大宮妄想小説、BLです。

ご理解のある方のみ、どうぞ。

苦手な方、不快に感じる方はご遠慮下さい。







第一話はこちら↓















和也side



始まった
智の初主演の作品は。

禁断の恋に落ちる
高校教師と元生徒が。

時を経て再会する
大人のラブストーリーだった。




智が演じた
高校教師のその男性は。

心の病のために離れ離れになっている
奥さんの帰りを待つ間で。

純粋な好意を寄せてくれる
主人公の女の子に
心惹かれるようになっていくという。

心の機微や、揺れ動く想いを
いかに表現するかが大事になってくる。

とても
難しい役どころ。



寡黙で大人しい性格の
役でもある分。

言葉で表せない気持ちや
心の変化を。

表情や纏う空気で
表現しないといけない。

まさに
智にしかできないような
作品だった。














滅多に見れない
スーツ姿がかっこよかったり///

捲ったシャツの袖からから覗く
男らしい筋肉のついた腕に
ときめいたりして///

内容とは全く関係ない所に
目がいっちゃったりしたけど///




話が進むにつれ。

どんどん物語に
惹き込まれていった俺は。

あっという間に。

作品が作り出す世界に
どっぷりとハマっていった。













一言じゃ言い表せられない
複雑な想いの入り混じった感情を。

見事に
表現している智。







自分の最愛の人である
奥さんとの隔たりから生じている。

自分の中にある
空虚な穴を満たすように。

主人公の女の子に
依存し。

やがて好意を寄せていく
その男性教師に。



最初は
恋愛という目線より。

好きな人と離れてるからこその
虚無感…とか。

何かに縋らないとならない程
一人で生きていけない弱さ…
みたいなものとか。



ただ純粋な
"好き"だけではない。

その好意の奥底に潜んでいる
複雑な感情を感じて。




思っていたよりも
案外、冷静に。

女の子と深く関わっていく
教師を演じる智のこと。

観ることができていた。











ただ。
甘いだけじゃない。

何かを求めるような
そんな瞳。



いつもの…

俺に向ける眼差しとは
似ているようで違う。



そんな感覚に。

ほ…っと
心の奥底で安堵したのは確かで。





途中で交わされた
キスのシーンも。

覚悟していた事も
あってか。

結構。

平静な気持ちで
見ていられた。













………内心。

覚悟してたけど。



なんだ。
俺。

これなら大丈夫。

平気じゃん。











どんどん進んでいく
物語に。

そんなことすら
思っていた。













そう。












最後の。

あのシーンまでは。























「…………抱いて、」





















最後の。

女の子と
教師の。

別れのシーン。



奥さんの元へ
帰る…と。

決意した教師に。



女の子は。

そう言って。



最後に。

先生のことを
求めた。


















見つめ合う二人。

今にも零れ落ちそうな
女の子の涙。












静寂の中。

徐々に色を帯びていく
先生の目に。















あぁ…

この映画。





ベッドシーンもあるんだ

………って。






どくん…と。




初めて。

心臓が。

嫌な音を立てた。















ゆっくりと
近づく。

二人の唇。



近付けたのは。

智の方。



ただ。
触れるだけのキス。




唇を離して。

もう一度。
互いに見つめ合ったら。



再び重なる
二人の唇。






触れては。

離れ。



触れては。

離れ。



やがて始まった。

これからの情 事 を
思わせるようなキスに。





大好きな。

智の手が。



引き寄せるように。

女の子の頭を
包みこんだ。















次回は明日AM6:17です♪