IFRS(国際会計基準)検定について考える(合格率、有用性等) | 日米公認会計士・日米税理士・公認不正検査士・行政書士·国家公務員1種試験経済職合格者福留聡のブログ

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日米公認会計士・日米税理士・公認不正検査士・行政書士·登録政治資金監査人・国家公務員1種試験経済職合格者 福留 聡が会計、税務、監査、政治、経済、経営、時事、主催の東京法律会計士業交流会等含め記事にします。

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アビタスが主催しているIFRS(国際会計基準)検定って知っていますか?
これは、下記

ICAEW:The Institute of Chartered Accounting in England and Wales(イングランド・ウェールズ勅許会計士協会)のサイトで販売されている
 IFRS Learning and Assessment Programme の単なる修了テストを日本語で主催しているだけである。
IFRS検定はアビタスでは四半期である3月、6月、9月、12月単位で行われ、 受験料は早期割引価格 \28,350、通常申込価格 \35,700-
であり、結果がわかるまで1ヶ月~1ヵ月半かかる。
一方で、英語版の IFRS Learning and Assessment Programmeはいつでも何回でもオンラインで受験でき、試験後すぐに結果がわかり、オンラインで勉強し、テキスト代、試験料金込で423.15ポンドである。

日本語版はアビタスサイト
http://www.ifrs-kentei.com/about_ifrs/index.php 
ICAEWの英語版サイト
http://www.icaew.com/en/qualifications-and-programmes/financial-reporting-learning-programmes 
となる。
なお、合格率は16%~45%とバラつきがあり、ちなみに私は2回目の16%台の時合格しています。受験者数、合格率、受験者の業種、保有資格は下記参考になります。
http://www.ifrs-kentei.com/exam_result/data.php 

ちなみにメールでアビタスから来た詳細情報です。
◇前回(第10回)試験申込者の業種

  情報/通信…31.9%
   サービス…17.7%
  製造業…16.8%
  監査法人/会計事務所/コンサル…9.7%

 <第5回試験申込者の業種>

  監査法人/会計事務所/コンサル…23.6%
  製造業…22.3%
  情報/通信…14.0%
  サービス…11.8%
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 前回(第10回)試験受験者の保有資格と合格率の関係は下記とおりです。

 公認会計士=100%
 米国公認会計士=42.9%
 公認内部監査人=25.0%
 簿記1級=50.0%
 簿記2級=25.6%
 簿記3級=18.1%
 BATIC アカウンタントレベル=25.0%

以上から言えることですが、概ね日商簿記1級から2級の間レベルであり、簿記、会計能力だけでみると、
公認会計士、税理士、日商簿記1級、米国公認会計士、IFRS CERTIFICATE、日商簿記2級であり、ただ仕訳をきる、集計することはなく単純な数値求める択一試験のため、日商簿記3級、2級でも合格する人がいるのが上記からわかる。

では、実務で使えるIFRSのレベルからすると、IFRSは日本の会社を担当する場合は日本基準が分かっていることが前提であり、米国の会社等USGAAP適用企業では、USGAAPを分かっていることが前提であるため、IFRSと日本基準、USGAAPと日本基準の差異を把握、調整する経理、監査、コンサルティング業務がIFRS業務の中心であるため、この資格だけ保有していても意味はない。

また、日本の公認会計士であるとほぼ落ちる人がいない試験のため、日本の公認会計士ですら半数以上は就職できない会計業界の厳しい現状からすると、すでに実務経験ある日米等の公認会計士や一般事業会社の経理部等の既に実務経験ある方以外は保有するメリットはないし、これだけ簡単な試験であると差別化も期待できず、ただIFRSの勉強したての場合、基礎知識を確認する試験という意味しかなく、もともとICAEWの英語試験はその趣旨であるため、くれぐれも噂に惑わされないことが重要であり、資格取得のために大金を費やすのはかなりもったいないです。私は実際、独学で勉強、合格しましたが、基礎的なIFRSの本を読み、問題解けば受かる試験ですので、知人から問題集など借りたり、もらったりして受ければ十分かなと思います。
また、資格保有で転職就職のアピールに使いたい場合は
日米等の公認会計士 
や一般事業会社の経理部 等実務経験にプラスで記載するというのも
できますが、この程度で実務で使えると思っている採用担当者はまずいないので簿記検定等の方がまだ目指すに値すると思います。

IFRS CERTIFICATE含め会計資格についてDVD講義で話していますので興味ある方は視聴ください。




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