなエネルギーが提供されるべきかは電力会社ではなく社会が決めるべきだとの考え方からです。日本も社会が決めるとの姿勢であれば、きっと未来は変わりますよね。これだけ日本で地震が続くと、原発に対して無関心だった方々も川内原発を止めてほしいとの気持ちが強くなってきているように感じます。

30年前の今日は、チェルノブイリ原発事故が起きた日。コンクリートで固めて放射性物質が漏れないようにされていたそうですが、雨風にさらされると耐久性は30年ほどで、今はその上に鉄板でドームをつくって放射性物質が漏れないようにしているそうです。これも耐用年数が過ぎるとその上にさらに、さらにドームをつくっていくことになるのでしょう。事故で亡くなった作業員の方々のご遺体は恐らく100年経っても取り出せない状態です。人間がコントロールできないものは、やめるべきだと思います。日本の原発推進の姿勢は閣議決定されていますから、政権を変えない限り、、変わりません。安保法も同様です。

アメリカの先住民の言い伝えでは、地球は先祖からの贈り物ではなく、未来から借りているものとのこと。原発で出た高レベル放射性廃棄物が危険だからと人間の生活に触れない地球の奥深くまで掘って地層処分していること自体、今の人は良くても、未来の人に対して申し訳が立たないと思います。

日本は原発を経済問題としてとらえていますが、ドイツのように倫理問題としてとらえることが重要ではないでしょうか。国民のみなさん、参院選までによく考えましょう。

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