こちら、
引き続き妄想のお話となっています……
事実と事実の間を、
好き勝手に埋めている、
単なる個人的な妄想ですので……
ご理解いただける方のみ、
お読み下さるようお願い申し上げます…(❁ᴗ͈ˬᴗ͈))
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<大阪の桜>
大阪に到着したら、
そのまま車に乗って、
コンサートの会場となる大阪城ホールへとやって来た。
これまでにもさ。
Jr.で、
コンサートとか出てたけど…
言ったら、
俺はいてもいなくても、
いいような感じだと思ってたの。
大ちゃんじゃないけどさ………
俺の代わりなんていくらでもいる…って思って。
だから、
今まで、
そんなに必死になることなんてなくて。
何となくで、ここまで来た。
ま、
なんて言ったら、
怒られるんだろうけど…(笑)。
でも、事実だし。
その点で、
ファーストコンサートは、
言ったら、
初めて、本気にならなくちゃ…な、やつで。
自分達がやらなきゃ、
何も起こりはしない……っていう……
あぁ。
俺、
嵐っていう、
5人グループの紛れもない1人なんだな……って。
「あ!ねぇねぇ、見てあれ!大阪城!桜!」
窓から外を眺めていたまぁくんが、叫ぶ。
そりゃ、春だもん。
桜だって咲くだろーよ(笑)。
「わっ、満開だね~」
「ねー。キレイだよねー」
大ちゃんとまぁくんがそう言うと、
「桜、いいね」
「春だねぇ……次、大阪来ることがあったら……今度はゆっくり見たいよな……」
潤くんと翔くんが、そう言う。
次、来ることがあったら───
翔くんからのそんな言葉。
そこだけが妙に頭に残り、
口の中で、
その言葉を自分でも繰り返して、
窓の外を見上げる。
空に浮かぶような桜が、眩しかった………
既に、
セットの組まれた大阪城ホール。
1つ前の、
Jr.でやったコンサート。
あの日、
お披露目コンサートをやった、
東京ドームに比べると、
さすがに、
小さく見える会場。
だけど。
ここに明日来るのは、
みんな、
俺達、嵐のファンなんだな………っていうのが。
不思議だよね。
ファーストコンサートは、
大阪城ホールと横浜アリーナで、
全6回公演あって。
ね?
嵐って、
そんなにファンがいるの?………
って、思わない?(笑)。
デビューシングル『A・RA・SHI』も、
売れてるって、聞いてはいるけど………
俺、
実際に、
買ってる人を見たことないしさ……
2枚目のシングルが、
ま、ね?
昨日、リリースされたんだけど、さ。
ほんとかなぁーって(笑)。
俺は疑ってるよ?(笑)。
信じてないから……(笑)。
リハが終わり、
小さな変更点がいくつかあるみたいで……
潤くんが、
スタッフさん達と話しているのを、
俺らは4人で丸くなって、
しゃべりながらどう変わるのかを待った……
あ。
ね、
そうそう。
あの人ね。
リハで、
台宙、ちゃんとできたみたいよ………(笑)。
そんなリハが終わり、
スタッフも一緒に、
みんなでお好み焼きを食べに行って……
スタッフ達が盛り上がってる、
その端っこで、
5人でジュースで乾杯する。
「いよいよだねー」
「ファーストコンサート、イェイ!」
翔くんの言葉に、
ハイテンションで返すまぁくん(笑)。
「ふふふ(笑)」
「はしゃぎすぎて、ケガだけはしないでよ」
笑ってる大ちゃんの横で、
テンション上がった相葉雅紀を、
本気で心配してる潤くん。
「だーいじょうぶ、大丈夫だって。楽しみだねぇー!」
「どうなるだろうねぇ…」
「ファンに喜んでもらえるといいよなー」
「ねー!楽しんでほしいよね!」
「ここが、始まりだしね」
もしも、
Jr.からの自分のファンがいるなら。
そのファンに、
嵐を、
嵐の他のメンバーを、
好きになって欲しいな…って、思う。
多分、
それが1番、俺は嬉しいんだな……って。
「前夜祭ってことで……もっかい乾杯しよーよ!」
まっすぐ素直に喜んでるまぁくんに、
引っ張られるように……
ファーストコンサートへの気持ちが、
1つ上がった……
そんな、
お好み焼き会の翌日。
ファーストコンサートが、
いよいよ開始される日。
1つ目の衣装に着替えて、廊下に出ると──
慌ただしく、
スタッフ達が行き交っていて。
「二宮くん、急いで」
名を呼ばれた瞬間、
目の前にいたカメラマンと目が合って、笑った。
「どうですか?ファーストコンサートの心境は」
カメラマンから、そんな風に聞かれて。
「元気よくやります……」
とりあえずそう答えると、
何だか意味ありげに、カメラマンが笑う。
え。
笑うとこだった?(笑)。
「急げ!急げー!」
カメラに気付いたからなのか、
何か、
わざと…な感じでそう言いながら、
俺の後ろを、
通り過ぎようとした翔くん。
その腕に向けて、
軽くパンチしようとすると……
身を交わして逃げた。
「………こぉわっ!」
「どうも……今日は、よろしくお願いします」
にっこり笑って俺が言うと、
「いえいえ、こちらこそよろしくです」
丁寧に頭を下げてくる(笑)。
そんなやり取りをして、2人で何か笑う……
「いや、ちげーよ。早く早く(笑)」
促されるように走り出した………
昨日のお好み焼き会。
ジャンケンで、
この記念すべきファーストコンサートの一発目、
声掛けをすることになった翔くんが、
「集合!」
円陣を組む為にかけた招集の声に、
俺も、
メンバーも、
Jr.のみんなも集まり出す。
「よし、やろう!」
自分で自分に、
言い聞かせるようにそう言って、
ふと、
前に出ず、
後ろの方に行こうとする大ちゃんに気が付いて、その腕を取った。
「どこ行くの(笑)」
後ろから、
斗真にも背中を押されてる大ちゃん。
あのさぁ。
もう、
Jr.じゃないんだから、
俺ら、
後ろにいちゃダメなんだよ。
だって。
俺らのコンサートの、
俺らが組む円陣なんだから───
「よぉし!」
「やろう!」
まぁくんと潤くんの声のあと。
翔くんが、大きく息を吸った───
「嵐ファーストコンサート!☆▶○★◇◎▽X~、最後まで、嵐行くぞ!」
一気にそう言って……
それに対して、
「おぉー!」
なんて、
みんな普通に返してるんだけど………
え。
聞こえなかったの、俺だけ!?
噛んだよね?今……
翔くん、なんてった?
なんて思って、周りを見たら……
「……ふっ(笑)怖かったぁ……今の(笑)」
大ちゃんが小さく呟いて、
くすくすくすくす笑い出した────