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↑たはらトレーニングハウスで認知動作型トレーニングマシンを体験。

まず、靴をマシンの足置き場にマジックテープでとめて固定する。

身長マイナス100センチが歩幅となる。身長173センチの私はマシンの画面に173と入力すると自動的に前後する幅が73センチとなる。前後するスピードは速くしたり、遅くしたりすることができる。かかと側が一番後ろまで下がったときに足を持ち上げると歩いているように機械の足の部分が回転する。足を持ち上げるタイミングが慣れるまでは難しく、脳や神経を使う。短時間でも汗をかき、運動になる。


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8月4日文教福祉委員会の行政視察で静岡県磐田市を訪れた。磐田市は、平成17年4月1日に旧磐田市、旧福田町、旧竜洋町、旧豊田町、旧豊岡町の5市町村が合併してでき、現在の人口は約17万人である。サッカージュビロ磐田の活躍により「磐田」の地名は全国的に有名となった。市内の桶ケ谷沼では絶滅危惧種に指定されているものも含み67種類のトンボが確認され、日本有数のトンボの生息地であるとのこと。磐田市のPRにトンボの絵が多くつかわれているのはそのためだそう。



磐田市への視察の目的は「総合型地域スポーツクラブ」と「小中学校の校庭の芝生化」について先進事例を学ぶことであった。


「総合型地域スポーツクラブ」

国のスポーツ振興基本計画によると「2010年までに全国の市町村において少なくとも1つは総合型地域スポーツクラブを育成。」とある。長久手町でも今現在は無いが、設立に向けて準備をすすめているところである。なぜ総合型地域スポーツクラブなのか。それは、スポーツ実施率の向上、子どもの体力向上、健康増進、多世代交流、地域コミュニティの醸成などのためだ。

 磐田市では平成15年にスポーツのまちづくり基本計画を策定している。その基本理念は「サッカーをはじめとする様々なスポーツを振興し、子どもからお年寄りまでが多様なレベルで生涯を通じてスポーツを楽しむことによって、心身の健全な発達や健康増進を図り、地域間交流を盛んにするとともに、産業振興や地域活性化などを図ることを目的とする。」であり、基本方針は「①スポーツ環境整備の推進②スポーツによるまちの活力づくり」である。現在、磐田市には「NPOスポーツクラブたはら」と「竜洋スポーツクラブ」の2つの総合型地域スポーツクラブが設立されている。「NPOスポーツクラブたはら」は平成19年に、「竜洋スポーツクラブ」は平成22年に設立された。「竜洋スポーツクラブ」は、旧竜洋町で開催されていた恒例の駅伝大会、水泳大会を存続させたいという思いから立ち上がったスポーツクラブである。昨年設立したばかりで、運営資金の確保、指導員の育成、自治会や学校の連携・協力などが不十分でありまだ課題が多いという。設立してから時間が経過し軌道に乗っている「NPOスポーツクラブたはら」を詳しく学ぶ。「愛知県内ですでに立ち上がっている総合型地域スポーツクラブでもNPO法人化しているところが多くみられるが、NPO法人だと利点があるのか。」と尋ねると、非営利という証明になり、助成金が受けやすくなるとのこと。実際、このスポーツクラブにはtoto(スポーツ振興くじ)による助成金が1,200万円ほど出ている。当初は市が事業を委託するという形態をとっていたが、徐々に運営面で自立をしていった。設立母体はサッカー少年団であり、現在の活動はスポーツ教室を開催するのが主である。設置種目にはサッカー、フットサル、グラウンドゴルフ、バレーボール、ヨガ、エアロビクス、卓球、インディアカ、認知動作型トレーニングがある。その活動拠点となるのは旧磐田市内の11カ所の公民館体育館である。過去の市長が社会教育に熱心な方で、ほとんどの公民館には体育館とグラウンドが併設して整備されているのだそう。認知動作型トレーニングトレーニングマシンが導入されているたはらトレーニングハウスとその横にある芝生グラウンドを見学に行った。認知動作型トレーニングマシンは日本にはまだ数台しかない珍しい機械である。認知動作型トレーニングマシンに関しては冒頭に記載した通りである。長久手にもぜひ導入してほしい。そもそも認知動作型トレーニングとは何か。それは、東京大学小林寛道名誉教授が開発した「認知動作型トレーニングマシン」を使用して、体幹腹部筋(大腰筋など)を鍛えるもの。運動が複雑で、複合的な動作が必要なことから、脳・神経系の働きを高め、動作の質(効率のよい体の使い方)を向上させる。中高年者の歩行能力の向上や生活習慣の改善、青少年の体力・運動機能の向上に効果があるとのことだ。静岡産業大学と連携し、学生がインストラクターの資格を取り指導している。トレーニングマシンを使って運動した多くの人の結果やデータを学生たちが得ることができ、学術的に役に立つという。トレーニングハウス横の管理の行き届いた芝生グラウンドは、歩いてみるとふかふかで気持ちよく、夜間照明も整備されている。磐田市の先進事例を参考に、これから長久手で設立される総合型地域スポーツクラブの準備段階をチェックしていく。


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「小中学校の校庭の芝生化」

磐田市では市立小中学校33校中18校において芝生化が行われ芝生化整備率54.5%である。これは文部科学省の全国調査結果4.9%を大きく上回る。校庭の芝生化を推進しているのは教育委員会ではなく市民課スポーツ振興室であるため、学校教育の目的としてだけではなくスポーツの場として活用されることを試みている。磐田市では、廃棄芝の再利用により校庭の芝生化を行っている。天然芝のサッカー場は、芝の生長によりだんだんと根や茎の密度が高くなっていき、この状況を放っておくと水分や空気の通りが悪い土壌になり、芝生の生長力が衰える。そのため、人工的にグラウンド表面に穴を空けて、芝を抜き取る。これは本来廃棄される芝であるが、再生する方法を独自に編み出した。磐田市には市有天然芝サッカー場が5面あり、その廃棄芝を再利用しているが、足りないときはジュビロ磐田(サッカー)やヤマハ発動機ジュビロ(ラグビー)からも廃棄芝を譲り受けている。芝生校庭の維持管理は教職員(主に教頭、用務員)や地域のシルバー作業員が行い、手間を最低限に軽減する工夫をしている。廃棄芝を利用する磐田市は、低コストで校庭の芝生化を実現できているが、長久手町に導入するには莫大な予算が必要となるため、今すぐ踏み切ることは難しい。しかし、芝生化にすることで日常の学校生活におけるケガが減り、地域の人たちが野球、サッカー、グラウンドゴルフなどのスポーツに利用できるなどの利点があるため前向きに考えていきたい。



前日の神奈川県秦野市での視察、静岡県磐田市での視察を終え、岐路についた。長久手が住民のみなさんにとってより暮らしやすいまちになるようこれからも努めていく。