都心の不動産価格がまた上がった。
銀座の一等地は4年連続で全国最高額を記録し、東京、大阪、名古屋の3大都市圏では軒並み上昇傾向にある。
「また値上がりか…」
新聞をめくりながら、慎一はため息をついた。
彼は都内の小さな不動産会社に勤める30代のサラリーマン。
地価の高騰が続く中、一般の人々に手の届く物件はどんどん減っていた。
そんな時、慎一のもとに一本の電話が入った。
「地方の土地、狙い目だぞ。投資を考えてみないか?」
電話の主は大学時代の友人、隆也だった。
彼は数年前から地方の土地を買い、少しずつ資産を築いていた。
「都会ばかり注目されてるが、地方は今、企業の移転や観光開発で穴場が増えてる。例えば…」
隆也の話を聞きながら、慎一の頭の中にひとつの疑問が浮かんだ。
果たして、自分はただ地価上昇に振り回されるだけの存在なのか?
それとも、この波を利用して賢く立ち回れるのか?
慎一は決意した。
まずは地方の地価推移を調べ、実際に現地を訪れる。
そして、小さくてもいいから一歩踏み出す。
「富裕層だけが得をする世界じゃない。知恵を持つ者こそが未来を掴むんだ。」
彼は新たな扉を開くべく、パソコンの画面に映る地方の土地情報をじっと見つめた。
──賢く動けば、未来は変えられる。
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