大宮妄想小説、BLです。

ご理解のある方のみ、どうぞ。

苦手な方、不快に感じる方はご遠慮下さい。

 

 

今作はこちらのサイドストーリー的なものになってます↓

未読の方は、こちらからどうぞ♡

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

智side



「は………あ…ぅ…ッや、っ……」

「………ハァ……ハァ…………」

「……ん、ぁっ…や、イっっ……」



もう、これで何回目だったか。



声を堪えることも忘れて
あ ら れ も な い 声 を寝室に 響 かせた和が。

強く 打 ち付けられた衝撃に
身体を び く び く させながら、また 果 て を見る。



「……ぁ…っ…やぁ…っ………」

「…………ハァ……………」

「………ぁ……は、ぁ……………」

「…………………和、」

「……………さ、と…し…………」



イ っ た後の 余 韻 がすごいのか。

律 動 を止めた今もなお
和は未だ、身体を び く び く させたままで。



それでも、なお
自分の名前を呼ばれた和は。

焦点の合わない薄茶の瞳で
なんとか俺の方へと視線を向けて。

細く、華 奢 な腕を伸ばして。
俺のこと…どこまでも求めてくれた。





限界だ…って、分かってた。





ただでさえ
負担の大きいこの行為。

こんなに一方的に。
独りよがりの、抱 き 潰 すような抱き方して。



和の身体が
限界を迎えてしまってることも。

もう…そろそろ。
止めてあげた方がいいってことも。



全部。

全部、分かってた。





でも…
それでも。

和の身体に
打ち付ける度。



どんどん迫ってくる 絶 頂 に
限界を感じて、和の手を取って。

指を絡めて
シーツに縫い付ければ。

繋いだその手の向こうに…
俺と和の、エンドラインが見えて。



二人の終わりを
引き伸ばすように。

結局、また歯ぁ食い縛って
押し寄せてくる 快 楽 に耐えて。



和一人だけ
果 て を見せては。

自分はどうしても…
和と一緒に、果 て を見れないままでいた。





「……………和、」

「…………んぁ……っ………」

「…………和…綺麗。」





真っ白なベッドの上。

汗にまみれてキラキラ光る
純白の、もちもちした柔 肌 の身体を 撫 でる。





いつもみたいに。

好き…って
和に伝えたいのに。



そうしようとする度に。

俺がいない
和の未来が疼いて。

息が詰まって。
胸がとてつもなく苦しくなって。



好き、の二文字が
言えないままでいる。





「……ん、…さ、……とっ………」

「……和………綺麗…………」

「…あ、っ……ヤ、ぁ‥……」

「和…………和…っ……………」





苦しい。



言葉にできない想いが。

突き破ってきそうなほど
胸に溢れて、ごった返して。



和をこの腕に
抱いてるはずなのに。

すっげー。
すっげー苦しい。





「あ……は、ぁ………んぁ…っ………」

「………………和、」

「は………ぁ…………さと…し…………」

「……………きれ、い……………」





好き、って。

昨日までの自分みたいに。


無責任に

言えたらいいのに。



いたって純な心で。
叶った恋を、ただ抱きしめて。

和、好き…って。
想いを言葉にして、伝えられたらいいのに。





「…………ハァ……………」

「……ん、っ…さ、と……っあ、………」





和の 身 体 に 唇 を 寄 せて。

何度も 口 づけて、ア ト をつけては
和のニ オ イ を吸い込んで。



この先、一生
覚えてられるように。

俺の下で 揺 れる和を。
ただじ…っと、この目に焼き付ける。





………忘れない。



キラキラ輝く笑顔も。

わんこみたいに
甘えた瞳も。



あまのじゃくな
憎まれ口も。

すぐ真っ赤になる
ちっこい耳も。

ふわふわした手も。

俺のこと呼ぶ声も。



絶対。
絶対、忘れない。





だって…

和にとっての…運命の人が
俺じゃなくたって。



俺にとっての…
運命の人は。

和、一人だけだから。





「……ぁ、や……」

「………………和、」

「あッ…も…っ………」

「………………ん。
イ こ……っか。」






もう、訳分かんないような状態に
なってるはずなのに。

さとし…って
俺の名前、呼んで。

腕を伸ばして俺を探す和を
腕の中に閉じ込めて。



ぎゅう…っと遠慮なく
力任せに抱き締める腕の力に。

吐き出せない想いを
全部、乗っける。





何度もひっかかれる
背中が痛い。



痛くて。
甘くて。

そんで…苦しい。





自 身 を 打 ち 付 ける
律 動 に合わせて。

何度も何度も
甘 い 声 で 鳴 く和と。

これ以上ないくらい
互いの身体を 重 ね 合 わせて。

どこまでも隙間なく 繋 がり合った体温に。

どんどん上ってく熱と呼吸が
お互いの限界を知らせる。





「ぁ、……さと…っ、もぉ……」

「………ッ……かず…っ………」

「ぁ……っ、ゃあ…だめ…ッ………」

「……っ…………おれ…も………」

「ん……ゃっ、ぁ…っ、ぁ………ぁう…っ―――」





ぎゅう…と
締め付けられた ナ カ に。

我慢できず
吐 き 出 し た 欲 と一緒に。

ぽろ…っと涙が
シーツへと流れていく。





「……ハァ……………ハァ…………ァ………」

「…………………和、」





和。
ごめん。



こんな終わり方で。

こんな形でしか
守れんくて。



全身で好き、って
言ってくれた和の気持ち。

こんな風にしか
返せんくて。

ごめん。





「………さ…………と………………」

「………………和、」

「………………ん…………………」

「……………さよなら」





力が抜けてく和の身体に。

二人の終わりが。
すぐ目の前に迫ってくる。



汗で濡れた頬を 撫 でて。

手のひらから感じる体温を
しっかり噛みしめて。

ぐっすり眠る寝顔を
いつまでも、いつまでも眺める。





「………………好き、」





眠ってる和に。

最後に伝えた
好き、の言葉に。

バカみたいに
声押し殺して、泣いて。



空が白み始めるまで
ずっと。

ただ
眠る和の側にいた。