大宮妄想小説、BLです。
ご理解のある方のみ、どうぞ。
苦手な方、不快に感じる方はご遠慮下さい。
ニノちゃんハピバ記念物語です♪
第一話はこちら↓
和也side
「ん…そう、」
「…………………」
「ちゃんと…当日。
渡したかったから。」
「………………開けてい？」
「………………ん、」
箱に結ばれている
黄色いリボンを。
シュル…っと
解いて。
袋に入ってる
それを。
そ…っと
取り出してみる。
「…………これ、」
「……………………」
「…………香水？」
「ん……そう。」
「なんか…おしゃれなプレゼントね。」
「俺の分も…買ってんの。」
「………………え？」
「俺とお前と…お揃い。」
「……………………」
「いつでも…
和の側、いられるように。」
「……………………」
「こういうのいいな…って思ったけど。
俺…そういうの詳しくねぇし。」
「……………………」
「翔くんに教えてもらって…
店行ってめっちゃ嗅ぎまくったんだぞ？///」
「嗅ぎまくったって///」
「和に似合うのどれかな…って。
めっちゃ…探して、」
「………………………」
「んで…これ。
一番ぴったりなやつ、見つけた。」
「リザームウォーブコットン？」
「むじぃ名前だろ？」
「…………つけていい？」
「ん、」
香水の容器を
きちんと持って。
シュ…っと一吹きした
右手首を。
顔に近づけて
香りを嗅いでみると。
ほんのり
甘さを感じるような。
温かみのある。
穏やかな香り。
「『優しく包み込むおひさまの香り』
…っていうのが、」
「…………………………」
「この香水の…
キャッチコピーなんだって。」
「…………………………」
「いろいろ嗅いだけど…
なんか…いまいち…ピンとくるやつがなくてさ。」
「…………………………」
「どうしよっかな…って困ってた時に。
この香水に出会って。」
「…………………………」
「これ嗅いだ時…
和の笑顔、思い出したんだよね。」
「…………………………」
「んで、『あ、これだ…』って。
買ってきた。」
「……いい香りだね。」
「だろ？
やっぱ…和にぴったりだな。」
とびきり
嬉しそうに。
よかった…って。
智が笑う。
お揃い。
ってことは。
俺。
この香りを
嗅ぐ度に。
柔らかい。
ひだまりみたいな
この笑顔を。
思い出すのかな。
「あとこれ…虫除け。」
「………………へ？」
「お揃いの香水つけてたら…
お前のこと…誘いづらいじゃん？」
「…………でも、それさ。
お揃いって分かってないと、意味なくない？」
「じゃあお前が言えよ。」
「言うって///
なんて言うのよ///」
「"これお揃いなんですー"って。
言って回ればいいだろ？いろんなヤツに。」
「やだよ、完全バカップルじゃん///」
「んだよ…やなのかよ。」
「そういう意味じゃなくて！///」
「んじゃあ…いいじゃん。」
「………………///」
「言えよ…ちゃんと。
"これ、お揃いなんです"って。」
ちょっと
意味のわからない///
ジャイアンみたいな
この人の。
時折見せる
こういう所に。
なんで俺が…///
とか。
んなのいつ言うのよ…///
とか。
言いたいことは
たくさんあるけど。
でも。
結局。
この人に弱い俺は。
なんやかんや
言いながら。
この人の言う通りに
従ってしまう///
「……はいはい、分かりましたよ。
言えばいいんでしょ、言えば///」
「言えよ…絶対言えよ。」
「もう分かったから///
ほら、はい！お風呂行くよお風呂！」
「えぇ…俺も呑みたい。」
「呑んでから入ったら危ないでしょ！
お湯もちゃんと溜めてるから。
ゆっくり入ってきて。」
「……んじゃ。
ダッシュで入ってくる。」
「ねぇ、お湯溜めた意味(笑)」
時計が進む。
誕生日が終わる。
また
新しい一年が。
始まっていく。
「…………っていうか、」
「………………なに、」
「和は一緒に…入んねぇの？」
「俺はもう入った！///」
「………………ちぇ、」
「ちぇ、じゃない！///」
「…………………………」
「…………………………///」
「…………………………」
「…………………………後で入るから///」
「……………………お♪」
「どうせ…後でもっかい入るでしょ///
その時に入るから///」
「……………………行ってくる♪」
きっと。
騒がしい未来に向かって。
最高に
ご機嫌な///
智と一緒に。
新しい一歩を。
歩き始めた。
*-*- Fin -*-*
お付き合い下さりありがとうございました♡
後ほど18:17にあとがき＆お知らせUPします♪