自爆テロ(パワハラ会議にて) | しゅわっちさんの釣り歳時記

しゅわっちさんの釣り歳時記

1年をとおして釣れる魚と、釣りをいやがる嫁さんとの戦いを綴った戦闘記録である。
今のところ、勝率は、嫁さんの圧勝。

私は、亭主関白。しかし、嫁さんは征夷大将軍である。


尚、本ブログは所々に、フィクションとノンフィクションが含まれています。

実に重い足取りである。うかつにも、7万円ロッドを折ってしまい、しかも修理代をせしめる交渉だ。はっきり言わなくても分が悪い。俺の姿勢は自然に前かがみになってしまっていた。

 

「折り入って話があるんだけど・・・」

 

「折り入っての話って 、何。 言いにくいお話?おねがい いいじゃありませんか?あんたと私の仲じゃないの。おねがい

 

なんかいい感じじゃね?

 

「実はな〜。こんなことは、男の口から言うのは身を切るよりツラい話なんだがなぁ〜。」

 

 

「一体、なんのお話?おねがい

 

「う〜ん。実はな。さっき、テトラの上で転倒して、あと少しであの世行きっつう凶運に見舞われてな。そのとき、たった一本しかない、かけがえのない竿が途中からボッキリ」

 

ハッタリである。ガイドにライン(糸)を通すのをミスったなんて、口が裂けても言えない。

 

「え~、あんた、冗談でしょ。ポーン」 斜め下を向く嫁の視線

 

 

 

「こんなことシャレや冗談で言えるかよ、俺は泣くにも泣けない気持ちだよ〜」

 

「よ〜く打ち明けてくれたわね。私もあんたの妻です。例えどんなことがあろうとも、あたしの気持ちはこれっぽっちも変わりゃはしませんよ。ショボーン

 

やけに素直じゃねえか。こりゃ〜うまくいくかもしれない。へっへっへ。

 

「ありがてぇ〜、そ〜言ってくれると頼みやすい。じゃあ、買ってくれるかい。」

 

「買ってって、なにを?キョロキョロ

 

「何って、釣り竿だよ。あの竿は、DAIWAのシーバスロッドでも、7万円の代物だ。買い直したいんだが、懐具合が悪くてな~ニヤリ

 

「じゃあ、あんたの言ってるのは釣り竿のこと?」

 

「釣り竿のことって、おめぇ一体何の竿のことを言ってるんだよ口笛

 

股間に全集中してる嫁の視線にやっと気づいた俺。そして

 

「あっあほか、こっちの竿なら、買ってじゃのうて、治療代っていうやろ。ホホホホホ爆笑

 

と、へらへら言い切った刹那、嫁さんの両眉が斜め60°上を向き、こめかみが波打つのを俺は見た

「おのれ、紛らわしい言い方でよくもワシをもて遊んでくれたな。しかも前かがみになって、股間に手を当てて。涙目になりおって。」

 

「いや、股間に手は当ててないし、もともとこういう顔やし。滝汗

 

逆鱗に触れたのを、なんとかヘラヘラしてかわそうとする俺。

 

だが、世紀末覇者ラオウ(嫁さん)には逆効果。やつの周囲にみなぎる闘気!

世紀末覇者ラオウ(嫁さん)の曰く。

 

「ところで、今まで何回修理した。しかも修理代だけでも計5万円以上。今回は7万の竿を折っただ~。確実に3万近く追加されるやんけ。それに貴様、竿は何本も持っとる。」

 

「いや、あれは旧モデルだし笑い泣き

「旧モデルでも使えるだろうが。ShimanoのAR-C Type VR。6万越えやゆうて、ずっと自慢してたやないかい。しかも7万円のシーバスロッドは、貴様が使い込みをして買った竿やないけ。寝言は目を開けたまま言うな!目障りだ、廊下に立っとれ!」

 

素行の悪い俺は、廊下に勃たされた。しかも、却下されて。

 

それにしても、廊下に立っとれとは。

 

 

俺の存在価値は、サザエさんのカツオ、ドラえもんののび太未満であることを、俺はひしひしと実感するのだった。

 

涙目の二乗。