詩 『再会』 | イガラシ ソウル

イガラシ ソウル

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あなたと初めて会いました


一ヶ月間、二人で温めてきた


愛の交換ができました



あなたと過ごした時間はまるで


幻のようで


ホントに儚くて


青春時代のように眩しくて


それでいて老夫婦のように愛おしくて


言葉で表現するには


あまりにも足りなくて


そんな時間でした



別れ際、あなたは涙を浮かべ


「時間が止まってほしい」


と呟きました


そんなあなたに


「時間は止まらないよ」


と答える僕は実はあなた以上に


「時間が止まってほしい」


と願っていました



あなたと初めて会いました


• • • • • • • • • •


その初めてがまるで


二人の再会のようでした



僕には持病があり


恐ろしいくらいに


辛く苦しく悲しい思いをしてきました


芸人になっても日の目を見ることもなく


負けてばかりの人生


あなたは僕より深刻な病気を抱え


僕なんかの何百倍も生きる厳しさと


闘っている

そして語るのも聞くのも

辛い過去がある


そんな僕らだから

二人の間に愛が芽生えたとも

思っています


僕は神を信じてませんが

唯一、神を信じられるとしたら

あなたと出会わせてくれた

いや、再会させてくれた

ことだと思っています


あなたに贈る言葉はやっぱり

僕の持ち得る限りの言葉を

尽くしても見つかりません


ただ、何か言葉で表現しなければ

いけないとすれば

あなたが最期を迎える時に

「ああ、幸せな人生だった」

と思ってもらえるような人生を

二人で生きることです



五十嵐聡