2010年2月に発売された、
ピクトアップ4月号。
熱狂と興奮のつくり方………
と題した座談会のあとのソロインタビューになります。
智くんと、翔くんと、相葉ちゃんと、ニノは、
既に投稿済みで………
こちらでは、
ソロインタビューのラスト。
潤くんのインタビューを投稿しています。
松本潤
座談会の発言を通しても、
『嵐が受け手にどう届くか』をもっとも意識しているように見えるメンバーが、5人の中で最年少の松本潤である。
『エンターテインメントを観るのが昔から大好きで、それは今も変わらない』
という彼が考える<表現>とは?
そして、
今の嵐を取り巻く状況をどう捉えているのだろうか?
──松本さんは
エンターテインメントづくりにおいて、
どの程度にやりがいを感じますか?
お客さんの前に出た瞬間です。
創作過程も面白いけれど、人前でプレイしなければ成立しないから。
あまりインナーに考えを持っていこうとは思わない。
勿論、つくる過程で面白いものが見つかった時、自分で『いいな』と思えるものができた時は嬉しさや達成感は多少なりともあります。
──ファンが求めるものに応えることと、
自分がつくりたいものをつくることは
違いますよね?
違うでしょうね。
──それらはどういうバランスで
松本さんの中にありますか?
そのバランスはあってないようなもので、
変わり続けるものかなという気がしています。
更に言うと、そこにはもうひとつ、
<人が望むもの>
<自分がやりたいこと>の他に、
<>自分が伝えたいことがあると思います。
その3つのバランスで揺れているんじゃないかな。
──<伝えたいこと>は仕事によって違う?
はい。
歌、役、作品によってその都度違います。
そういう意味では、僕らがつくるものは嵐でも個人の仕事でも共演の方やスタッフさんがいて成り立っているものだと思うから。
自己表現の為だけに何かをすることはないと思います。
──自己表現にとらわれていた時期は
ありますか?
自分の考えていることや伝えたいことのバランスが悪かった時期はありました。
特に若い時期は。
──嵐が何故こんなに
多くの人を魅了できるのか……
ベタな言い方ですけど、
受け手が元気になれるんです。
5人に悪意や嘘がないから……
それでいて
良い子ぶらないし、媚びない。
今の時代も影響しているかもしれないけど、
誰かを傷つけてまで何かをやることって、端から見ていてもあまりいい気がしない。
仕事や状況によっては人を傷つけてでも……
ということも必要なのかもしれないけれど、
僕らにはないですね。
──嵐は『俺が俺が』じゃなくて。
『どうぞどうぞ』じゃないですか?
ライオンが来たら道を譲る。
そして、時機を待つ。
でも、ライオンだろうが蟻だろうが、本当にそれが邪魔だったら譲らないと思う。
でも、そもそも他の人を邪魔だと思うことがない。
5人とも許容範囲が広いから。
──『それもありだよね』(ってこと)?
うん。
誰かを傷付けたり否定して自分を主張するよりも、『俺は俺、あなたはあなた、と言える方がよくない?』という5人だと思う。
──それが10年をかけて世間に伝わり、
爆発的な人気を博しています。
『ジャニーズの世代交代』と言われる
状況をどう捉えていますか?
それはあまり感じないですね。
それこそ僕らは僕ららしくやってるだけです。
そういうことを面白おかしく書き立てようとする人達の言葉をひとつひとつ聞いていられないですから。
そもそも、尊敬している先輩と争おうなんて思わないですし。
──今の発言もそうですが、
松本さんはすごく正直です。
言葉も表現のひとつと、捉えている?
はい。
でも難しいですね。
気を悪くしないで欲しいんですけど、例えば雑誌の場合、人の手が加わるから、自分が伝えたいことと多少のズレみたいなものが出ることはあります。
でもまあ、それもそれかなって(笑)
──そこも『あり』?(笑)
そう(笑)
そこも共同作業だから。
『違う!』
と、直し過ぎるのも人を否定することになる。
そもそも自分の力が足りないから伝えきれなかったんだと思うし。
人をどうコントロールするかではなくて、
自分がどう向き合うかですよね。
──今後、嵐としてやりたいことは?
常に新鮮でありたい。
目の前にあることを大切にやっていくことでしか、継続できるものではないと思う。
そうすることで、常にフレキシブルに動けると思うし。
──心持ちの問題ですよね?
そうですね。
同じ時間や場所は二度とないですから。
思い出や過去も大事だけど、
『今』を大事にしたいですね。
──未来のことを考え過ぎず?
指標や目標を立てることは大事だと思います。
ビジョンを持ちながら、目の前にあることをやっていくことで、未来は作られていくと思うので。
潤くんのスタンスが、
分かりやすくて、ちょっと面白い………(笑)
きっと、
インタビューとして、
聞かなきゃいけないもの──
と、
いうのがあるんだろう…と、思う。
昔から、
よく言われるような、アイドル像としては。
やっぱり、
『俺が俺が』と、
前で出たいタイプの人達が、
基本的には多い訳で……
(ジャニーズ事務所に入ってるたのだから、その時点でそう思われて当然と言えば当然だ……)
だからこそ。
記者としては、聞きたいのだろうな……と、思う。
そうは言っても、
『本当のところはどうなんですか?』
と、いうような話を。
ただ、
嵐さん達が、
そういう世俗的な人達ではない………
と、いうだけのこと。
俺は俺、
あなたはあなた、
と、言える方がよくない?
この考えを。
全員が共通して持っているのが、
今も、
何より、
嵐が嵐である理由なんだろうと思う。
許容範囲が広い。
というのは、
嵐さんを見ていると、常に感じる。
自分と違う意見を否定したって、
グループ内において、
生まれる益は、
ないに等しい…の、かもしれない。
と、個人的には思うから。
自分にフォロー出来るだけの力があれば、
いいことで……
5人が5人とも、
それを許容出来る人たち───
というのが。
奇跡だな………と、思う。
自分と違う意見を、
ひとつひとつ取り上げて、
その考えはおかしい──
と、言った方が、
言わずにはいられない性格の人には、
きっと楽なのだ。
嵐5人の中に、
そんな人がいなかった────
5人が5人とも。
『そういう考え方もあるよね』
と、
許す心を持っている、人達だった───
ってこと、
なんですね………
5人に、
無意識に共通している、
『今』が大切───
という言葉。
元々、
みんながそういう面を持っていたのか。
智くんの発言が、
無意識下に働きかけているのか………
先のことばかり考えるよりも。
今、
目の前にあることを。
兎に角、
頑張る───
それが、
今も、
ずっと、嵐さんの根底にある───
そんな気がする……
潤くんのコーナーとして、
共存することを
受け入れる強かさ
なんていうタイトルがついていたけれど………
(この記事のタイトルにもしているけれど……)
私的には、
強かさではない気がする。
それも、また。
そう感じるのは、
受け取る側の受け取り方だ───