集団感染が急増 学級閉鎖も倍増
厚生労働省は7日、インフルエンザによる集団感染の報告件数が9月28日~10月4日の1週間で5428件に上ったと発表した。大型連休のために減少した前週(9月21~27日、3053件)から一転して急増し、新型の流行開始以来最多となった。厚労省は「新型の流行が確実に拡大している」とみている。この1週間の学校(保育所、幼稚園、小・中・高校)の休校や学年・学級閉鎖も3403校で、前週の1653件から倍増した。
集団感染の件数は、昨冬の流行のピークだった1月下旬とほぼ同じ。都道府県別では▽東京都(844件)▽千葉県(554件)▽大阪府(434件)など大都市圏が多く、北海道(343件)は前週の3倍以上、神奈川(379件)、愛知(369件)、福岡県(228件)などは倍増した。学校関係では192校が休校、657校が学年閉鎖、2554校が学級閉鎖の措置を取った。小学校が全体の47%を占めている。
厚労省は流行拡大を受け、都道府県に求めていた集団感染の報告を、今月中旬以降は10人以上の大規模なものに絞り、重症例の報告も週内で取りやめることを明らかにした。【清水健二】
国立感染症研究所による発表値 (感染第一波の小休止と再流行)
2009年 第40週 (9月28日~10月4日) 「6.40(患者報告数30,765)」
全国の医療機関を1週間に受診した患者数推計 約33万人
都道府県別
北海道「16.99」。
福岡県「13.41」
沖縄県「10.47」
愛知県「10.39」
東京都「9.60」
埼玉県「8.10」
神奈川県「8.05」
千葉県「7.66」
兵庫県「8.94」
大阪府「8.54」
北海道、首都圏、愛知県、大阪府、兵庫県、福岡県等の大都市圏を中心とした報告数の増加が目立っている
警報レベルを超えている保健所地域は7箇所
(北海道1、愛知県1、大阪府2、福岡県1、沖縄県2)
注意報レベルのみを超えている保健所地域は89箇所(北海道16、東京都11、愛知県11、大阪府7、兵庫県7、福岡県8を含む18都道府県)
2009年 第39週 (9月21日~9月27日) 「4.25(患者報告数20,365)」
全国の医療機関を1週間に受診した患者数推計 約24万人
都道府県別
沖縄県「12.12」(沖縄県の報告数は微減)
大阪府「8.82」
滋賀県「8.67」
兵庫県「5.19」
東京都「6.68」
千葉県「5.14」
埼玉県「6.29」
北海道「6.18」
愛知県「6.83」
福岡県「8.79」
沖縄の減少傾向は足踏み状態。大都市圏の報告数が目立っている
警報レベルを超えている保健所地域は6箇所
(大阪府2、福岡県1、沖縄県3)
注意報レベルのみを超えている保健所地域は37箇所(東京都5、愛知県7、大阪府5を含む15都道府県)