福島第1原発:循環冷却へ完全移行…汚染水増加食い止め
東京電力は2日、福島第1原発の循環注水冷却を安定させるための貯水タンクを増設し、中断していた汚染浄化処理した水による原子炉への注水を再開した。再開後の注水量(毎時16立方メートル)はすべて処理水に切り替えており、汚染水をこれ以上増やさない完全な循環冷却が実現したことになる。
これまでは、ダムからの淡水(毎時3立方メートル)と汚染水浄化システムで処理した水(毎時13立方メートル)を、別々の系統で1~3号機へ注水していた。しかし、水位や圧力が変動しやすく、6月27日に汚染浄化した処理水を原子炉に注水し始めてから、水漏れなどで6回も運転が停止。連続注水できたのは29日午後1時半から7月1日午前7時半までの42時間が最長だった。
東電はトラブル対策として、1日からポンプへの負担を軽減するため途中に貯水タンク(1000立方メートル)を新設し、より安定冷却できるようになった。
当面、原子炉への注水は処理水のみを使うが、枯渇が懸念される場合、従来のようにダムからの淡水も貯水タンク経由で使用できるようにした。
現在の汚染水は約12万立方メートル。2日午後5時までに1万1170立方メートルが処理され、うち3580立方メートルが淡水化、原子炉に約10日間注水できる量を確保した。
循環冷却の稼働ではトラブルが続いた。経済産業省原子力安全・保安院は「着実に進んでいるが、さらに安定化させる必要がある」としている。【岡田英】
2011年7月2日 22時14分(最終更新 7月2日 23時48分)
3号機燃料プール、冷却装置で水温低下 福島第一原発
東京電力は2日、福島第一原子力発電所3号機の燃料プールに新たに設置した冷却装置によって、プールの水温を約60度から約40度に下げることができたと発表した。1日午前11時から本格的に動かし始め、1週間かけて41度に下げる予定だったが、効果は計画を上回った。
3号機の燃料プールには新しい燃料52体、使用済み核燃料514体が入っており、これまでは外からプールに注水して冷やしていた。東電は熱交換器で冷やして再び戻す循環方式に切り替えた。循環方式による冷却機能回復は2号機に続き2基目。
でも、4号機の使用済み燃料プールは85度
安定冷却までの道のりはとても長いけれど、一先ずは3号機。
少し前進だ
壊れないでね!