去年のお花見
「今生きていることが、信じられない
まして、歩けるなんて」
奇跡的です、と言われた
花見に行きたいというから
元気だったから
さらなる、奇跡信じて
花見した。
満開の桜の下
来年も・・・って約束したのに
6月の終りに、二度と帰らぬ人となった、友。
昨日
奥さんと気の合う仲間と歩いた
同じ道、再び辿った。
男は、
母のもとを、去り
女は、
妻となり、母と、なりゆく。
・・・・・中略・・・
誰かの 消えゆく
思い出の中で
歳を取ったら
風にでもなるさ
引きとめても
旅立つひとは
引きとめても
男は、旅立つ
古井戸の古い唄
口ずさんみつつ
僕は、
毎年、此処へ、
花見に来るだろう