こちらは、
先日より引き続き、
妄想のお話を投稿しています。
事実と事実の狭間を、
好き勝手に妄想しまくってるお話です(笑)。
ただ、それだけです。
そこのところを、
ご理解いただける方のみ、
お読み下さるようお願い申し上げます……(❁ᴗ͈ˬᴗ͈)
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<やりたいことを考えてみる>
京都の舞台に立っていた時、
もうね、
自分の中では、極めた………と、思ったんだよね。
やる気なく事務所に入ったけど、
ダンスを褒められて……嬉しかったんだ……
家にあったマイケル・ジャクソンのDVD。
子供の頃から、
それを観て、
マネして……ってのは、やってたけど……
誰か、
家族以外の人から、
「いいね」「上手いね」
って、
ほめられたのって……
事務所に入って、
生まれて初めてかも、って思う。
褒められると嬉しくて、さ。
もっと、
いろんなダンスをやりたくなって……
そう思って行った京都で、
あぁ、
もういいや……って。
自分のいきたいところまで、
ようやくいけたかな……って、思ったからね。
俺はいつもそうなの。
だから、
もういいや………って、思って……
このまま、
東京に戻ったら、
辞めよう……って思ってたんだけど………
バタバタしてる間に、
急に、
5人でデビューすることになって────
最初に、
母ちゃんが喜んでくれて。
んで。
京都時代から応援してくれてる、
ファンも喜んでくれて。
そんなのを見てたら………
何か、ね。
あぁ、これでいいんだ………って、思えて……
ファンの子、大切にしなきゃ……って思った。
ほとんどテレビに出たことない俺を、
知ってくれて……
今も、
変わらずに、
嵐・大野智を応援してくれてるファン。
だから、
ファンレターをくれたファンの子全員に、
返事を書くようにしたの。
そのファンレターに、さ。
『大野くんのダンスが見たいです』
ってのが、
書いてあって……
そういうのが、
結構、いっぱいあったから……
松潤から、
ファーストコンサートでソロコーナーを考えてる……って聞いて。
実は、
すごく嬉しかったんだ……俺。
「ユニットどういうのがいいかなぁ……」
ある日、
翔くんが言った。
まだ、
みんなは来てない時間帯で、
俺達2人は一緒の車だからさ……
早めに着いたある日。
みんなを待ちながら、
何となく2人で話してた───
「翔くんは、何かやりたいのあんの?」
「俺?」
「うん」
「俺はねぇ……」
ちょっと考え込むように、
左手の人差し指で唇を触ったかと思うと……
「ラップ……やりたいんだよね」
不安そうに俺を見る。
あー……そっか。
「いいね、ラップか……そうだよね。俺、翔くんのラップ好き」
翔くんの歌うラップは、
聞き取りやすくて好きなんだよね。
「ありがとう(笑)。でもさ……コンサートで盛り上がるか……つったら、難しいだろ?」
「うーん」
そうなの?
盛り上がんないってこと?
「……だって、ラップなんて、さ。多分……ファンには馴染みないもんなんだよ」
そうなんだ……でも。
「『A・RA・SHI』には、あるじゃん」
俺が言うと、
ちょっと、何だか困ったように笑う。
「いや……ま、そうなんだけど……さ(笑)。ハードなのはさすがにね……難しいんじゃないかなーって…」
「そうなんだ……翔くん、ハードなのがやりたいの?」
「うーん………ハードなのって言うか……1番やりたいのは、ファンと一緒に盛り上がれるラップ」
「………そっか」
「でも、ラップに馴染みがないと、どこが盛り上がるのかも分かんないじゃん?」
そういうもんなのか……
コンサートを盛り上げるやり方……って、
俺も、ここんとこ考えてるけど……
よく分かんないんだよね……
そんなら、
いっそのこと…
「……コミカルなラップにしちゃえば?(笑)」
半分冗談で俺が言うと、
翔くんが俺の顔をまじまじと見た。
「……え………コミカル?ラップ?」
「うん。マジメにふざける……とか(笑)」
すごい翔くんぽいじゃん、その方が。
錦織さんのそういう教えもあるしね(笑)。
「マジメに……ふざける……」
「ラップってかっこいいじゃん。でも、女の子にとっては、馴染みがなくて難しい……って言うんなら……もう、面白くしちゃえばよくない?(笑)」
「………そっか………成程………そうだね………それ、面白いかもね」
と、
また、
人差し指で唇を触りながら考え込む。
「はよー」
「はよーっす」
翔くんが考え込んでいると、
ニノと相葉ちゃんがやって来た。
その後ろから、
松潤と、マネージャーも歩いて来る。
「はよ」
「おはよう」
「おはよ」
「2人も、ちょっと聞いてくれる?今日は、もうちょっと詰めて考えてきたんだ」
やって来るなりそう言った松潤に、
「何なにー(笑)。松本潤は、何考えて来たのよー」
翔くんが、
面白そうにそう返すと……
「まぁ、聞いてやってよ。うちの潤くんの渾身のやつを」
「ね?うちの潤ちゃん、すごいよねぇ」
得意げにニノと相葉ちゃんが言って、
松潤に早く出せ……みたいに背中を押す。
2人にほめられて、
ちょっと照れながら………
「……(笑)ユニットをさ、2、3でやることにしたでしょ?」
「うん」
「2チーム、全然、違う感じのやろう……ってなって……」
「ああ、いいね」
翔くんが頷く。
「で、『サマならサンバ』やりたい…ってニノとまぁくんが言ってて」
「あ……『サマなら……』って、少年隊さんのやつか……『SUMMERならサンバ』?」
「そうそう」
翔くんがちょっと考え込んで───
「何だっけ、ほら……2人でやってたピノのCM曲、ブギダンだっけ……前やってたよね、確か」
翔くんに言われて。
「やってたね」
「やったねー」
答えた2人。
「もうやんないの?」
「やんないよ(笑)」
って、
翔くんに答えたニノ。
「あれ、さー。かっこよかったよねぇー」
「あれ、いいよね。俺好き」
翔くんの言葉に俺も同意すると、
「でもあれはー、あん時だからよかったんだよ」
って言うニノと。
「あれが旬だったね」
って笑う相葉ちゃん。
「そ、まぁ…ステージでも、ピノ食っていいですよ…ってんなら、もう1回、あれやってもいいけど…俺は(笑)」
半分笑いながらニノが言うと。
「CMをそのまんまコンサートでやっちゃう感じ?(笑)」
同じように笑う松潤。
「やっちゃう感じ」
「踊りながら、ピノをこっそり食べる……(笑)」
「そ、食べる」
「俺とカズくんとで、順番に、いいよねー(笑)」
相葉ちゃんの声にも、
「そ。順番に1個ずつね」
うなずきながら返すニノ。
「ステージの端っこで?…2人が?」
「そ、ま、端っこじゃなくても、いいけどね、俺は(笑)」
「いや、バレるよ(笑)」
松潤が笑う。
ピノのCM………あったね。
ちょうど……1年くらい前か……そういえば。
あの2人を思い出して、笑う。
「ま、それはそれで、面白いんだけどね(笑)」
翔くんが、言う。
「”あいつら、何か食ってるぞ” つって(笑)」
「”こっそり何食ってんだ” って(笑)」
翔くんと相葉ちゃんが、
顔を見合せて笑うのにつられて、
みんなで笑ってると───
「あのさー。話が盛り上がってるとこ、悪いんだけどさー」
ニノが言った。
「ねぇ。みんな、ちゃんと考えて。舞台は飲食禁止だよー(笑)それ、大前提なんだよなー」
って。
自分で言い始めたくせに、
そんなことを言い出すニノ……(笑)。
「……(笑)。じゃ、それなら、さぁ……」
気持ちを切り替えたように、
松潤が、
みんなの顔を見る。
「いっそのこと。少年隊さんのあれ……『サマならサンバ』からの『あなたに今Goodbye』で……『あいつとララバイ』って流れ……あれやっても面白いね……」
って言うのに、
「ああ、あれね、いいねぇ」
同意した翔くんに続けて、
「……いいよね、あれ。ダサかっこいい……ってやつ」
なんて俺が言うと、
「いや………(笑)ダサくない、かっこいいから」
「あれ?ダサいと思ってんすか?」
って、
また、
翔くんとニノが言い出して───
「いや(笑)思ってないって……錦織さんが言ってるんだもん。マジメにふざけてる……って」
さっき、
言ってたことを思い出して翔くんを見ると、
翔くんもこっちを見た。
「結局、俺らはそれだよな」
「そう、それがかっこいいってやつだよね」
翔くんと俺がそう言うと。
「こっちは笑って欲しいけど、『キャー!』とか『かっこいい』とかに、なっちゃう……ってやつね(笑)」
ニノが、
『キャー』って、マネをしながら笑って。
「滲み出るアイドル感(笑)」
翔くんが笑う。
「そうね。王道のやつ、いってみたいね」
「我々による、我々の王道アイドルね」
と、
松潤と翔くん。
「あの………さぁ………」
みんなが話している間、
何か、色々と考えてて………
いつの間にか、
無意識に、そう話し出した自分がいて。
自分に戸惑う。
テーブルの真中らへんを見ながら、
どう言おうか………
なんて考えてると、
4人がこっちを見たのが分かった。
「ん?」
「何?」
どこから言ったらいいか分かんなくて………
とりあえず、
思いつくまま言ってみる。
「俺さ……やってみたいのがあんの」
そう言うと。
「何なに、どうした?」
「何やりたいの?」
松潤とニノに聞かれて。
隣に座る翔くんの視線を気にしながら、
「俺ね………『雪国』やりたい」
最近、
ちょっと、
考えていたことを、口にしてみた。
「『雪国』?吉幾三さんの?」
松潤に聞かれて。
「そう」
「こないだのコンサートですばるくんがやってたやつ?」
「そうそう……マジメに面白く……ああいうのやってみたい」
俺の言葉に、
顔を見合わせる、4人。
「いいんじゃない?前向きな大ちゃん珍しいし」
「貴重だよー」
「何か、構想があるんすか?」
松潤に聞かれて───
「マジメに面白おかしくやったら、ファンの子はどう受け取るのか───っていうのが……」
「やりたいんだ(笑)」
笑う松潤。
「かっこいいのとか、さ。よく分かんないから……」
「何でよ(笑)」
「だから……」
「変化球的な?(笑)」
「うん」
「笑うのかー、笑わないのかー……って?(笑)」
「そうそう。やってみたいな……って。ずっと、かっこつけてるの……恥ずかしくない?(笑)」
俺が話してる間。
何かを考えるように黙ってた翔くん。
ふと、
「───それで言ったらさ……」
と、
また、唇を触り始めた。
「俺………『与作』をアレンジしてラップやりたい、かも……」
突然の話に、
「え……え……『与作』!?」
「『与作』って、あの『与作』!?」
「なんで『与作』??」
驚く3人に聞かれて、
何故か翔くんは、こっちを見た。
「ソロやユニットとは別に、大野くんと演歌コーナーみたいなのを、やりたいなって………(笑)」
上目遣いに、
にやりと笑って見せる。
その顔につられて。
意味がわからないまま、
でも、
何かが、分かったような気がして……
いつの間にか俺も笑った………