意外と知らされていない離婚の歴史 | 須坂動物園のくまひゃんのブログ

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動物園の関係者では、有りませんが、生き物なんでも大好きです。新しいことは苦手ですが、豊富な人生経験。年の功が誰かの・何かの役に立てばとの思いでブログをはじめたのですが、気がつけば若い方に励まされてばかり、感謝、感謝の毎日です。

G8だけでいえば日本は案外離婚が少ないようです。

■世界の離婚率は!?

厚生労働省が2015年1月1日に発表した『人口動態統計の年間推計』によれば、日本の離婚率は「1.77」です。これは人口1,000人当たりの離婚件数です。
では、世界各国の「離婚率」はどうなっているのでしょうか。

世界主要国の離婚率を比較してみました。

■世界主要国の離婚率
第1位 ロシア 4.5
第2位 アメリカ 3.6
第3位 ドイツ 2.19
第4位 イギリス 2.05
第5位 フランス 1.97
第6位 日本 1.77
第7位 イタリア 0.91

G8各国のうち、7カ国の離婚率ランキングはこうなっています(カナダは下記の国連のデータになし)。ロシアがダントツで多いですが、イタリアの離婚率の低さにも驚きですね。イタリアでは、人口1,000人当たりの離婚が1件に満たないのです。

ギリギリですが。

⇒データ出典:厚生労働省の『人口動態統計の年間推計』
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/suikei14/index.html

⇒国連の「Demographic Yearbook」のページ 「離婚率」はTable 25
http://unstats.un.org/unsd/demographic/products/dyb/dyb2013.htm

■婚姻率と離婚率を比較してみると……

ここで大事になるのは、婚姻率と離婚率の比較です。では、離婚先進国なんていわれるアメリカと日本のデータを比較してみましょう。ちなみに、婚姻率とは人口1,000人当たりの婚姻件数を表したものです。

■日本とアメリカの「婚姻率」と「離婚率」の比較

●アメリカ
婚姻率:6.8 離婚率:3.60

●日本
婚姻率:5.2 離婚率:1.77

アメリカでは、人口1,000人当たりの結婚6.8件ですが、離婚3.60件。
6.8件結婚しても3.60件の離婚が発生するわけで、つまり「結婚した2組のうち1組は別れる」という、よくいわれる言葉が(ちょっと乱暴ですが)正しいことが分かります。また、このデータを見る限り「1組以上別れる」傾向があることが分かります。

同じように考えると、日本の場合「2.9組に1組」が別れるといえるのでは? という状況なのが分かります。まだアメリカの状態にまではいってないわけです。

いかがだったでしょうか。日本の離婚率は上昇傾向にありますが、主要先進国の中では低い方ですし、また離婚先進国アメリカほどではないのです。できれば、このまま離婚率が上がることなく婚姻率だけ上がるようになるといいですね。


江戸から明治にかけては統計資料などから女性の離婚率は高いことが
分かっています。18世紀までの江戸時代の武家の離婚率などはイメージ
とは正反対に10%以上に達します。武家の場合、家督を継ぐ男子を作る
必要性や、女性側も実家が経済的に恵まれていることが多いため、一般
よりも更に離婚率が高かったのでしょう。
実はテレビなどの時代劇における結婚観というのは、江戸時代の社会の
世相ではなく、明治後期~昭和くらいの世相を反映したものなのです。
例えば1717年の「世間娘気質」という書物には「今どきの女は律儀である
ことより、他人からどう見られているのかだけを気にしている」と書かれており、
違う方ももちろんおられると思いますが、現代女性の気質とあまり変わりません。

当時の経済は農業中心で、離婚した場合でも一般人なら実家が農家の人
が圧倒的多数で、農作業を手伝いながら次の嫁ぎ先を選ぶことが可能だった
のです。そのため離婚というのはそれほど深刻には考えられていませんでした。
明治になってもしばらくはこうした意識の名残が続きます。
ところが1898年になって民法が施行されてから状況ががらっと変わります。
それは下記の離婚率推移グラフを見ればはっきりと分かります。1898年に
民法が施行されたことで離婚件数はほぼ半分に減少し、以後、離婚率は
長期的に低く抑えられていきます。
離婚率の長期推移
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/2777.html



明示6年までは妻側には離婚権がなかったにもかかわらずの数字です

明治の民法は「家」制度を重視しており、貞操観や良妻賢母を理想とする
女性像が理想とされるようになったことで、日本人の結婚意識にも大きな
影響を与えたのです。それ以前の日本では夫婦別姓が実態として普通だった
だけでなく、戸籍上も夫婦別姓でしたが、明治民法によって夫婦は同姓とされ
るようになり、そのことが離婚率の減少にも大きく寄与したのです。夫婦別姓を
夫婦同姓に変えたことが結婚観を大きく変えたものであったことは否定できま
せん。最近、夫婦別姓を導入しようという論議がありますが、こうした過去の
歴史を見れば、今の世相で夫婦別姓を導入したら再び離婚率の増加に繋がり、
ひいては少子化を更に加速させてしまう懸念は払拭できません。

世界の離婚率の最新版!日本は「3組に1組が別れる」!?
日本でも離婚する人が増えており、このまま離婚数が増えるとアメリカ並みの離婚率になるなんていわれています。ちなみにアメリカでは「結婚した2組のうち1組は別れる」とよくいわれますね。今回は、離婚に関するデータを調べてみました。

【離婚歴が再婚に不利にならない? 現代とくらべて羨ましい「昔の婚活事情」】

離婚はアメリカではすでに二組に一組、日本も3組に一組が当たり前だそうです・・・・・歴史的にみると、昭和だけが異常だったように感じます。昭和世代人は結婚の概念を変えなければならないのかもしれませんね